部品製造とは?主な仕事内容ややりがい、大変さ、向いている人の特徴
※この記事は4分30秒で読めます。
「部品製造ってどのような仕事?」
「部品製造で働くメリットが知りたい」
など、部品製造に関して疑問を持っている人もいるでしょう。
部品製造は製品を構成する部品を作る仕事であり、日常生活に不可欠な製品作りに貢献できる魅力があります。
今回は、部品製造とは、部品製造をおこなう業種や仕事内容、やりがいと大変さ、向いている人の特徴、未経験から部品製造の仕事はできるのかなどを解説します。この記事を読めば部品製造のことがよくわかり、自分に向いている仕事かを判断できるようになります。
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1.部品製造とは?
部品製造とは、機械製品に使われるパーツを製造することです。人が手作業で部品を作り出すパターンと、機械で大量生産するパターンがあります。
製造業の機械化が進むなかではオートメーション化された機械製造が中心ですが、今でも複雑かつ小ロットの製品などは人の手で作られるパターンもあります。
部品製造の役割は、世の中に存在するあらゆる機械を動かすための部品を作ることです。自動車や家電といった大きな製品も、中身は数千~数万の部品を組み合わせて作られます。
部品を製造する工場がない限り、私たちが日常生活で使っている便利な家電や自動車、バイクなどを作ることはできません。経済と産業が発展するために、部品製造は必要不可欠な技術なのです。
2.部品製造をおこなう業種
「部品」は、製造機械を構成するパーツとして必要不可欠なものです。製造業に携わる企業であればどの企業であっても、部品製造をおこなうか取引先から部品を仕入れて製品を作ることになります。
経済産業省が定める産業・業種分類表では、ひと口に製造業といっても24もの分類があります。
一般的に「部品」と聞いてイメージしやすいのはパソコンや自動車などの部品だと思いますが、例えばぬいぐるみに使う綿なども、完成品に不可欠という意味では部品といえます。このように、商品ごとに部品の定義は一定ではありません。
部品製造をおこなう、あるいは入荷した部品を使って自社製品を作る製造業としては、以下のような種類があります。
- 繊維工場
- 衣類・その他繊維品製造業
- 木材・木製品製造業
- 家具・装備品製造業
- プラスチック製品製造業
- 鉄鋼業
- 非鉄金属製造業
- 金属製品製造業
- 一般機械器具製造業
- 電気機械器具製造業
- 情報通信機器製造業
- 電子部品・デバイス製造業
- 輸送用機械器具製造業
- 精密機械器具製造業 など
-
参照:国土交通省「産業・業種分類表」
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/census/8kai/bunrui8.pdf
3.部品製造の仕事内容
「部品製造」といっても、その仕事内容は企業や取り扱う製品ごとにさまざまです。現場の作業員は、生産ラインの持ち場に立ち、決められたサイズに合わせて材料を切断したり熱処理をしたりして次の工程に回します。
自動車部品を例にとると、プレス機を操作して部品を加工するような仕事の他、工具を利用して部品同士をつなぐ溶接、はんだ付けといった作業もあります。
4.部品製造のやりがい
部品製造のやりがいには、主に以下の3点が挙げられます。
- ものづくりに関われる
- 人の役に立てる
- 1日の成果がわかりやすい
4-1.ものづくりに関われる
小さい頃から図工やプラモデル作りが好きだったというような人は、部品製造の仕事に向いている可能性が高いです。
また、例えば自動車やバイクなど、自分が好きなものに使われる部品を作る工場で働ければ、製造過程に関われる喜びを感じられるでしょう。自分の趣味と製造する部品のジャンルがマッチすることで、大きなやりがいを感じながら働けます。
また、DIYが趣味というような人も、小さな部品を組み合わせて大きな製品にする工程に共通性があるため楽しく仕事ができるでしょう。
以下の記事ではものづくりの仕事についてより詳しく解説しています。
4-2.人の役に立てる
例えば自動車メーカーは、無数の部品製造を外部企業に委託しており、それらを集約して自動車という大きな製品が作られています。日本が得意とする「ものづくり」において、部品製造はなくてはならない存在といえるでしょう。
そんな部品製造の現場で働けば、必ず誰かの役に立てるはずです。自分が部品製造に携わった製品が店舗で売られていたり、購入している人を見たりすることで、大きなやりがいを感じることもできるでしょう。
4-3.1日の成果がわかりやすい
部品製造の仕事は、良品を製造できた数が評価につながります。1日の目標生産数を超えたかどうか、1日にどのくらいの部品を製造できたかといった成果が目に見えてわかりやすいので、1日の終わりに達成感や充足感を感じやすい仕事です。
日々の取り組みが成果に直接つながるかわからない仕事に苦手意識を感じている人でも、部品製造ならやりがいを持って続けられるでしょう。
以下の記事でも、製造業の仕事でやりがいを感じる瞬間を紹介しています。併せてご覧ください。
5.部品製造の大変さ
部品製造の大変さは、長時間同じ仕事をし続けることにあります。作業中はほぼ同じ姿勢を取り続けることになるため、身体に負担を感じる人は少なくありません。
1つの部品に不具合があると製品全体に悪影響をおよぼすため、一つひとつの部品を規格どおりに丁寧に作り込む必要があります。長時間にわたって高い集中力を保つ必要があることも、部品製造の大変さといえるでしょう。
また、現代の部品製造の現場では自動化が進んでいますが、不具合がないかどうかは常に担当者がチェックする必要があります。特に配属されたばかりの頃は、長時間にわたって同じ製品を見続けることに大変さを感じることもあるでしょう。
ただ、仕事の経験を積んでいくことで、同じ姿勢でいることや製品をひたすらチェックする仕事にも慣れてきます。周囲とコミュニケーションを取る必要性が低いぶん、慣れてしまえば楽だと感じる人も多いようです。
6.部品製造の仕事に向いている人の特徴
部品製造の仕事に向いている人の特徴には以下の3つが挙げられます。
- こまかい作業が得意
- 集中力が高い
- 慎重な性格
それぞれの特徴について詳しく解説します。
6-1.こまかい作業が得意
部品によってはかなり小さいものを扱ったり、なかには手作業による加工が必要だったりするものもあります。
手先が器用でこまかい作業が得意な人は、部品製造に向いている可能性が高いでしょう。普段からこまかな作業が必要なネイルやDIY、プラモデル作成などを趣味にしている人だと、より向いているといえます。
6-2.集中力が高い
小さな部品を継続して製造し続ける必要があるため、高い集中力が求められます。1つの作業に集中して取り組める人や、長時間の同じ作業が苦にならない人なら、部品製造の仕事が向いています。
6-3.慎重な性格
部品は同じ形状のものを大量に製造することが多く、欠陥が1ヵ所でもあればすべての部品が不良品となってしまう恐れがあります。
納品後に不良品であることがわかった場合は、より大きな手間とコストがかかることに加え、企業の信頼低下にもつながります。そのため、慎重で丁寧に仕事を進められる人が部品製造に向いているといえます。
7.未経験から部品製造の仕事はできる?
部品製造の仕事には、製造業界の仕事が未経験でも就くことができます。入社後は上司や先輩のそばで仕事を学んだり、自分の仕事をフォローしてもらったりするOJT研修がおこなわれるのが基本です。
また、ほとんどの場合、製造現場にはマニュアルが用意されています。マニュアル通りに作業を進めれば、上司や先輩と同じクオリティの良品を出荷できるようになります。したがって、部品製造への入社は未経験でも問題ありません。
ただし、未経験とはいえ、現場に立つ以上はいい加減な仕事は許されません。上司や先輩の指示をよく聞いたうえでマニュアルを守り、慎重かつ丁寧な仕事をすることが求められます。
8.まとめ
未経験で始められることも含め、製造業やものづくりに興味がある人にとって、部品製造は魅力的な仕事です。部品はあらゆる製品にとってなくてはならない存在であり、完成品の需要がある限り、部品の仕事もなくなりません。
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