転勤族の妻は仕事をどうすべき?取れる選択肢やおすすめの仕事を紹介

※この記事は6分で読めます。
「夫の転勤で仕事をどうすべきか悩んでいる」
「単身赴任もありだけど、夫についていきたい思いもある」
など、転勤族の妻の方が仕事について悩むこともあるでしょう。
夫がいつ転勤を告げられるかわからず、妻にとってはどういった仕事をすれば良いか、いつまで仕事を続けられるか、自分のキャリアは築けるかなど、さまざまな悩みが出てくるでしょう。
今回は、転勤族の妻の働き方や大変さ、抱える可能性がある悩みなどを解説します。この記事を読めば、夫が転勤族でもどのように対処して働いていけば良いかわかり、今持っている不安が少し解消できるでしょう。
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1.夫が転勤族の妻が取れる選択肢
転勤族の妻が取れる選択肢は大きく3つあります。
- 夫に単身赴任してもらう
- 仕事を辞めて夫についていく
- 夫の転勤先で今の仕事を続ける
それぞれの選択肢についてお伝えします。
1-1.夫に単身赴任してもらう
夫一人が転勤先へ行くため、妻が生活する環境は変わらず、家族にとって一番負担が少ない選択肢です。
ただし、単身赴任の難しさは子供の有無や転勤期間によって変わってきます。子供がいる場合、夫が家を離れると必然的に妻が一人で子供の面倒を見ないといけなくなります。
一人で子育てをするようなものなので、夫の単身赴任の期間が1年以内であればまだしも、5年や10年と長期的に離れるとなると両親や兄弟を頼れない場合は、妻の苦労も出てくるでしょう。
1-2.仕事を辞めて夫についていく
全国転勤ができない会社の場合、夫の転勤先についていくなら退職せざるを得ません。
今の会社に未練がなく、新しい職場への転職を快く受け入れられるのであれば、仕事を辞めて夫についていくことも選択肢の一つです。
ただし、年齢や職歴によっては新しく仕事を見つけることが難しい可能性もあるため、慎重に決める必要があります。
1-3.夫の転勤先で今の仕事を続ける
勤務している会社が全国転勤が可能な場合、夫の転勤先へついて行っても仕事を辞めずに済みます。自分のキャリアを継続できるため、夫と妻の両方にとってベストな選択肢といえます。
仕事探しに苦労しなくて済むほか、これまで仕事で築いてきた実績やポジションを引き継いで、そのまま働くことが可能です。
2.転勤族の妻が仕事を続けることの大変さ
転勤族の妻が仕事を続けるにはさまざまな苦労があります。代表的な苦労は以下の2つです。
- また転勤をする可能性がある
- 自分のキャリアプランを描きにくい
それぞれの大変さを説明します。
2-1.また転勤をする可能性がある
生涯の収入を考えると、正社員を続けたいと思う方は多いでしょう。
しかし、同じ場所に長期間いられない転勤族には重要な仕事を任せづらいと感じたり、採用することをリスクに感じたりする企業が多いのが実情です。
対処法として夫の転勤期間がわかっている場合、休職が可能かどうか、転勤先の近くの支店に異動できないかなどを相談してみましょう。
2-2.自分のキャリアプランを描きにくい
女性の場合、夫の転勤に加えて妊娠出産などのライフイベントもあり、自分が望むキャリアに合わない仕事を任されるケースが多いです。
そのような働き方だと、リモートワークなどで仕事を続けられてもモチベーションを保つのが難しく、自分の理想とするキャリアプランも描きにくいでしょう。
3.転勤族の妻が仕事以外で抱える悩み
転勤族の妻は仕事以外の悩みを抱えることもあります。以下でチェックしてみましょう。
- 友達ができにくい
- 子供の預け先が見つからない
それぞれ解説していきます。
3-1.友達ができにくい
転勤を繰り返すということは、近所に友達ができてもすぐに離れることになる可能性があるということです。次第に、自分から友達を作ることを、諦めてしまいがちになることもあるでしょう。
また、新しい土地で新しい人間関係を築くことは大変なため、誰とも話さず、夫が帰ってくるまで家事、買い物だけをして1日が終わる方もいます。
対処法として、仕事をしていない場合は仕事を探す、料理教室に通う、住んでいる土地の地元イベントに参加する、夫の会社のイベントに参加するなど、人と接する時間を増やすことが大切です。
さまざまな場所に顔を出すようにすれば、無理をしなくても自然と友達ができ、孤独を感じなくなります。
3-2.子供の預け先が見つからない
保育園や幼稚園の入園は申請期間が決まっていて、それ以外の時期は空きが出ないと預けられません。
また、待機児童が多い地域だと専業主婦よりも、すでに働いている方の子どもを優先する自治体が多いことから、子どもを保育園や幼稚園に預けたくても、預け先が見つからないといった悩みが生じます。
対処法としては、一時保育を利用する方法があります。一時保育は、認可保育園や子育て施設で実施しているサービスです。通常保育園に通っていない子どもを預かってくれます。
一時保育には、定期的に預ける保育と緊急時に預かってもらう緊急保育、育児による心身の負担を軽減するリフレッシュ保育があります。料金は自治体によって異なるため、事前に調べてみましょう。
また、保育ママを利用することも選択肢の一つです。保育ママとは家庭福祉員のことで、地方公共団体から認定されている資格所持者です。
基本的に月曜~土曜、保育ママの自宅へ子どもを預けることができます。こちらも料金を確認したうえで利用を検討してください。
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参照:一時預かり事業・定期利用保育事業について|東京都福祉局
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/ichijiazukari_teikiriyohoiku.html -
参照:家庭的保育事業(いわゆる「保育ママ」制度)について|東京都福祉局
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/h_mama/index.html
4.転勤族の妻におすすめできる仕事
転勤族の妻が仕事をする場合、以下のような仕事がおすすめです。
- リモートワークができる仕事
- 短期のアルバイトや派遣の仕事
それぞれの仕事についてお伝えします。
4-1.リモートワークができる仕事
リモートワークができる仕事には、以下のようなものがあります。
- コンピューターの仕組みを作る「エンジニア」
- 商品やサービスを販売する「セールススタッフ」
- 雑誌やWebサイトに掲載されるコンテンツを作る「ライター」
- 書籍や商品POPなどさまざまなもののデザインをする「デザイナー」
- Webサイト、Webサービスを通して商品・サービスが売れる仕組みを作る「WEBマーケター」
リモートワークであれば場所を選ばずに業務に従事できるため、引っ越しをしても仕事を続けることができます。
また、完全に自宅で仕事をする場合、通勤時間がないことや休憩時間を丸ごと自宅で過ごせることから、家事や育児との両立がしやすいのも魅力です。
リモートワークの仕事をおこなう場合、会社の上司や先輩、同僚、後輩、クライアントなどとはWebミーティングやチャットアプリでコミュニケーションをとることになります。
特に、チャットアプリでのコミュニケーションは対面に比べて難しい場合があるため、自分に向いているかどうか事前に考えておきましょう。
4-2.短期のアルバイトや派遣の仕事
短期のアルバイトや派遣が募集されている仕事には、以下のようなものがあります
- 主に食料品を取り扱うスーパーでレジ打ち、商品の陳列・補充などを行う「スーパーの店員」
- ハンバーガーやサンドイッチなどのチェーン店で注文受付や商品提供を行う「ファストフード店の店員」
- お客様からの電話問い合わせに対して適切な回答を提供する「コールセンター」
短期で募集されているアルバイトや派遣であれば、いつまで働くのかが自分も雇用する側も明確です。
普通の正社員と違い、辞める際に「周りに迷惑が掛かるから言い出せない」といった状況がなく、決められた短い期間で働けるので転勤族の妻におすすめといえます。
また、短期での募集だからこそ複雑な仕事や難しい仕事を任されにくい傾向があり、「仕事を覚えられないかもしれない」などの不安がなく、安心して応募できます。
5.転勤族の妻が有利になれる資格
ここでは、転勤族の妻におすすめの資格を紹介します。以下の資格を取得しておくことで、即戦力として活躍できる可能性が高いため、採用されやすくなるでしょう。
- 日商簿記
- 医療事務
- 栄養士
- 介護福祉士
- 看護師
各資格についてお伝えします。
5-1.日商簿記
会社の経営管理や分析に役立つ知識を得られる資格です。中小企業での経理ならば3級程度、会計事務所や大企業での経理ならば2級程度が求められる傾向にあります。
経営管理や分析は、どの会社にとっても欠かせないもので、それらの対応が可能な経理の仕事は高い需要が見込めます。資格を取得しておくことで、スムーズな採用に繋がる可能性が高くなるでしょう。
試験は年三回、商工会議所とオンラインで受験できます。受験料は3級が2,850円、2級が4,720円です。
5-2.医療事務
医療事務は事務職のなかでも特殊で、「レセプト」と呼ばれる診察報酬明細書の計算や入退院手続きなど、医療に特化した業務の知識・スキルを認定する資格です。
医療機関やドラックストアへの就職に役立ち、資格を持っていると即戦力として歓迎されやすいためおすすめです。
また、医療事務の仕事は定時で上がれることが多く、基本的に全国どこでも働けるので、転勤族の妻に向いています。
医療事務の資格は民間の資格で複数の種類があります。独学で取得できるので、ライフワークバランスを重視する方は目指してみてはいかがでしょうか。
5-3.栄養士
栄養士は、食事や栄養の指導ができることを認定する国家資格です。取得することで一生の資格として役立つでしょう。
仕事に役立つのはもちろん、家族の食事を作る機会が多い方にとっては家族の健康管理もできるので一石二鳥です。
栄養士の資格を持っていると、学校給食や病院、福祉施設、飲食店のアドバイザー、食事指導など、幅広い働き方が選べるようになります。
ただし、高卒以上で栄養士養成施設へ通わないと取得できないため、学歴の条件を満たしている方で、かつ時間の確保ができる方でないと難しいかもしれません。
上級資格として管理栄養士の資格もあり、こちらもおすすめです。
5-4.介護福祉士
介護にかかわる知識やスキルを持つことを認定する資格です。
近年、高齢化により介護福祉士の需要がとても高まっている一方で、人手は足りておらず人材不足が深刻化しています。そのため、正規はもちろんパートや短期雇用でも採用される可能性が高い仕事といえます。
介護福祉士は国家資格です。介護福祉士養成施設に通わなければ取得できないため、時間に余裕があるタイミングでの取得を目指しましょう。
試験は第一次、二次試験がそれぞれ1月下旬、3月上旬におこなわれます。一次が筆記、二次が実技の試験で、受験料1万5,300円です。
5-5.看護師
医療機関などで医師のサポートをする仕事であり、そのために必要な資格です。看護師は専門職で比較的給与が高く、安定した収入が得られるのが魅力といえます。
また、医療機関や福祉施設の増加に伴い、看護師の需要も上がると予想されていて、勤務体系や短期雇用についても交渉しやすいと考えられています。
資格取得のための受験には、看護大学、看護短大、看護専門学校を卒業する必要があります。
毎年2月に試験が行われ、受験料は5,400円です。合格率は90%超えなので、真面目に取り組んでいればスムーズに取得できるでしょう。
6.転勤後にやらないといけないこと
夫の転勤に合わせて引っ越す場合、いくつかの手続きが必要になります。
なかには申請の期間が定められているもの、手続きが遅れることで生活に支障が出るものがあるので、早めに済ませましょう。
- 地域の役所へ転入届の提出
- 印鑑登録
- マイナンバーカードの住所変更
- 健康保険、国民年金への登録
- 警察署、免許センターで運転免許証の住所変更
- 管轄運輸支局で車やバイクの住所変更
- 水道、ガス、電気の手配
- 電話、インターネットの手配
- 市町村役所で母子手帳の登録変更
- 児童手当の手続き
- 転入学通知書の発行
上記をやることリストとして参考にして、それぞれ忘れずに手続きを済ませましょう。
7.転勤後のおすすめの過ごし方
最後に、転勤後のおすすめの過ごし方をご紹介します。夫の生活を守るだけではなく、自分の生活を充実させるためにもぜひ実践してください。
- 自分ができることを増やす
- 新しく住む地域について学ぶ
- 保育園や学校の役員に挑戦してみる
それぞれについてお伝えします。
7-1.自分ができることを増やす
転勤してすぐの頃は知り合いがいないため、つまらないと感じる時間があるかもしれません。その空いた時間を資格や語学の勉強にあてれば、転職に有利な自分を作ることができるはずです。
過ごし方に困ったら、後のキャリアを考えて自分磨きをすると良いでしょう。この記事で紹介した資格の取得を目指すのもおすすめです。
7-2.新しく住む地域について学ぶ
新しく引っ越した地域の郷土料理や特産品、伝統に興味があれば学んでみましょう。転勤族の妻だからこそ、いろいろな地域のことを現地で学べると思えば、特別な感じが得られるかもしれません。
もしも熱中できるものが見つかれば、先生になってみるなどしてビジネスにも繋げられる可能性もあります。
7-3.保育園や学校の役員に挑戦してみる
子どもがいる場合、PTAや幼稚園の役員になることで、自然と知り合いや友達ができ、新しい人間関係を築けます。
加えて、こうした活動によって議事録を取る仕事やExcelで会計業務を担った経験が、転職活動で役に立つこともあるでしょう。
8.まとめ
転勤族の妻にはいくつもの悩みや苦労があります。特に仕事に関しては不安になることも多いでしょう。
今回紹介した、リモートワーク制度の活用や短期アルバイト、派遣への募集など、転勤族の妻でも仕事をしやすい働き方もあります。
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