半導体製品製造技能士の資格を取るメリットとは?資格の取り方や問題の傾向、転職で活かす方法
※この記事は4分で読めます。
「半導体製品製造技能士ってどのような資格?」
「半導体製品製造技能士になる方法を知りたい」
など、半導体製品製造技能士に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
半導体製品製造技能士は半導体に関する国家資格で、資格を取得すると半導体製造工場での待遇アップが期待できます。
今回は、半導体製品製造技能士の概要、資格の取り方、半導体製品製造技能士に向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば半導体製品製造技能士のことがよくわかり、転職における選択肢を増やせるでしょう。
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1.半導体製品製造技能士とは?
半導体製品製造技能士とは、半導体製品を作る技能を認定する国家資格のことです。半導体部品製造に関する知識や作業環境の管理方法など、半導体製造に関するあらゆる知識を問われる学科試験と実技作業試験を受け、合格することで取得できます。
半導体については以下のページで詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
2.半導体製品製造技能士の仕事内容
半導体製品製造技能士は、クリーンルーム内で半導体の製造に従事できます。半導体の電気の制御に必要となる、細かなIC(集積回路)チップの製造技術に始まり、組み立てたICチップの配置や、作業環境の管理に至るまで、半導体を製造する仕事を対象としています。
資格を持っていなくても半導体製造工場で働くことはできますが、資格を取得することで半導体製造に関する知識やスキルを証明できます。活躍の場も広がり、半導体業界でのキャリアアップにもつながるでしょう。
半導体工場の仕事については以下のページで詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
3.半導体製品製造技能士に向いている方の特徴
半導体製品製造技能士に向いている方の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- ものづくりが好き
- 細かい作業が好き
- 集中力に自信がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1.ものづくりが好き
半導体製品製造技能士の仕事は半導体を製造することですので、純粋にものづくりや機械をいじることが好きな方に向いています。
もちろん、半導体そのものに興味がある方、半導体が好きという方は、より半導体製品製造技能士に向いているといえるでしょう。
3-2.細かい作業が好き
半導体製造はどの工程も細かな作業が求められるため、パズルやプラモデルが得意など、細かな作業が苦にならない方や好きな方に向いています。
反対に、細かな作業や確認作業が嫌いな方、苦手な方にとっては苦痛に感じる場合もあります。
3-3.集中力に自信がある
半導体製品製造はコツコツと集中して作業しなければならないため、飽きっぽい方にとっては難しい仕事です。
例えば、クリーンルーム内でほこりが飛ばないように、集中して作業するのが苦にならない方は向いている傾向があるといえるでしょう。また、楽しみながら作業できる方には向いています。
4.半導体製品製造技能士になるには?
次に、半導体製品製造技能士の資格の概要や資格の取り方について詳しく解説します。
4-1.半導体製品製造技能士の資格の取り方
半導体製品製造技能士の資格を取るためには、都道府県職業能力開発協会が実施する検定を受けなくてはなりません。学科と実技があり、両方の試験に合格することで資格を取得できます。
4-1-1.半導体製品製造技能士の資格概要
半導体製品製造技能士の資格は、スキルや知識のレベルごとに特級・1級・2級に分けられています。それぞれ難易度が異なり、受講資格として必要な実務経験年数も異なります。
4-1-2.特級
半導体製品製造技能士1級合格後、5年以上の実務経験を積むと、特級の受験資格が得られます。学科・実技ともに、工程管理や原価管理、安全指導管理のほか、職員への作業指導などが問われます。
実務経験を積んで知識を得つつ、過去問や特級技能検定問題集を解いて勉強しましょう。
特級を取得すると、半導体製品製造技術に関する職場で管理者または監督者として働けるスキルを証明できます。
4-1-3.1級
7年の実務経験、または2級資格取得後2年以上の実務経験を積むと、1級の受験資格が得られます。専門学校・専修学校卒業など、学歴によっては必要な実務経験年数が短縮されます。
4-1-4.2級
2年の実務経験を積むと、2級の受験資格が得られます。大学・短大・高専などを卒業していると実務経験不要で受験できます。
4-2.半導体製品製造技能士の検定に出る問題の傾向
半導体製品製造技能士の検定では、半導体一般、電気、半導体製品製造法一般、製図、安全衛生、公害防止その他環境保全についての知識が問われます。
実技では、集積回路チップ製造法ウェーハを製造工程までおこなう集積回路チップ製造作業と、ウェーハを製品として組み立てる集積回路組立作業のどちらかを選べます。
各級の過去問や試験科目の詳細などは、厚生労働省のホームページから確認することができます。
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参照:厚生労働省|半導体製品製造技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/000607291.pdf
半導体製品製造技能検定は、現場で学び、十分なスキルを身につけることで合格を目指せます。試験科目を意識しつつ、先輩や周りの方から製造に関する技術や知識を吸収することが、最適な勉強法といえるでしょう。
5.企業が資格取得の費用を負担してくれることも!
最近では、大手の製造業を中心に、現場で働くスタッフの資格取得に積極的に力を入れている企業も増えています。半導体製品製造技能士検定の受験料は学科・実技合わせて2万円近くしますが、企業によっては、受験費用を負担してくれる場合もあるようです。
資格取得に興味がある人は、ためらわず積極的にチャレンジしてみましょう!
6.半導体製品製造技能士を転職で活かす方法
半導体製品製造技能士の資格を活かすなら、半導体業界に転職するのがおすすめです。採用条件に半導体製品製造技能士の資格が明記されている求人を探してみましょう。
半導体製品製造技能士は国家資格の一つのため、知識とスキルを持った技能士であることの証となります。職場によっては資格手当も設けられています。
採用面接時に半導体製品製造技能士の資格を持っていることを伝える際は、自身の技能をしっかりとアピールするため、何級を取得しているのかを明確に伝えましょう。
また、半導体製品製造技能士の資格を活かせる求人を探す際には、半導体業界や製造業に特化した求人サイトを活用すると、多くの求人情報を見つけることができます。JOBPALでも半導体業界の求人を掲載しています。ぜひチェックしてみてください。
7.半導体製品製造技能士の将来性
半導体製品製造技能士は、半導体製造に関する専門知識や高度なスキルを証明できる資格です。即戦力であることをアピールできるため、半導体工場の転職市場において有利に働きます。
半導体は、スマートフォンや家電、電気自動車など、多くの電化製品に使われる部品ですので、今後も高い需要が続くと考えられます。そのため将来性も高く、安定して仕事を続けることができるでしょう。
8.まとめ
半導体製品製造技能士は、半導体工場で働きながら資格取得を目指せる資格です。
すでに半導体工場で働いている人は、ぜひ半導体製品製造技能士の資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。資格取得によって仕事の幅が広がれば、評価アップ・給料アップにもつながります。
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