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更新日:2024年01月10日

指差呼称(しさこしょう)とは?効果や基本のやり方、注意点、工場での例を紹介

指差呼称(しさこしょう)とは?効果や基本のやり方、注意点、工場での例を紹介

※この記事は4分で読めます。

「指差呼称って何?どうやってやるの?」
「指差呼称に本当に効果があるのか知りたい」
など、指差呼称に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

指差呼称(しさこしょう)とは、確認したい対象を指で差しながら声に出し、作業に間違いがないことを確認することです。鉄道会社や工場など幅広い業界で採用されています。製造業においても必ず習得することになるでしょう。

今回は、指差呼称の概要と重要性、指差呼称をおこなうことによって得られる効果、現場での指差呼称の流れなどを解説します。この記事を読めば指差呼称のことがわかり、現場で実践できるようになります。

※この記事は4分で読めます。

「指差呼称って何?どうやってやるの?」
「指差呼称に本当に効果があるのか知りたい」
など、指差呼称に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

指差呼称(しさこしょう)とは、確認したい対象を指で差しながら声に出し、作業に間違いがないことを確認することです。鉄道会社や工場など幅広い業界で採用されています。製造業においても必ず習得することになるでしょう。

今回は、指差呼称の概要と重要性、指差呼称をおこなうことによって得られる効果、現場での指差呼称の流れなどを解説します。この記事を読めば指差呼称のことがわかり、現場で実践できるようになります。

1.指差呼称とは?

指差呼称(しさこしょう)とは、作業を安全に間違いなく進めるために、作業の要所で確認すべき標識や信号、計器類、対象物を見て、背筋を正し腕を延ばして指を指し、「〇〇、ヨシ!」と大きく唱えて確認する作業のことです。

指差し呼称(ゆびさしこしょう)とも呼ばれています。

鉄道の駅で車掌が指差呼称をしているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。鉄道業だけでなく、建設業や運輸業、製造業など、危険な作業が発生する業界では広く取り入れられています。

2.指差呼称の歴史と普及した経緯

指差呼称の起源は、日本国有鉄道(国鉄、現JR)の蒸気機関車の運転士が実施したことにあるとされています。視力の弱い運転士が機関助手に信号の確認を指差呼称の動作でおこなわせていたことが称賛され、ルール化されたことが最初のようです。

現在ではMTA(ニューヨーク州都市交通局)の地下鉄でも指差呼称が導入されており、世界にも浸透しつつあります。

3.指差呼称の重要性

作業に慣れてしまうと、無意識のままでも動作ができてしまい、重要なエラーに気付かないまま作業を続けてしまうことがあります。

指差呼称の最大の目的は、意識のレベルを上げて確認の精度を向上させることです。対象物を指で差したり声に出したりすることで無意識をなくし、意識して作業に取り組むことに意味があります。

指差呼称では、指の振りを大げさにしたり、声を大きく発したりすることがマニュアルになっていることがありますが、そこには指差呼称そのものに慣れることを防ぐ目的もあります。

4.指差呼称の基本のやり方・掛け声

指差呼称のやり方は企業によって異なる場合もありますが、ここではオーソドックスな方法をご紹介します。

4-1.対象を見る

まずは、確認すべき対象をしっかりと見つめます。流れ作業で適当に対象物の方向を見るだけでは意味がありません。

4-2.対象を指で差す

右腕を延ばして、右手の人差し指で確認する対象をしっかりと指差します。このとき、左手がブラブラしないように、親指が後ろになるようにして手のひらを腰に当てておきます。

4-3.差した指を耳元へ持っていく

対象を差した指を自分の耳元へ再度持っていきます。このとき、確認の対象に問題がないかチェックをおこないます。

4-4.「ヨシ!」と声を出し、右手を振り下ろす

問題ないことが確認できたら、「ヨシ!」と声を出しつつ、対象に向かって手を振り下ろすのが基本形です。

5.指差呼称の効果とは?

指差呼称の効果については、財団法人(現公益財団法人)鉄道総合技術研究所が実施した効果検定実験によって証明されています。

操作ボタンの押し間違いの発生率
指差と呼称をともにおこなわなかった場合 2.38%
呼称のみおこなった場合 1.0%
指差だけおこなった場合 0.75%
指差と呼称をともにおこなった場合 0.38%

2010年に広島大学大学院保健学研究科が発表した「確認作業に「指差し呼称」法を用いた時の前頭葉局所血流変動の比較」という研究論文でも、指差し呼称の有効性があると結論付けられています。

6.工場作業中の指差呼称の例

工場作業ではさまざまな場面で指差呼称がおこなわれますが、一例としてフォークリフト運転時」「工場内の横断歩道を通行時の指差呼称の流れをご紹介します。

【フォークリフト運転時の指差呼称の例】

  1. フォークに載せた荷物が安定したことを確認して「荷の安定ヨシ!」と声を出す
  2. アクセルを踏む前に進行方向を確認し、「前方ヨシ!」「後方ヨシ!」「周囲ヨシ!」と指差呼称をおこなう
  3. 進行方向の周囲を確認し、「左ヨシ!」「右ヨシ!」と声を出す
  4. フォークリフトを発進させる

フォークリフトは自動車と同じ鉄の塊であり、操作を誤って人や建造物にぶつかると大事故につながる恐れもあります。前方、後方、左右、荷物の安全を確認してから作業をしましょう。

大人数が働く工場では、フォークリフトの左右の死角に人がいたり製品パレットが配置されたりしていることもあります。指差呼称をするのは、自分や周囲の人を守るために絶対に必要な作業です。

【工場内の横断歩道を渡る際の指差呼称の例】

  1. 交差点を渡る前に一時停止する
  2. 左右を確認し、「右ヨシ!」「左ヨシ!」と指差呼称をおこなう
  3. 安全を確認して渡る

荷物を満載したフォークリフトは急に止まると荷物が落ちてしまうことがあるため、工場内ではフォークリフトが優先されるのが一般的です。

工場内を歩行する際は、横断歩道であってもフォークリフトの作業の妨げにならないようにしましょう。白線のラインをしっかり守って立ち止まり、安全確認をしてから渡ることが重要です。

7.指差呼称の注意点

これまで指差呼称の経験がなかった方でも、転職をきっかけに指差呼称をすることになるかもしれません。現場で指差呼称をする際は、これからご紹介する注意点を守って作業しましょう。

7-1.しっかり発声する

指差呼称では腕の振りと一緒に大きな声を出すことが求められますが、恥ずかしさで声が小さくなってしまう方もいるようです。

しかし、声を出すのを恥ずかしがって指差しだけの作業をしてしまうと、せっかく指差呼称をしても十分な効果は得られません。

指差呼称の効果を最大限まで高めるためにも、しっかりとした発声を心がけましょう。

7-2.テキパキとおこなう

指差呼称は無意識におこなってしまいそうな確認作業を意識的におこなうことが目的であり、ある程度の緊張感をもった作業が求められます。

ダラダラとした指差呼称では緊張感がなく、無意識を意識化するという効果が薄れてしまうでしょう。適度に緊張した環境かつ正しい姿勢でキビキビとおこなうことが大切です。

8.まとめ

指差呼称は、確認作業をしたことが自分にも周囲にもはっきり伝わるよう、キビキビした動作ではっきりと声出しをする必要があります。

恥ずかしいと感じるかもしれませんが、もし指差呼称をしないまま作業を続けると、大きな事故につながる可能性もあります。

JOBPALで求人を扱う製造業でも指差呼称は幅広く使われています。事前に指差呼称のやり方や使う場面について理解を深めておきましょう。

製造業に興味がある方は、以下の面談応募や求人をぜひチェックしてみてください。

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