工場見学でするべき質問とは?NG質問や質問例を解説
※この記事は6分で読めます。
「工場見学ではどのような質問をすれば良い?」
「工場見学で逆質問されそうな内容を知りたい」
など、工場見学の質問に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
工場見学ではカリキュラムのどこかで質問の時間が設けられることがありますが、ただ質問をすれば良いというものではありません。調べればわかる内容や、給与・休みに関することは避け、働く熱意を感じられる内容の質問をすることが大切です。
今回は、工場見学の目的、するべき質問、してはいけないNG質問、逆質問の例などを解説します。この記事を読めば、工場見学の質問のことがよくわかり、効果的な受け答えができるようになります。
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1.工場見学の目的
製造業では求人に応募した転職希望者や新卒者を対象に、工場見学を実施することがあります。
工場見学を実施する1番の目的は、採用のミスマッチを防ぐことです。工場の現場作業を見学することでやりがいや魅力、大変さを肌で感じることができ、ミスマッチによる早期退職を防ぐことができます。
また企業側にとっても、転職希望者や新卒者が自社にどれくらいの興味・関心を持っているか、熱意を持って応募してきたかをチェックできるメリットがあります。企業側にとっては適性検査をおこなう一面もあるともいえるでしょう。
2.工場見学でするべき質問
工場見学では、どこかのタイミングで見学者からの質問を聞く機会があります。疑問や不安を解消するためにも、以下のような質問をしてみましょう。
2-1.会社や工場に関すること
仕事内容に関する質問は、工場見学の質問として効果的です。仕事に関する質問をすることで、「入社前に仕事に関する準備をしようとしている」「働く意欲がある」と評価されることもあります。
以下に会社や工場に関する質問として使える例を列挙します。工場見学を控えている方はぜひ参考にしてみてください。
- 1日の流れを知りたい
- 繁忙期はいつで、どのような対策をしているか
- 工場の仕事で求められる能力は何か
- どのくらいの期間で機械操作に慣れるか
- 研修制度はどのような内容で、どのくらいの期間教えてもらえるのか
- 競合の工場と違う御社のこだわりを知りたい
- もっともやりがいを感じる瞬間を知りたい など
これらの質問をぶつけることによって、自分がやりたいこと、やるべきと思っていることと、会社でできることが一致しているか確かめられるでしょう。
なお、質問をする際はできる限り具体的な表現をしましょう。抽象的な表現では担当者が答えにくくなります。
2-2.職場や従業員に関すること
工場見学では、質問を通じて職場や社員の様子や特徴を知ることができます。
例えば、以下のような質問をすることで、社員同士のコミュニケーションの様子を知ることができるでしょう。
- 他部署との交流はあるか、どのようなときに交流するのか
- どのような社員が活躍できるのか
- 工場の安全を保つための工夫を知りたい など
こうした質問をすると、自分が理想とする働き方とその工場での働き方がマッチしているかを知ることができます。
職場や従業員の待遇や働き方については公式ホームページで知ることもできるので、自分なりに調べたことも交えて質問すると良いでしょう。
3.工場見学でしてはいけないNG質問
工場見学の際は積極的に質問をしていきたいものですが、かといって的外れな質問をしてしまうと、かえって評価を下げることになります。ここでは工場見学でNGの質問内容をご紹介します。
3-1.給与や待遇のこと
給与や待遇は働くモチベーションを維持するうえで大切なことですが、工場見学の場で聞くべきではありません。
「賞与はいくらですか?」「昇給はありますか?」「年間休日は何日ですか?」といったお金のことや休みのことばかり聞いてしまうと、働く意欲がない人と評価されてしまう可能性もあるので注意が必要です。
工場見学は現場の仕事や従業員の働きぶりを見る場なので、工場見学の主旨・目的に反しない質問をしましょう。
3-2.調べればすぐにわかること
どれだけ働く熱意があっても、調べればわかる質問しかしない場合、「企業研究が不十分」「仕事への意欲が感じられない」と評価されてしまう可能性があります。
以下のような内容は工場見学の場で質問しなくても良いように、事前に企業の公式ホームページなどで調べておきましょう。
- 事業内容
- 経営理念
- 代表取締役のメッセージ
- 資本金
- 成長性
- 社風
- 勤務条件
- 福利厚生 など
4.工場見学でよくある質問の例
工場見学では、「今までの業務経験を教えてください」といった、面接試験で出されそうな質問をされることもあります。
工場見学に参加する前に、志望動機やこれまでの仕事内容の棚卸し、長所・短所の見直しなどを進めておくと良いでしょう。
ここからは、工場見学で企業側から質問されそうな内容や、答えるうえでのポイントをご紹介します。
4-1.質問例①今までの業務経験を教えてください
【回答例】
「前職では出荷部門に属しており、フォークリフトを使って完成品を出荷場に並べたり、配送業者のトラックに積み込んだりする仕事をしていました。」
【回答のポイント】
仕事内容を具体的にイメージしやすい答え方をしましょう。
4-2.質問例②取得している資格で弊社の業務に関連するものはありますか?
【回答例①】
「普通自動車運転免許とフォークリフト運転技能講習、危険物取扱者の乙4類を持っています。」
【回答のポイント】
工場の業務に関連する資格を持っていれば、正確な資格名で回答しましょう。
また、資格を持っていないからといって、必ずしも転職活動で不利になるわけではありません。
【回答例②】
「フォークリフトの資格は持っていませんが、有資格者のサポートとしてフォークリフトに製品を積んだり、トラックの上で製品を受け取ったりする仕事をしていました。」
【回答のポイント】
答え方を工夫すれば、免許を持っていなくても出荷場作業で即戦力になることをアピールできます。
4-3.質問例③応募したきっかけは何ですか?
【回答例】
「御社では、日本中探してもほとんど作ることができない○○という製品を作っていることをホームページで拝見しました。工場のオペレーターとして誰よりも高い技術を身につけスキルアップできるのではないかと思い、応募しました。」
【回答のポイント】
工場見学の場では、志望動機について聞かれることも考えられます。企業のホームページの内容を見て魅力的に感じたといった内容なら、その会社で働きたい熱意を示すことができるでしょう。
企業研究でわかった内容を踏まえたうえで、志望動機を説明できるようにしておきましょう。
5.工場見学をする前に準備しておくこと
工場見学は、ただ工場の中を見て回って解散するわけではありません。採用担当者に質問をしたり、簡単な面接が実施されたりすることもあります。しっかりと熱意をアピールするためにも、準備は抜かりなく進めておきましょう。
ここでは、工場見学の前日までに準備しておいたほうが良い内容についてご紹介します。
5-1.履歴書や職務経歴書
工場見学の前後で面接や簡単な顔合わせのような時間が取られる場合、会社から履歴書や職務経歴書の持参を指定される場合があります。
持参した履歴書や職務経歴書をもとに面接がおこなわれることもあるため、忘れずに用意しましょう。
また、企業側から履歴書や職務経歴書の持参を求められなくても、顔合わせや面接で聞かれたときのために、自分の経歴を確かめられる簡単なメモ書きを用意しておくと良いでしょう。
JOBPALでは、履歴書の書き方などがわかるさまざまな記事を公開しています。ぜひご覧ください。
5-2.質問の準備
工場見学での質問の時間は見学の最後に設けられるケースが多いですが、どのタイミングでその時間がきても良いように、質問や回答する内容を事前にまとめておくことをおすすめします。
前日までに企業のホームページをみてまとめておくだけでなく、当日の見学中に疑問に思ったことをメモにまとめて質問に活かすことも有効です。
以下の記事では、工場の面接でよくある質問をまとめています。
6.工場見学で見るべきポイント
工場見学をする際には、これからご紹介する2つのポイントをチェックしましょう。複数の工場を見学した場合の比較材料として利用できます。
6-1.5Sの徹底
工場見学の際は、どれくらい5S(整理・整頓・清潔・清掃・しつけ)が徹底されているかをチェックしましょう。
5Sの徹底は事故防止にもつながる工場の重要な使命であり、徹底されていればいるほど安全性が高い職場といえます。
定期的に清掃がおこなわれているか、工場内を粉じんが舞っていないかといったことも要チェックです。
以下の記事では、5Sについてより詳しく解説しています。
6-2.働く場所や人の雰囲気
工場見学では、現場で働くオペレーターが活き活きと働いているかを確認しましょう。社員の雰囲気や部署間の関わり方をみることで、社風が把握できます。
また、みんなで大きな仕事を分担する工場か、1人で黙々と作業をする工場かといったことがわかれば、自分にマッチする職場であるかどうかも判断できます。
女性の場合は、女性用の更衣室やトイレが完備されているかもチェックしましょう。
7.工場見学に関するQ&A
最後に、工場見学に関してよくある質問とその回答をまとめました。
7-1.工場見学に着ていく服装はどのようなものが良いですか?
「工場見学の際は服装自由」となっていても、ジーンズにTシャツのようなラフな服装はNGです。基本的にはスーツで参加しましょう。
ただし、企業によっては私服指定の場合もあるかもしれません。その際は、襟付きトップスにジャケット+パンツスタイルといったオフィスカジュアルな服装をおすすめします。
また、工場見学の際はアクセサリーの着用は避けてください。アクセサリーの部品が外れて機械の中に入ると異品混入の原因になったり、巻き込まれて事故につながったりするためです。
以下の記事では、工場勤務における服装の注意点を解説しています。
7-2.工場見学時に履歴書は持っていったほうが良いですか?
工場見学の際に指定があれば、履歴書は忘れずに持参してください。また、企業によっては予告なく提出を求められる可能性もあるので、予備も含めて持参することをおすすめします。
また、工場見学中に資料をもらったり、メモをする必要があったりするケースもあります。A4サイズが入るカバン、筆記用具、ノートなどは、どの工場に見学に行く際にも必ず持参しましょう。
以下の記事では、履歴書や志望動機の書き方について解説しています。
8.まとめ
工場見学では、参加者からの質問タイムのほか、採用担当者からの逆質問の時間が設けられることもあります。質問の内容次第では仕事への熱意を伝えることができ、採用選考を有利に進められるでしょう。
ただし、少し調べればわかる内容や待遇に関することばかり質問しては、熱意がないと思われてしまう可能性もあります。せっかくの工場見学ですので、その瞬間しか質問できない内容を投げかけましょう。