工場の仕事内容
更新日:2023年05月30日

梱包とは?包装との違いや種類、仕事内容を解説

梱包とは?包装との違いや種類、仕事内容を解説

※この記事は6分で読めます。

「梱包ってどんな仕事?」
「梱包の仕事に就くメリットが知りたい」
など、梱包の仕事に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

梱包は、輸送を目的に段ボールなどに商品を入れて包装する荷造りのことで、未経験者でもすぐに働くことができます。

今回は、梱包の意味や似た言葉との違い、梱包方法や緩衝材の種類、向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば梱包のことがよくわかり、自身が働く姿をイメージできるようになります。

※この記事は6分で読めます。

「梱包ってどんな仕事?」
「梱包の仕事に就くメリットが知りたい」
など、梱包の仕事に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

梱包は、輸送を目的に段ボールなどに商品を入れて包装する荷造りのことで、未経験者でもすぐに働くことができます。

今回は、梱包の意味や似た言葉との違い、梱包方法や緩衝材の種類、向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば梱包のことがよくわかり、自身が働く姿をイメージできるようになります。

1.梱包とは?

JIS(日本産業規格)によれば、梱包の意味は以下のとおりです。
輸送を目的とした木製容器、鋼製容器、段ボール製容器などによる包装。荷造りと呼ぶこともある

梱包は「発送する商品・内容物をクッション材や段ボール箱で頑丈に包む」という一連の流れを指します。商品が配送中に破損・損傷しないようにおこなわれる重要な工程の一つです。

2.梱包と似ている用語

「梱包」と似た言葉はいくつかありますが、それぞれ別の意味を持った言葉です。JISによる定義や実際の運用の違いをご紹介します。

2-1.包装

JISによる包装の定義は以下のとおりです。

物品の輸送、保管、取引、使用などにあたって、その価値および状態を維持するための適切な材料、容器、それらに物品を収納する作業並びにそれらを施す技術又は施した状態

つまり、輸送に限らずあらゆる状況で「物を包む」という行為に対して使う言葉です。

対して梱包は「輸送を目的にした包装」のことです。つまり、梱包よりも「包装」のほうがより広い範囲を示す言葉ということになります。

また、包装は大きく「工業包装」「商業包装」に分けることができます。

工業包装 物品を製造業者から中間業者に発送することを目的とした包装
商業包装 商品を取り扱うために商業取引に応じておこなう包装

2-2.個装

JISによる個装の定義は以下のとおりです。

物品個々の包装で、物品の商品価値を高めるため若しくは物品個々を保護するための適切な材料、容器、それら物品に施す技術又は施した状態。商品として表示などの情報伝達の媒体にすることもできる

例えば、キャンディーの包み紙のように商品ごとに一つずつ包装することが「個装」です。

2-3.外装

JISによる外装の定義は以下のとおりです。

包装貨物の外部の包装で、物品もしくは包装物品を箱、袋、たる、缶などの容器に入れまたは無容器のまま結束し、記号、荷印などを施した材料、容器、又は施した状態

外装は輸送や保管時に商品を汚れや破損などから守るため、一番外部に施される包装のことです。

2-4.内装

JISによる内装の定義は以下のとおりです。

包装貨物の内部の包装で、物品に対する水、湿気、熱、衝撃などを考慮した適切な材料、容器、それらの物品に施す技術又は施した状態

  • 引用:プラ推進協(容器包装の機能と役割)
    https://www.env.go.jp/council/03recycle/y034-11/900419366.pdf

内装は外装と個装の中間の包装で、湿気や光、熱などから商品を守るための包装のことです。

2-5.荷造り

荷造りとは、荷物を輸送しやすいように包んだり束ねたりして梱包することです。「梱包」「包装」「パッキング」などを含めた広い定義の言葉となっています。

2-6.パッキング

「パッキング」は、袋や箱などに製品を詰め、荷物として作り上げる作業を指します。実際には「梱包」と大きな意味の違いはありませんが、梱包は運送用に包むことを指すのに対し、パッキングは商品として実際に販売するものが対象になりやすい点が主な違いです。

3.梱包の種類

梱包といっても、使われる材料はさまざまです。それぞれの梱包の特徴、使われる資材、梱包の方法をみていきましょう。

3-1.段ボール梱包

段ボールを使って梱包する方法のことです。商品発送でもっとも利用される方法で、企業によってはオーダーメイドによるオリジナルデザインの段ボール箱を作成して梱包することもあります。

3-2.軟梱包

軟梱包とは、紙やプラスチックフィルム、アルミ箔、布といった、やわらかく軽い素材を使った包装のことです。「フレキシブル包装」とも呼ばれます。

包装用の材料が大量生産可能でコスト性に優れているほか、医療用や食品包装用などさまざまな用途に利用できるメリットがあります。

3-3.パレット梱包

パレットと呼ばれる荷台に、フィルムで包装した発送物を積んで梱包する方法です。パレットは木製やプラスチックが一般的です。

個別の宅配ではなく、製造工場から運送会社に運搬する際など、輸送を目的とする際に利用されます。

3-4.スキッド梱包

木製またはスチール製のスキッドと呼ばれる荷台の上に発送物を積み、紐でくくりつけるなどして梱包する方法です。コンテナには入りきらない大きな商品や重い商品を運ぶのに適しています。

3-5.スチール梱包

スチール製の箱や容器で梱包する方法です。木材梱包と違って検疫規制がないことから、国外への発送でも注目を集めています。荷物の負荷がかかる部分だけスチール材で補強するといった方法で使われることもあります。

3-6.木材梱包

「クレート箱」「すかし箱」などと呼ばれる木箱を使って梱包する方法です。段ボール箱では強度を維持できない重い商品を発送する際に使用されます。ただし、近年は検閲規制が強まっており、海外への輸出にはあまり使われません。国内向けの発送方法といえるでしょう。

4.梱包に使う緩衝材の種類

緩衝材(かんしょうざい)とは、輸送中の衝撃を緩和するために内装に入れるものです。緩衝材がないと配送中に製品が破損する可能性もあるため、運搬する製品に合わせた緩衝材を選ぶことは非常に重要です。

梱包に使われる具体的な緩衝材の種類は、以下のとおりです。

4-1.気泡緩衝材(エアーパッキン)

いわゆる「プチプチ」のことで、エアーキャップやエアーパッキンと呼ばれることもあります。割れ物や精密部品など、衝撃に弱い荷物を運ぶ際に利用します。

気泡緩衝材は、気泡の「粒径(大きさ)」ごとに用途を変えることも可能です。粒径7mmや粒径10mmのものは直接商品をくるむのに使われることが多く、粒径20mmや粒径32mmといった大きい気泡を持つものは製品と梱包材のすきまを埋める際にも使われます。

4-2.エアークッション(エアーピロー)

エアークッションは、中に空気が入りクッション状になったビニール製の緩衝材です。空気の部分が弾力性を発揮することで衝撃を緩和しやすいメリットがあり、箱の隙間を埋めるのに適した形状をしています。紙などの緩衝材と比べて強度が高く、広く商品の梱包時に利用できる点も特徴です。

クッション同士がつながった状態から切り離すことでサイズ調整が容易であり、比較的小さな食器類や小型の電化製品などを配送するのに向いています。

4-3.ポリエチレンシート

発泡ポリエチレンを薄いシート状に加工した緩衝材です。あらゆる形状の製品に対応できるのがメリットで、丸めて隙間を埋めたり製品を包み込んだりと、いろいろな使い方ができます。

4-4.巻き段ボール

一般的な段ボールより薄くやわらかい、ロール状に巻かれた緩衝材です。クッション性があるため、巻き段ボールを製品の間に挟んだり、底に敷いたりすることで、上下左右からの振動を吸収することができます。

段ボールであるために折り曲げやカットも容易で、製品サイズに合わせた加工がしやすい点もメリットです。

4-5.バラ緩衝材

箱と商品の隙間を埋めるために使用するまゆ玉状の粒緩衝材のことです。一つひとつが小さいため、小さな隙間を埋めることに適しています。バラで使う以外に小袋包装して使われることもあります。家電製品や精密機器など、壊れやすい商品の梱包に使われることが一般的です。

土に埋めると自然分解されたり、良質な古紙を利用していたりといった環境面への配慮も特徴です。

4-6.プラスチック系緩衝材

発泡スチロールなどのプラスチック系素材を使った緩衝材です。緩衝性、断熱性、耐水性、耐久性などの機能面で優れていて、かつ軽量という特徴があります。衝撃に弱く重量がある電化製品の梱包に主に使用されるほか、生鮮野菜・果物用保冷箱、魚の梱包資材などに多く使用されています。

5.梱包の仕事内容

ここからは、梱包の具体的な仕事内容について理解を深めていきましょう。

5-1.梱包をおこなう仕事・場所

梱包の仕事は、主に工場や倉庫、物流倉庫の出荷場でおこなわれています。

工場を例にとると、ベルトコンベアーで流れてきた工業製品を検品したのち、製品ごとに決まった小箱や袋に詰め、段ボールに詰めるパッキングをおこないます。

段ボールに入れる製品ごとに緩衝材や商品を入れる順序などがマニュアル化されており、決まった手順に沿って梱包した製品を出荷場に流すことが主な役割です。

やみくもに緩衝材を選ぶのではなく、商品の壊れやすさやサイズに応じた緩衝材を使うなどの配慮も求められるでしょう。

5-2.梱包の仕事の流れ

梱包の仕事の流れは以下のようになります。

  • 製品が生産部門や営業から回ってくる
  • 出荷の指示書に合わせて梱包をおこなう
  • 仕分け担当者が出荷場で配送先ごとに分ける
  • 在庫用の製品を梱包して倉庫に戻す作業もある

梱包の仕事は主に2つあります。
①当日出荷する製品を梱包して出荷場に流す仕事
細かな製品の場合は一つの小箱に梱包した製品を複数集め、段ボールによる外装をおこなう場合もあります。

②当日出荷しない生産品を個装し、倉庫に保管する仕事
在庫品として保管することで、後日注文があった際に素早く出荷できるようになります。

なお、企業によっては梱包だけでなくピッキングや仕分け、検品といった作業も梱包作業者がおこなう場合があります。

6.梱包の仕事が向いている人

梱包の仕事には特別なスキルや資格は必要なく、誰でも取り組むことができます。梱包が終わった製品はローラーを使って出荷場に流すことも多く、製品が重量物だとしても、腕力は必ずしも必要ではありません。

ただし、大量に流れてくる商品を一つずつ丁寧にズレなく梱包することが求められるため、根気がいる仕事でもあります。そのため、丁寧な仕事を長くコツコツと継続できる人や、慎重派で真面目な性格の人に向いています。

7.梱包の仕事をするには?

梱包の仕事を見つけたい場合は、以下のような方法で仕事先を探してみることをおすすめします。

  • 求人サイトに登録してお仕事検索をする
  • 地元の求人紙で工場系の求人を探す
  • ハローワークに登録して工場系の求人を探す 
  • など

なかでもおすすめできるのが求人サイトによる仕事探しです。求人誌を書店やコンビニまで入手しに行くこともハローワークに出向くこともなく、自分の好きな時間や好きな場所で求人を探せます。

また、さまざまなジャンルの求人を揃えている総合系の求人サイトよりも、工場や製造業の求人に強い求人サイトで仕事を探すのがおすすめです。求人サイトにはそれぞれ強みがあり、なかでも工場・製造業に特化した求人サイトなら、より効率的に梱包の仕事を探せます。

例えばJOBPALなら、全国の工場・製造業の求人を多数掲載しています。ご自身に合ったお仕事の紹介やキャリアパートナーによるサポートも可能です。気軽なご相談も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

梱包の仕事は資格なども必要なく未経験でも始められます。興味がある方は、JOBPALの求人検索や面談から始めてみてはいかがでしょうか。

8.まとめ

梱包とは、運送時に傷がつかないよう、商品をクッション材や段ボール箱で頑丈に包む作業のことです。

緩衝材の種類や段ボールに入れる順番など、マニュアルを遵守した正確な作業が求められます。特別なスキルが不要で始められるため、几帳面でコツコツと仕事をしたい方に向いています

梱包の仕事に興味がある方は、ぜひ以下のリンクから求人情報を検索してみてください。

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