工場の仕事内容
更新日:2024年01月25日

玉掛けとは?具体的な仕事の内容や必要な資格を解説

玉掛けとは?具体的な仕事の内容や必要な資格を解説

※この記事は4分で読めます。

「玉掛けってどんな作業?」
「玉掛けの資格を取得するメリットが知りたい」
など、玉掛けに関して疑問を持っている方もいるでしょう。

玉掛けは、荷物をクレーンのフックに掛け外しする作業をおこなうために必要な資格で、幅広い現場で必要とされています。

今回は、玉掛けの概要、玉掛けの資格の種類や取得方法、玉掛け作業に向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば玉掛けのことがよくわかり、玉掛けの資格を取得するメリットが理解できます。

1.玉掛けとは

玉掛けは、クレーンを用いる工場や建設現場などで必要となる作業です。玉掛けが正しくできていないと人命に関わるような大きな事故につながる場合もあり、現場の中でも非常に重要な作業となります。

1-1.玉掛け作業の内容

玉掛け作業は、建材や重量のある荷物をクレーンで持ち上げる際、荷物をフックに掛けたり外したりする作業です。荷物を直接フックにかけられない場合は、複数本のワイヤーで作られたワイヤーロープ(ワイヤロープとも)を使って荷物をフックに掛けられる状態にする必要があります。

2.玉掛け作業に必要な資格

玉掛けは、作業者自身や周囲の作業員の身の危険にもつながる作業です。誤った荷物の掛け方をすれば、クレーンから荷物が落下してしまう可能性があります。そのため、作業をおこなうには、以下の講習を受けて国家資格を取得する必要があります。

2-1.玉掛け特別教育

「玉掛け特別教育」の講習を受け修了証を受け取れば、最大吊上げ荷重が1t未満のクレーンの玉掛け作業ができるようになります。吊り上げる荷物が1t未満でも、クレーン車の最大荷重が1t以上の場合は、「玉掛け技能講習」の資格を取る必要があります。

2-2.玉掛け技能講習

労働安全衛生法に基づき労働局に登録した事業者が開催する「玉掛け技能講習」を受講し、修了証を得ると、最大吊上げ荷重が1t以上あるクレーンの玉掛け作業ができるようになります。

2-3.関連する資格

玉掛け作業の資格に関連する資格には、以下のものが挙げられます。

2-3-1.クレーンを運転する資格

クレーンのフックに荷物を掛ける玉掛け作業は、クレーンの操縦と密接な関係にあります。そのため、クレーン運転士の資格を持っておくとクレーン運転士の目線から玉掛け作業ができるようになり、より安全に業務に取り組むことができるでしょう。

クレーン運転士の仕事内容や向いている人の特徴は以下の記事でより詳しく解説しています。

2-3-2.フォークリフトを運転する資格

フォークリフトでも玉掛け作業をおこなうことがあります。フォークリフトの運転方法や操縦方法を理解していないと、思わぬ事故につながる可能性もあるため、フォークリフトの運転・操作をおこなうための資格も持っておくと安心です。

3.玉掛け資格者が活躍できる職場

玉掛け資格の所有者は、主に以下の職場で活躍できます。

3-1.建設現場

土木工事や電気工事、造園工事などの建設現場では、建材などをクレーンを使用して運ぶ機会が多い傾向にあります。そのため、玉掛け資格保有者が求められています。

3-2.製造工場

大きな荷物の運搬や重い荷物の吊り上げのためにクレーンを設置している製造工場では、玉掛け資格保有者が必要とされています。

以下の記事では製造業についてより詳しく解説しています。

3-3.倉庫

倉庫では一般的に、荷物の移動時にはフォークリフトが利用されています。フォークリフトに荷物を吊るす際にも玉掛け作業が必要となるため、玉掛け資格保有者が求められます。

4.玉掛けの資格の取得方法

玉掛け資格の受講資格や受講費用、取得の流れについて詳しく解説します。

4-1.受講資格

玉掛け資格は18歳以上であれば誰でも受講可能です。学歴不問で年齢上限もありません。

4-2.受講費用

受講時に必要なテキスト代や講習代は、合計で1万5,000円〜3万円程度になります。すでにクレーン運転免許を持っていれば受講時間が短縮されるため、費用もそのぶん安くなります。

4-3.資格取得の流れ

都道府県労働局長登録の教習機関や企業などの事業所、教習所で行われている講習に申し込み、規定時間分の学科講習と実技講習を受講します。

「玉掛け技能講習」では学科・実技ともに修了試験を受ける必要があり、修了試験に合格すると修了証を受領できます。

4-4.再講習を受ける

資格取得後の更新は不要です。しかし、安全対策は日々見直されていくため、5年ごとを目処に講習を受けることが望ましいとされています。

5.玉掛けの資格を取得するメリット

玉掛け資格を取得すると、次の3つのメリットが得られます。

5-1.履歴書に記載できる

玉掛けの免許は国家資格ですので、資格取得後は履歴書に記載できます。また、工場や建設業、倉庫業など、玉掛け作業が必要な業種への就職活動でも有利になるでしょう。

転職時に役立つ資格については、以下の記事で業界別・職種別にご紹介しています。

5-2.仕事の幅が広がる

トラックやクレーン、フォークリフトの運転手は、玉掛けの資格も取っておくとクレーン作業がある現場で重宝されるため、仕事の幅が広がります。

5-3.幅広い現場で必要とされる

クレーン作業がある現場では必ず必要な国家資格のため、幅広い業種で数多くの求人があるのも大きなメリットでしょう。

6.玉掛け作業に向いている人

玉掛け作業は、以下のような個性を持つ人に向いています。

6-1.注意深く作業ができる人

荷物がフックに正しく装着できていないと、荷物が外れて大事故につながる可能性があります。また、大きな荷物を扱うことも多いので、周囲をよく見て作業しないといけません。したがって、注意深く、かつ正確に作業ができる人に向いている作業です。

6-2.チームワークを大事にする人

玉掛けの作業者は、クレーン運転者や周囲のスタッフと声を掛け合いながら作業を進めていきます。安全に作業を進めるためには声かけなどのコミュニケーションも不可欠です。そのため、チームで作業をおこなうのが得意な人やチームワークを大事にできる人に向いている作業といえます。

7.まとめ

玉掛けは、あらゆる現場で必要とされる作業であり、活躍の場は数多くあります。資格を取得しておけば、就職先の選択肢は大きく広がるでしょう。

一方、正しい作業ができなければ、自身や仲間の命にも関わるような大きな事故につながる可能性もあります。責任の大きな仕事ですが、そのぶんやりがいのある作業であるともいえるでしょう。

JOBPALでは、玉掛け資格所有者優遇の求人情報も多数掲載しています。気になる求人がないかぜひチェックしてみてください。

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