工場の仕事図鑑
更新日:2024年01月25日

製造エンジニアとは?仕事内容や役立つ資格、働くメリットを解説

製造エンジニアとは?仕事内容や役立つ資格、働くメリットを解説

※この記事は4分30秒で読めます。

「製造エンジニアってどんな仕事?」
「製造エンジニアで働くメリットが知りたい」
など、製造エンジニアに関して疑問を持っている方もいるでしょう。

製造エンジニアは、生産ラインの設計や管理をおこなう技術職であり、効率的かつ安全な生産のために重要な仕事です。

今回は、製造エンジニアの概要、生産エンジニアとの違い、メリットや向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば、製造エンジニアのことがよくわかり、転職したあとの働く姿をイメージできるようになります。

1.製造エンジニアとは

製造エンジニアとは、生産ラインの設計や管理をおこなう技術職のことです。生産が滞りなく進むよう生産現場を管理し、製品の生産工程の効率を改善するのが主な仕事です。

製品の品質が均一になるように組立方法を考えたり、効率アップのための治具(じぐ)を導入したりすることもあります。

1-1.生産エンジニアとの違い

企業によっては、製造エンジニアのほかに「生産エンジニア」と呼ばれる仕事もあります。

ものづくりの工程は「設計→生産技術→生産」と進んでいくのが一般的です。生産エンジニアは、ラインの設計、生産設備の企画・導入など、設計の工程で開発に携わる仕事です。

一方、製造エンジニアは製品の生産工程に着目し、いかに質の良い製品を効率良く生産するかを考えて改善を繰り返すことになります。

2.製造エンジニアの仕事内容3つ

製造エンジニアの仕事は、大きく分けて「生産設備の改善」「作業の効率化」「安全性の向上」の3つがあります。

2-1.生産設備の改善

安定的に高い品質の製品を生産できるよう、技術面で改善できる点を見つけ出し、状況に応じて設備を見直すことが製造エンジニアの重要な仕事です。

製造に関するデータや映像を確認しながら、「加工手順に問題がないか見直す」「機械加工や溶接をする治具の設計を見直す」といった改善案を立ててテストを繰り返します。

以下の記事では、設備保守の仕事について詳しく解説しています。

2-2.作業の効率化

同じ品質・量の製品を製造するために、いかに効率的な作業工程にできるかを考えるのも、製造エンジニアの仕事です。

生産工程における改善点を洗い出して配置の見直しを随時おこない、設備の不備があれば入れ替えるなどの効率化を図ります。

2-3.安全性の向上

生産現場で安全に作業ができるように作業内容を見直すことも、製造エンジニアが担当する仕事です。

動線のチェックや作業環境、労働環境を見直して、現場作業者の安全を確保できるようにします。

3.製造エンジニアにおすすめの資格

必須ではありませんが、製造エンジニアの仕事に役立つおすすめの資格について解説します。

3-1.生産技術者マネジメント認定

生産技術者マネジメント認定は、生産プロセスに関する幅広い知識を証明する認定資格です。生産プロセスなどの実務知識に加え、生産技術の前後にあたる「開発」や「量産」との連携についても出題されます。

誰でも受験することが可能で、個人の受験料は1万5,400円(税込)です(※2023年3月時点)。

日本国内の大手企業でも多くの社員が受験している資格で、業務を効率的におこなうために必要性の高い資格として考えられています。

製造エンジニアにとって必須の資格ではありません。しかし、エンジニアとしての経験が浅い人や未経験の人にとっては、自分の能力を客観的に示す意味で有効です。

3-2.CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、CAD(Computer Aided Design)を使って設計・製図をおこなうスキルを示す試験です。

試験内容は「2次元」「3次元」に分かれており、2次元で製図する「2DCAD」は正面図・平面図・側面図の3つの平面図で立体的に作図をおこないます。3次元は近年主流となりつつある手法で、CAD上の仮想空間を立体的に作図します。

2次元、3次元ともに、2級はCBT方式の筆記試験で受験が可能です。1級の受験には2級の合格が必須となっており、実技試験もおこなわれます。

CADのスキルを持っていると製品や設備の形状確認に活用できるため、エンジニアとして活躍できるシーンが大幅に増えるでしょう。

4.製造エンジニアとして働くメリット

製造エンジニアとして働くメリットとしては、主に以下の2つが考えられます。

4-1.未経験から働きやすい

製造オペレーターには特別な資格が必要な印象があるかもしれませんが、未経験でも働き始めることはできます。働きながら生産技術や生産管理、原材料管理など現場の業務を覚えれば、企業のなかで重要な戦力になれるでしょう。

前述の「CAD利用技術者試験」「生産技術者マネジメント認定」などの資格を取得してキャリアを積めば、生産技術部門で昇進できる可能性も高まります。

4-2.ものづくりを支えられる

製造エンジニアは、生産現場の体制を整え工程を管理する大切な仕事です。ものづくりを支える重要な仕事であり、やりがいが大きいでしょう。

工程の改善の成果は数値結果として表れ、改善を続けることで会社の業績が目に見えて良くなることで達成感も得られます。

5.製造エンジニアの仕事に向いている人

最後に、製造エンジニアにはどんな人が向いているかをご紹介しましょう。

なお、以下の記事では技術職についてより詳しく解説しています。併せてご覧ください。

5-1.ものづくりが好きな人

製造エンジニアは「ものづくりの仕組みを改善する仕事」であり、ものづくりに興味・関心がある人に向いています。

ものづくりが好きなら、製品ができあがっていく様子を間近で見ながら手を動かすことも苦にならないでしょう。

5-2.機械が好きな人

製造エンジニアは、工場内のあらゆる機械について精通していることはもちろん、トラブル時には修理対応で突発的な判断力も求められます。そのため、機械について学ぶことが苦にならない人に向いているでしょう。

なお、機械が好きな人なら、製造エンジニア以外に「機械オペレーター」という選択肢もあります。

以下の記事で機械オペレーターについて詳しく紹介しているので、興味があれば併せてご覧ください。

5-3.コミュニケーション力がある人

製造エンジニアは、設計部門と生産部門のパイプ役にあたる仕事です。加えて、原材料の仕入れ先や機械に携わる外部の業者、顧客ともコミュニケーションを取る機会があります。

仕事を進めていくためのコミュニケーションが苦にならず、人と関係を築いていくことに長けている人に向いているでしょう。

5-4.探究心がある人

生産体制の効率化も大切な役割であり、現状に満足せず、体制の効率化のため課題を見つけて修正することが求められます。

取引先の動向や自社の人的要因で目まぐるしく変化する生産環境のなかで、状況に応じた的確な判断を下すことも必要です。探究心を持って柔軟な発想力を発揮し、課題を発見できる人に向いているでしょう。

6.まとめ

製造エンジニアは、工場の生産が滞りなく効率的に進むために必要不可欠な仕事です。無資格でも転職は可能ですが、「CAD利用技術者試験」「生産技術者マネジメント認定(CPE)」などの資格を取得することで、転職の成功率を高めることができるでしょう。

製造エンジニアに興味がある人や転職を検討している人は、JOBPALに掲載されている工場関係の求人をぜひ一度検索してみてください。

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