工場の仕事内容
更新日:2024年12月13日

電気工事士とは?資格の種類や取得方法、仕事内容や魅力・メリットを徹底解説

電気工事士とは?資格の種類や取得方法、仕事内容や魅力・メリットを徹底解説

この記事で分かること

  • 電気工事士には「第一種電気工事士」「第二種電気工事士」の2種類の国家資格がある
  • 電気工事士の資格を取得するメリットは、不変的な需要があることや、転職・就職で有利になること
  • 電気工事士は、人のために働きたい方や、几帳面な性格の方に向いている仕事である
  • 体力に自信がない方や、一人で黙々と作業がしたい方などには、電気工事士の仕事はあまり向いていない
  • 取得しておきたい関連資格には「特種電気工事資格者」や「認定電気工事従事者」などがある

※この記事は6分30秒で読めます。

「電気工事士とはどのような仕事?」
「電気工事士として働くメリットが知りたい」
など、電気工事士の仕事に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

電気工事士とは、電気設備の取り扱い時や工事の際に必要な国家資格です。電気工事士の資格を取得することで、住宅や商業施設、工場などの電気工事をおこなうことができます。

今回は、電気工事士の仕事内容や魅力、資格の種類や取得方法について解説します。この記事を読めば、電気工事士の具体的な仕事内容がよくわかり、自分に合う仕事かどうかの判断ができます。

1.電気工事士とは

電気工事士とは、電気設備の取り扱いや工事に関する国家資格です。また、職種名を表す際にも電気工事士という言葉が使われます。

住宅や商業施設などの各種建築物の電気工事をおこなうには、電気工事士の資格が必須とされています。

電気工事士の資格は以下の2種類があり、資格ごとに対応できる業務内容が異なります。

  • 第二種電気工事士
  • 第一種電気工事士

それぞれの違いを、以下の表にまとめました。

資格 対応可能な業務
第二種電気工事士
  • 600V以下で受電する一般用電気工作物の取り扱い
(主に一般住宅や小規模施設の電気工事など)
第一種電気工事士
  • 第二種電気工事士が対応可能な業務
  • 600V以上かつ500kW未満の自家用電気工作物の取り扱い
(ビルや工場などの大規模施設の電気工事、高圧の送配電線路の電気工事など)

第二種電気工事士と第一種電気工事士の主な違いは、対応できる業務の範囲です。

第二種電気工事士が対応できる業務は、一般住宅や小規模施設の屋内配線やエアコン設置などに該当する「一般用電気工作物(600V以下)」の工事に限られます。

一方、第二種電気工事士の上位資格にあたる第一種電気工事士は「600V以上かつ500kW未満の自家用電気工作物」の取り扱いが可能で、ビルや工場、病院などの大規模施設の電気工事にも従事できます。

2.電気工事士の仕事内容

電気工事士の仕事は、大きく以下の2つに分類されます。

  • 建設電気工事
  • 鉄道電気工事

それぞれについて、詳しく解説します。

2-1.建設電気工事

建設電気工事とは、ビル、工場、病院、住宅などの屋内・屋外電気設備の設計・施工をおこなう仕事です。

建築電気工事は、建設作業と同時進行で行われることが多く、具体的な仕事内容としては以下のようなものが挙げられます。

  • 屋内配線工事…コンセントや照明器具の取り付け工事
  • 外線配線工事…配電のために電柱から電線を各施設へつなぐ工事
  • 冷暖房設備工事…エアコンの取付け・取外しに関連した工事
  • ビル管理…ビル内の照明・受電・通信設備などの管理

2-2.鉄道電気工事

鉄道電気工事は、鉄道の電気設備の施工や保守をおこなう仕事です。世界でもトップクラスといわれる日本の鉄道の正確な運航には、電気工事士の存在が欠かせません。

鉄道電気工事に該当する主な仕事として、以下のようなものが挙げられます。

  • 変電設備工事…変電所(電力会社から供給される電力を電車などで使用できる低圧電力に変換する設備)のメンテナンスなどに関わる工事
  • 線路工事…線路上にある電気設備の工事
  • 駅の電気設備点検…架線や信号、踏切、照明など、駅の電気設備を定期的に点検、メンテナンスする業務

3.電気工事士の資格を取得する魅力とメリット

国家資格の一種である電気工事士は、取得することでさまざまなメリットが得られます。代表的なメリットとして、以下の8つが挙げられます。

  • さまざまな施設で需要がある
  • 電気工事業を開業できる
  • 資格手当がもらえる
  • 就職・転職で有利になる
  • 活躍できる職場が多い
  • 手に職をつけられる
  • 大きなやりがいを感じながら働ける
  • 自宅のDIYやリフォームなどにも使える

ここでは、電気工事士の資格を取得する魅力とメリットについて、詳しく解説します。

3-1.さまざまな施設で需要がある

電気は生活に欠かせないものであり、電気を扱う仕事は今後も高い需要が見込まれます。電気工事は有資格者でないと作業できないため、手に職をつければ電気工事の専門家として活躍できるでしょう。

将来的にも仕事は途絶えることがなく、資格保有者としてのニーズは常にあると考えられます。

3-2.電気工事業を開業できる

現場で電気工事士として十分な実務経験を積んだあとは、独立開業することも可能です。

一般家庭向けの電気工事を請け負ったり、事業者の下請けとして電気工事を請け負ったりするなど、独立後も請け負える仕事内容は多岐に渡ります。

独立開業することには、定年などの年齢制限を気にせず働き続けられるというメリットもあります。

年齢を重ねても安定した収入を狙うことができるのは、電気工事士ならではの魅力です。

3-3.資格手当がもらえる

企業によっては、電気工事士の有資格者に対して資格手当を支給するところもあります。基本給以外の追加収入が見込めるのは、電気工事士の資格を取得する大きなメリットといえるでしょう。

また、資格手当がもらえることで、仕事に対するモチベーションも維持しやすくなります。

3-4.就職・転職で有利になる

電気工事士の需要は多く、求人も安定しています。電気工事やビルメンテナンスの専門業者では、電気工事士の資格保有を必須としている部署が多く見受けられます。

近年ではオール電化住宅や太陽光発電設備など家庭での需要が高まっていることもあり、電気工事士の有資格者であることが、転職や就職で有利に働く可能性は非常に高いでしょう。

しかし、ただ資格を保有しているだけではあまり意味がありません。

就職・転職活動において、電気工事士の有資格者であることを活かすには、面接時に自身が即戦力として働ける人材であることをアピールすることが重要です。

具体的には、以下の例文を参考にしてください。

【転職面接時:例文】

私は電気工事士として、日々電気設備関連の業務に携わることで、人々の生活を支えるこの仕事に大きなやりがいを感じています。現在は第二種電気工事士の資格を取得しているため、貴社でも1日でも早く現場に出て、即戦力として活躍できるよう業務に邁進していきたいです。

また、今後は現場での業務を覚えることと並行して、第一種電気工事士の資格取得も目指したいと考えています。

面接では、即戦力として働けることや、積極的に新たな業務に取り組もうとする前向きな姿勢を伝えることが大切です。

また、新たな資格取得の話を盛り込むなど、今後の目標についても具体的にアピールすると、より好印象につながります。

3-5.活躍できる職場が多い

電気工事士の資格を取得することで、多様な職場で活躍できるチャンスが広がります。

令和4年度電気技術者試験受験者実態調査「電気工事士試験受験申込者(就業者)の勤務先」によると、第一種・第二種電気工事士の勤務先の種類と割合は、以下のとおりです。

勤務先 第一種電気工事士 第二種電気工事士
電気工事会社 55.6% 17.3%
電力会社 1.2% 1.2%
ビル管理・メンテナンス・商業施設保守会社 9.4% 11.1%
電気機器製造会社 3.6% 5.4%
電気機器卸・小売店 1.5% 3.0%
電気通信工事会社 6.4% 6.0%
電気鉄道会社 0.9% 0.6%
建設会社 6.3% 9.4%
ガス会社 0.3% 2.2%
食料品製造会社 0.6% 1.8%
石油、化学、紙パ製品製造会社 1.0% 1.5%
官公庁 1.4% 4.4%
団体 0.3% 0.3%
その他 11.5% 35.7%

上記のように、電気工事会社や電力会社の他、ビル管理・メンテナンス・商業施設保守会社、官公庁や団体など、多種多様な就職先があるのが電気工事士の魅力といえるでしょう。

なお、以下の記事では設備保守について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

3-6.手に職をつけられる

資格を取得することで、電気工事についての専門的な知識や技能を習得していることを客観的に証明できるため、技術者として長期的に活躍することができるでしょう。

特に、将来副業や独立を検討している方は、電気工事士の資格を取得しておくことで、理想的な働き方を実現させやすくなります。

上述したように、電気工事士には安定的な需要があるので、雇用形態にとらわれずに、柔軟な働き方ができるはずです。

3-7.大きなやりがいを感じながら働ける

電気工事士の仕事は、「電気」という人々の生活にとって必要不可欠なインフラを支える、非常に社会的意義の大きい仕事です。

扱うもののスケールの大きさから、ときには困難に直面することもあるかもしれませんが、そのぶん仕事をやりとげた際には大きなやりがいを感じられるでしょう。

「人々の生活を支えている」という誇りをもって仕事ができるのは、電気工事士ならではの魅力です。

3-8.自宅のDIYやリフォームなどにも使える

自宅のDIYやリフォームで電気工事をおこなうには、電気工事士の資格が必須です。

配線工事やエアコンの取り付けといった一見難易度の高い作業も、電気工事士の資格があれば業者に依頼せずとも自分で作業ができます。

また、専門的な知識と技術を兼ね備えた電気工事士であれば、照明やコンセントの位置変更や、埋め込み式ライトの設置など、高度なDIYも無理なく楽しめるようになるでしょう。

4.電気工事士の仕事に向いている方

電気工事士の仕事に向いている方の特徴として、以下の5つが挙げられます。

  • 人のために働きたい
  • 几帳面
  • こまかな作業が好き
  • コミュニケーション力がある
  • 勉強するのが好き

なお、以下の記事では電気工事士を含めた「技術職」の種類や求められるスキルについて解説しています。ぜひ参考にしてください。

4-1.人のために働きたい

電気工事士は社会に欠かせないインフラを支える存在であるため、自分の仕事が誰かの役に立っていることをダイレクトに実感できます。

そのため、誰かの役に立つことに喜びを感じる方にとって、電気工事士の仕事は向いているといえます。

4-2.几帳面

電気工事は複雑な配線を設計・施工する仕事であるため、ひとつのミスもなく作業することが求められます。

雑な作業では大事故につながる恐れもあるので、几帳面で正確な作業ができる方に向いているでしょう。

4-3.こまかな作業が好き

電気工事士は細かな部品を正確に組み立てたり、複雑な電気設備を正確に接続したりと、繊細な作業を求められることが多い仕事です。

そのため、普段からこまかな作業が得意な方であれば、楽しみながら業務に取り組めるでしょう。器用な手さばきが、完成度の高い仕事につながるはずです。

4-4.コミュニケーション力がある

ひとつの建物を作るには、電気設備だけではなく、多様なジャンルの専門家と協力して作業を進めなければなりません。

そのため、コミュニケーション能力の高い方であれば、管理会社やビルオーナーなど、業務に関連する多くの方々と円滑にコミュニケーションを取ることができるでしょう。

4-5.勉強するのが好き

電気工事士は資格取得の勉強の他にも、電気工事に関するさまざまな知識を積極的に学ぶ姿勢が求められます。

例えば、工事中に使用する資材・機材の名称や使用方法、最新の工法など、電気工事士が学ぶべき知識は多岐に渡ります。

新しい知識や技術を常に前向きに吸収しようとすることは、電気工事士としての成長に直結します。そのため、知らないことを勉強することが好きな方にとって、電気工事士は向いている仕事といえるでしょう。

5.電気工事士の仕事がおすすめできない方

電気工事士の仕事がおすすめできない方には、以下の3つの特徴が挙げられます。

  • 体力に自信がない
  • デスクワークをしたい
  • 一人で黙々作業したい

それぞれ詳しく解説します。

5-1.体力に自信がない

立ち仕事や重い資材の運搬など、体を動かす業務が多い電気工事士の仕事は、常に体力勝負です。そのため、体力に自信がない方の場合、電気工事士の仕事を苦に感じてしまうことがあるかもしれません。

しかし、なかには仕事を続けるうちに徐々に体力が付き、疲れにくさを実感する方もいます。

最初から体力がなくても、時間の経過とともにスムーズに業務がこなせることもあるため、過度な心配は不要です。

5-2.デスクワークをしたい

電気工事士の仕事は、配線作業やエアコンの取り付けなど、立ち仕事が主体です。

作業の多くは座ってできるものではないため、デスクワークを希望している方には、電気工事士は向いていない可能性が高いでしょう。

5-3.一人で黙々作業したい

電気工事士は、顧客やチームメンバーと密なコミュニケーションを取る機会が多く求められる仕事です。

顧客との日程調整や、チームメンバーとこまめに配線の確認をするなど、一つの工事を通してさまざまなメンバーと多様なコミュニケーションを取らなけれなりません。

そのため、一人で作業に集中したい方にとっては、電気工事士は向いていない仕事といえるでしょう。

6.電気工事士の資格を取得する方法

電気工事士は、毎年多くの方が受験する資格です。ここからは、電気工事士の資格を取得するための方法について詳しくご紹介します。

6-1.電気工事士の受験資格

電気工事士には受験資格の制限がありません。

上位の資格を取得するために下位の資格の取得を必要とする国家資格は多いですが、電気工事士に関しては年齢や学歴を問わず誰でも受験することが可能です。

6-2.電気工事士の試験スケジュール

第一種電気工事士と第二種電気工事士試験の主なスケジュールは、以下のとおりです。

種類 試験日程
第一種電気工事士 【上期】
学科:CTB方式 4月上旬から5月上旬
技能:7月上旬(土曜日)
【下期】
学科:CTB方式 9月上旬から中旬
   筆記方式 10月上旬(日曜日)
技能:11月下旬(日曜日)
第二種電気工事士 【上期】
学科:CTB方式 4月下旬から5月中旬
    筆記方式 5月下旬(日曜日)
技能:7月下旬(土曜日または日曜日)
【下期】
学科:CTB方式 9月下旬から10月中旬
   筆記方式 10月下旬(日曜日)
技能:12月下旬(土曜日または日曜日)

技能試験は都道府県ごとに実施日程が異なるため、詳しい日程については各自でご確認ください。

6-3.電気工事士の資格取得までの流れ

電気工事士の資格取得の流れは、以下のとおりです。

6-3-1.受験の手続きをする

まず、試験の申し込みを書面またはインターネットでおこないます。受験料は以下のとおりです。

種類 試験費用
第一種電気工事士 10,900円(インターネット申し込み)
11,300円(郵便申し込み)
第二種電気工事士 9,300円(インターネット申し込み)
9,600円(郵便申し込み)

6-3-2.試験を受ける

第一種、第二種のどちらも筆記試験と技能試験(実技試験)があります。

「筆記試験」の試験時間は第一種電気工事士で140分、第二種電気工事士で120分です。50問×2点の配点となり、合格基準は約60点に設定されています。

「技能試験」の問題数は1問のみです。試験時間は第一種電気工事士が60分、第二種電気工事士が40分です。支給される材料と持参した作業用工具を使い、時間内に問題を完成させないといけません。

なお、令和5年度からはCBT方式(コンピュータを利用して実施する試験方式)の試験も導入されることから、「筆記試験」から「学科試験」に名称が変更されています。

6-3-3.免状を申請する

試験の合格通知が届いたあとは、免状申請をおこないます。

第二種電気工事士は試験に合格したあとに免状を申請することで資格を得るため、実務経験は必要ありません。

免状の申請先は都道府県ごとに指定されており、電気工事工業組合など外部に委託している場合もあります。詳細は申請先の都道府県のホームページで確認してください。

免状の申請に必要な書類は以下の3つです。

  • 技能試験合格通知書
  • 電気工事士免状交付申請書
  • 写真1枚(縦4cm、横3cm)

住民票や免状返送用封筒(返送用封筒)が必要な場合もあります。手数料は5,300円です。

第一種電気工事士の場合、免状を申請するには3年の実務経験と以下の書類の提出が必要です。

  • 免状交付申請書
  • 実務経験証明書

書類はいずれも、都道府県や免状交付業務をおこなう団体の公式サイトでダウンロードできます。

実務経験証明書を作成したら、以下の書類と一緒に提出します。

  • 住民票(3ヵ月以内に発行されたもの)
  • 写真1枚(縦4cm×横3cm ※裏面に氏名を記入)
  • 試験結果通知書のはがき

※すでに電気工事士の資格を保有している場合、資格を証明する書類の写しも必要

第一種電気工事士の免状申請には、6,000円の手数料が必要です。

6-4.電気工事士の合格率

電気工事士の合格率は第一種・第二種でそれぞれ以下のとおりです。

【第一種電気工事士】

筆記試験 技能試験
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
令和3年度 40,244 21,542 53.5% 25,751 17,260 67.0%
令和4年度 37,247 21,686 58.2% 26,578 16,672 62.7%
令和5年度 33,035 20,361 61.6% 26,143 15,834 60.6%

【第二種電気工事士】

筆記試験 技能試験
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
令和3年度 156,553 92,640 59.2% 116,276 84,684 72.8%
令和4年度 145,088 81,179 56.0% 97,659 70,888 72.6%
令和5年度 134,025 79,655 59.4% 95,337 67,749 71.1%

電気工事士の試験は、学科試験と技能試験の両方に合格する必要があります。令和3年から令和5年の合格率は5割〜7割ほどです。

7.取得しておきたい電気工事士の関連資格5つ

電気工事士としての仕事は、他の資格と組み合わせることでより仕事の幅を広げることができます。

電気工事士の関連資格として、主に以下の5つが挙げられます。

  • 特種電気工事資格者
  • 認定電気工事従事者
  • 電気工事施工管理技士
  • 電気主任技術者
  • 電気通信主任技術者

それぞれについて、詳しく紹介します。

7-1.特種電気工事資格者

電気工事のなかでも以下の工事を扱う際は、専門的な技術・知識が必要なため、特殊電気工事資格者の資格が求められます。

  • ネオン工事
  • 非常用予備発電装置工事

現役の電気工事士が、業務範囲を広くするために取得することが多い資格です。

特種電気工事資格者は、国家試験による取得制度はありません。電気工事士の免状交付後、特種電気工事に関する5年以上の実務経験を積み、経済産業大臣が定める試験に合格することで、資格を取得できます。

実務経験や専門的な知識が求められるため、資格取得の難易度は高いといえるでしょう。

7-2.認定電気工事従事者

認定電気工事従事者を取得すると、ビル・マンションの照明・コンセント設置などの簡単な工事ができるようになります。

第二種電気工事士および電気主任技術者は、3年以上の実務経験があれば取得でき、第一種電気工事士は申請するだけで取得可能です。

申請や講習の受講のみで取得できるので、資格取得の難易度は比較的低いといえます。

7-3.電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、工事の管理をするための国家資格です。

電気工事の施工計画や施工図の作成、工程管理、品質管理、安全管理など、工事の監督業をおこなうために必要になります。

1級と2級があり、学歴や実務経験によって受験できる資格は異なります。施工管理上の技術責任者として位置づけられている重要な資格です。

令和4年度の電気工事施工管理技士(電気工事種目のみ)の合格率は、以下のとおりです。

  • 1級第二次検定…59.0%
  • 2級第一次検定…55.6%
  • 2級第二次検定…61.8%

上記の数字を見ると、受験者全体の約半数近くが合格できていることがわかります。このことから、資格取得の難易度としてはやや低め〜普通程度といえるでしょう。

7-4.電気主任技術者

電気主任技術者は、電気事業法に基づいた国家資格です。取り扱いできる事業用電気工作物の電圧により「第一種」「第二種」「第三種」の3つに分類されます。

電気主任技術者を取得することで、 ビルや工場、発電所、変電所などにおける電気設備の「保安監督業務」をおこなえるようになり、これらの業務は電気主任技術者しかおこなうことが許可されていません。

また、電気主任技術者を取得することで、電気工事士を監督する立場に回ることができます。

電気主任技術者は、指定された実務経験を積んでいること、または電気主任技術者試験に合格することで取得できます。

実務経験による取得は、経済産業大臣が認定する「電気主任技術者認定校」を卒業したうえで、「第一種」「第二種」などの資格の種別ごとに特定された実務を一定期間経験しなければなりません。

高度な知識と経験が求められる電気主任技術者の取得難易度は、比較的高いといえます。

7-5.電気通信主任技術者

電気通信ネットワークの工事や維持、運用の監督責任者のために必要な資格が、電気通信主任技術者です。

電気通信事業者は、総務省令で定められた技術基準に適合するよう電気通信主任技術者を選任し、電気通信設備の工事、維持および運用の監督にあたる義務があります。

電気通信主任技術者は以下2つに資格の種類が分かれており、取得するには指定された期日に試験を受ける必要があります。また、資格取得後に現場で監督できる作業範囲は、資格種別ごとに異なります。

  • 伝送交換主任技術者資格者証
  • 線路主任技術者資格者証

電気通信主任技術者試験は出題範囲が広範囲にわたることなども関係し、比較的取得難易度が高い試験として知られています。

JOBPALでは、電気工事士の関連資格を活かせるさまざまな求人を紹介しています。電気工事士に関する仕事をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

8.まとめ

電気工事士は、住宅やビルなどの配線工事や、鉄道の電気工事などをおこなう、電気に関する工事のエキスパートです。

日々の生活に欠かせない電気の重要性は不変であることから、電気工事士の需要は今後も安定しており、将来的に仕事に困るリスクは少ないといえるでしょう。

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