正社員からフリーター・アルバイトになるのはあり?判断基準や体験談を紹介
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「正社員からフリーターになるのはあり?」
「フリーターになるか否かの判断基準が知りたい」
など、正社員からフリーターになることに関して疑問を持っている方もいるでしょう。
正社員からフリーターになることは、理由によっては非常に良い決断ですが、判断基準を誤ると後悔するケースもあるため慎重に検討すべきです。
今回は、正社員からフリーターになることについて、メリット・デメリット、判断基準、体験談、決断のタイミングなどを解説します。この記事を読めば、正社員からフリーターになるイメージが湧き、今後のキャリアの決断の後押しになります。
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1.正社員からフリーター(アルバイト・パート)になるのはあり?
正社員からフリーターになるのは決して悪い選択ではありません。どちらの働き方にもそれぞれの良さがあるので、人の意見に左右されず自分に合った選択をすべきです。
世間には、フリーターに偏見を持つ人がいるのも確かです。しかし、フリーターとして働く人のなかには、働きたい会社・仕事で正社員募集がおこなわれていないことを理由にやむを得ずアルバイトとして働いている人もいます。また、結婚・出産を機に家庭の時間を大切にしたい、家族の介護に力を入れたいという個人的な事情で積極的に正社員からフリーターになることを選択する人も多くいます。
したがって、「フリーター=ネガティブな働き方」と懸念する必要はありません。自分が希望するキャリアや人生を目指すために正社員からフリーターになる必要があるのなら、堂々とその道を選択しましょう。
2.正社員からフリーターになるメリット
正社員からフリーターになる主なメリットは、以下の3点が挙げられます。
2-1.責任感のある仕事から解放される
正社員からフリーターになると、責任感のある仕事から解放されるメリットがあります。裁量と責任を持ち、従業員を管理するのが正社員であるため、重圧を感じる機会はそうなくなるはずです。
無理難題を押し付けられたり、厳しいノルマを課されたりして、精神的に疲弊することもなくなるため、良い意味で力を抜いて自分に与えられた業務に集中できるようになるでしょう。
2-2.プライベートの時間を確保できる
正社員からフリーターになる大きなメリットとして、プライベートの時間を確保しやすい点があります。1日8時間、週5日間労働が基本の正社員とは異なり、フリーターは自分で勤務時間を調整できます。
1日あたりの勤務時間は8時間のまま出勤日数を減らしたり、1日3~4時間勤務で5日間出勤したりと、希望に応じて仕事の時間を調整できる点は、フリーターならではの旨味です。収入面で不安がなければ、まとまった休暇を取って旅行することも可能です。
2-3.副業に取り組む時間を作れる
正社員からフリーターになれば、仕事をいくつかけ持ちしても問題ありません。時間の確保もしやすくなるため、メインの仕事とは別で副業に取り組むことも可能です。
副業は近年の働き方改革により解禁されている企業も増えつつありますが、変わらず禁止している企業も存在します。しかし、アルバイトで副業が禁止されるケースは基本的にないため、フリーターであれば自由に複数の仕事を持つことができます。時間のロスが出ないようにうまくシフトを調整すれば、効率良くお金を稼げるようになる可能性も高まります。
3.正社員からフリーターになるデメリット
前述したメリットがある一方、正社員からフリーターになることにはデメリットも存在します。どちらにも目を向けて客観的に判断できるようにしましょう。
3-1.毎月の収入が不安定になる
正社員からフリーターになる大きなデメリットは、月々の収入が不安定になる点です。正社員はカレンダーの休日数に関わらず毎月一定額の給与が支給されます。しかし、フリーターの場合は月に何日、何時間シフトを入れていたかによって収入が変動します。このため、希望通りにシフトに入れず、想定よりも給与が低くなるケースも珍しくありません。
また、フルタイム勤務でない限りフリーターに付与される有給休暇の日数は少なくなります。有休以上の日数を休むと収入が減ってしまう点も注意が必要です。
3-2.社会的信用が低くなる
正社員からフリーターになると、社会的信用が低くなる点は覚悟が必要です。前述のとおり、フリーターは収入が不安定です。そのためクレジットカードや賃貸の審査が通りにくくなったり、自動車や家のローンが組みにくくなったりという弊害が生じます。
収入の不安定さをカバーできる預貯金があれば問題視されない場合もありますが、基本的に正社員よりも信用度は低いという点は理解しなければなりません。
3-3.税金等の支出が多くなる
正社員からフリーターになると、税金の支払いに変動が生じる点もデメリットです。正社員の場合は会社が社会保険や厚生年金の半額を負担し、支払い処理を代行してくれます。一方のフリーターは、働き方によっては社会保険に加入できず、自分で国民健康保険や国民年金を全額支払っていくことになります。
加えて、税額は前年度の所得から算出されているという点に注意が必要です。フリーターになりたての1年目は正社員時代の収入をもとに算出された税金を納めなければならないので、収支のバランスが取りにくくなります。
3-4.スキルアップが難しくなる
正社員からフリーターになると、スキルアップの機会が格段に減ります。もちろん環境にもよりますが、正社員とフリーターでは任される仕事の範囲や分量、責任の範疇がまったく異なるため、キャリアの構築が難しくなります。
実際の求人情報でも「正社員経験○年以上」と正社員経験者に高い価値を見出している企業が多いのが実情です。したがって企業側はフリーターに対して期待値が低く、実績があっても評価する土壌が用意されていない可能性があります。
4.【状況別】正社員からフリーターになるときの判断基準
メリットとデメリットを比べると、正社員からフリーターになって良いのか悩んでしまうかもしれません。そこで、客観的に判断できるような基準を3点ご紹介します。
4-1.今の職場の正社員が辛いとき
今の職場で正社員として働いていくことが辛い場合は、辛さの原因を突き止めることが大切です。職場環境に関する悩みや不満がある場合、現時点で正社員からフリーターになる決断をするのは時期尚早です。正社員として別の会社に転職するのが妥当でしょう。
今の職場で抱えている課題を明確化して、それらをクリアできる企業に転職できれば悩みは軽減されるでしょう。
4-2.正社員という働き方自体が辛いとき
現状を分析し、もし正社員としての働き方自体に辛さを感じているとわかった場合は、フリーターになる選択も検討の余地があります。
例えば「責任が重く過度なプレッシャーを感じてしまう」「仕事量が多く十分な休息が取れない」など、正社員が抱えやすい辛さの要因はさまざまです。それらの解決が難しい場合は、いったん正社員からフリーターになって、心身ともに負担を軽減させる働き方を体験してみるのも良い選択です。
4-3.他でやりたいことを見つかったとき
自分のやりたいことが見つかり正社員の仕事と並行することが難しい場合は、フリーターになる道も選択肢の一つとなります。特に20代の若手であれば、やりたいことに挑戦するチャンスにより多く恵まれます。「あのときやっておけば良かった」と後悔しないためにも、限られた時間を有意義に使うためにフリーターになるのは悪くありません。
ただし、年齢を重ねていくにつれ正社員に戻るのが難しくなる点は覚悟が必要です。30代、40代で特別な事情がない場合は、正社員として働きながらやりたいことを両立するのが最善でしょう。
5.正社員からフリーターになった人の体験談
参考として、正社員からフリーターになった人の体験談をご紹介します。フリーターになって良かった人、正社員のままのほうが良かった人、それぞれのパターンをご紹介しますので、自分に置き換えて考えてみましょう。
◎夢を叶えるための第一歩としてフリーターの道へ
新卒で入社した会社で正社員として3年間働いたタイミングでフリーターになる決断をしました。
就職活動の際には親から「安定した仕事に就きなさい」と口酸っぱく言われていたのでその通りの仕事を選びましたが、時間が経過するとともに、自分のなかでどんどん違和感が大きくなっていきました。私が本当にやりたい仕事、目指したい将来は、「いつか自分のカフェを開く」ということだったのです。
自分の進みたい道を自覚してからは、具体的に実現に向けて動こうと決意し、正社員の仕事を退職しました。そして、ずっと憧れていたカフェでアルバイトとして働きながら、開業に向けて勉強を続けています。
安定した正社員の職を失うことに不安がなかったわけではありません。ただ、今思うことは、一度きりの人生を後悔しないために勇気ある選択をして本当に良かったということだけです。
◎フリーターよりも正社員の働き方が性に合っていた
昨年、正社員からフリーターになりました。フリーターになってみてわかったのは、私には正社員のほうが合っていたということです。
最近は働き方も多様化し、正社員だけがキャリアの正解ではないと思っていました。同期や先輩がさまざまな働き方を選択する中、「フリーターとして働いて仕事と遊びのバランスをその時々で調整できるほうが、多趣味な私は幸せに生きられるかも」と思い、正社員の仕事を辞めてフリーターになりました。
しかし、それから数ヵ月後にわかったのは「私が多くの趣味をもって楽しめていたのは、任せてもらえる仕事や安定的な収入があり、自分のポジションを確立できていたからこそだった」ということです。正社員の立場ではなくなってからは、「もし希望取りのシフトに入れなかったらどこを節約しよう」とお金に不安を感じたり、「仕事に張り合いがない」と意欲が持てなかったりと、精神状態が不安定になってしまいました。
正社員は縛りや責任が大きい立場ですが、制限があるからこそプライベートの時間を存分に満喫できていたのだと痛感しました。正社員に戻るために、来月から動き出すつもりです。
6.正社員に戻るのは早いほうが良い?
正社員からフリーターになったあと、再び正社員に戻るのも一つの選択肢です。しかし、いずれ正社員に戻ることを想定しているのであれば、フリーター期間はできる限り短期に留めることをおすすめします。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、フリーター期間が6ヵ月以内の人は64%が正社員に戻れたのに対し、3年以上経過すると48.9%まで減少している状況です。この数値からも、正社員に戻るのが早ければ早いほど就職活動には有利であるとわかります。
また、フリーター期間が長期化すると、そのぶん同年代から遅れを取ることになるので、正社員に戻ったあとの出世にも影響を及ぼします。携われる業務や裁量が制限され、立場や給与に差が生じる点は覚悟が必要です。
7.正社員からフリーターになるか迷ったときは?
フリーターから正社員になるか決めきれなかったり迷っていたりする場合は、第三者の力を借りるのもおすすめです。
信頼のおける友人や先輩、家族など、自分より経験が豊富な人に話を聞いてもらいましょう。有効なアドバイスがもらえる場合もありますし、話しているうちに自分自身で気付きが得られることもあるかもしれません。
また、プロの力を借りるのも有効な手段です。転職サポートに登録すると、転職に精通したキャリアパートナーからアドバイスがもらえます。
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8.まとめ
正社員からフリーターになることは、決して悪い選択ではありません。ただし、本当にフリーターになる必要があるか否かは目的を明確にしたうえでしっかり検証する必要があります。あなたのキャリアにおいて重大な選択となるため、結論を急がず、心から納得のいく道を選択しましょう。
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