工場の生産技術・生産管理とは?仕事内容や役立つ資格、キャリアプランを解説
※この記事は4分で読めます。
「工場の生産技術ってどんな仕事?」
「生産技術に役立つ資格やキャリアプランが知りたい」
など、生産技術の仕事に関して疑問を持っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
生産技術は製品の効率的な生産において欠かせないポジションであり、各方面をつなぐ橋渡し役として広い視野が求められる仕事でもあります。
今回は、生産技術の仕事内容や役立つ資格、仕事の探し方、向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば、生産技術の仕事について理解が深まり、転職活動の際にも役立ちます。
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1.生産技術(生産管理)の仕事とは
工場の生産技術は、高品質な製品や部品類をできる限り低コストで生産する仕組みを構築する役目を担っています。
人員配置や物品整備などを含めた生産工程を検討し、商品を効率良く量産する体制の実現を目指します。
市場のグローバル化やファクトリー・オートメーション化(作業工程の自動化)が進んでいますが、現場で活躍している作業員とコミュニケーションを取りながら、課題や問題点を見つけ出したり、改善策を考えたりすることも、生産技術の仕事の一つです。
2.生産技術(生産管理)の主な仕事内容
生産技術はものづくりの基礎を支える役割を担うことから、仕事内容は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の3つに分類されます。
- より効率的な生産システムを計画・構築する
- 各部門と連携し業務の効率化を目指す
- 生産体制の課題を解決する
それぞれの仕事内容についてお伝えします。
2-1.より効率的な生産システムを計画・構築する
生産技術の最も大きな仕事は、効率的に商品を生産するために生産システムを計画、構築することです。
注目すべきポイントは、製品の生産量と作業員の労働効率です。製品の生産量を「資本生産性」、作業員の労働効率を「労働生産性」という指標に当てはめ、バランスを見ていきます。
資本生産性が高ければ現状の設備や機械がうまく機能していることを意味し、労働生産性が高い場合は作業員一人ひとりが効率良く作業をこなしていることがわかります。数値やバランスが良くない場合は、その原因を探り対策を試みます。
2-2.各部門と連携し業務の効率化を目指す
業務の効率化を担う生産技術ですが、各部門と密にコミュニケーションを取り連携することも大切な仕事です。
生産工程全体の業務効率化は、現場作業員はもちろん、設計や開発、資材調達、購買、品質管理など、あらゆる部署との連携により実現に近づきます。
場合によっては根回しをしたり、部門同士をつなぐ橋渡し役を担ったりと、ゼネラリスト的な動きも必要となります。
2-3.生産体制の課題を解決する
生産技術の仕事のうち、生産体制の課題解決は重大な任務の一つです。安全かつ効率的な生産体制の確立には、多角的な視点で課題解決に向き合うことが求められます。
いかに適切かつ素早く現状の課題を見極め解決のアプローチに移行できるかが、生産技術の腕の見せ所でもあります。
3.生産技術(生産管理)の仕事に資格は必要?
生産技術の仕事に取得すべき資格はありません。そのため、未経験でもキャリアチェンジしやすい仕事です。また、知識よりも課題解決を図る実践経験がものをいう世界でもあります。
しかし、ときには自らが得た経験やスキルを対外向けにわかりやすく証明することが望ましい場面もあるかもしれません。そのような場合に備えるという意味では、資格取得を目指すのもよい選択です。
3-1.持っていると役立つ資格
「2次元/3次元CAD利用技術者試験」や「基本情報技術者試験」の資格を持っていると役に立ちます。
2次元CAD利用技術者試験、3次元CAD利用技術者試験は、設計に用いられる「CAD」のスキルを証明する民間資格です。生産技術においても開発設計でCADを使用する機会があるため、実務に役立てられるはずです。
基本情報技術者試験は、パソコンやネットワーク、セキュリティなどのITスキルを証明する国家資格です。業務で欠かせないITに関するスキルが身につくため、きっと役立つでしょう。
4.生産技術(生産管理)の仕事のキャリアプランについて
生産技術の仕事では、生産に関わる人やモノの動きを細かく理解しておく必要があります。そのため、まずは工場に配属されゼロから現場作業を学んでいくことになります。
経験とスキルを積み重ね、少しずつできることが増えていけば、任される業務範囲は確実に広がっていき、将来的には責任者のポジションを担う流れとなります。
生産技術を担うためには、深い理解のもとに人や物の流れを俯瞰してとらえ、気づきや思考をアウトプットしながら課題解決を図ることが求められます。このため、より多くのスキルや経験を積み、着眼点の精度を高めることが重要です。
5.生産技術(生産管理)の仕事の探し方
生産技術の仕事は、他の職種と同様、求人サイトを活用するのが一般的です。
ただし、企業によって求める経験値やスキル、仕事内容は異なりますし、工場で扱う製品もさまざまです。
自分が求める職場環境と求められるスキルが一致しているか、未経験者の応募が可能かなどといった点をよくチェックしたうえで応募する企業を選択しましょう。
6.生産技術(生産管理)の仕事に向いている人の特徴
生産技術は仕事内容が多岐にわたることもあり、向き不向きがある仕事でもあります。生産技術に向いている人の特徴を2点挙げますので、自分自身に当てはまるかどうか確認してみましょう。
- 周りの人との連携が得意な人
- 課題解決能力がある人
それぞれの特徴についてお伝えします。
6-1.周りの人との連携が得意な人
周囲との連携がスムーズに取れる人は、まさに生産技術向けの人材といえます。生産技術の仕事では、部門の垣根を越えて、各方面の意見を取りまとめながら調整していく必要があります。
難しい立ち回りが求められますが、日常的なコミュニケーションを疎かにせず少しずつ信頼関係を構築していける人ならば、いざというときに理想的な連携が取れるでしょう。
6-2.課題解決能力がある人
生産技術は、課題解決能力を持つ人に向いている仕事です。生産技術の仕事では、生産性向上のため常に生産体制に不具合がないか見回りをおこないます。そのため、よい意味で日常に疑いを持ち違和感を見逃さない観察力が必要です。
また、迅速な課題解決のためには、的を射た仮説立てと関係部署への効果的な提案が求められます。ときには大幅な計画変更もともないますが、恐れず舵を取れる人ほど生産技術として活躍できます。
7.まとめ
この記事では、生産技術の仕事内容についてお伝えしました。
経験値がものをいう世界のため、最初は難しさを感じる業務もあるかもしれません。諦めない気持ちと自分が生産活動を支えているという責任感があれば、活躍できる可能性はグッと高くなるでしょう。
変化とスピード感のなかで仕事がしたい、論理的思考で課題解決に導き生産現場の発展に貢献したいという人は、ぜひ生産技術の仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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