高齢ニートになる原因とは?起こりうる末路と抜け出す方法
※この記事は6分30秒で読めます。
「高齢ニートになって先行きが不安」
「このままだと高齢ニートになってしまう人生だ」
など、高齢ニートという現状や将来に不安を感じている方もいるでしょう。
高齢ニートになってしまうと、若者に比べてさまざまな壁ができ始めることから、仕事に復帰することが難しくなります。しかしながら、正しい知識を持って臨めば、就職することは決して無理ではありません。
今回は、高齢ニートになる原因、高齢ニートのままでいる末路、就職する方法などを解説します。この記事を読めば、高齢ニートという現状から抜け出すための第一歩を踏み出せますよ。
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1.高齢ニートとは
日本では、15〜34歳の若者で仕事をしていない方をニートと呼び、さらに35歳以上のニートのことを「高齢ニート」と呼ぶことがあります。
ニートの細かい定義は次のような条件に当てはまる方です。
- 年齢15~34歳
- 独身者
- 通学をしていない
- 家事をしていない
- 就職活動をしていない
-
参照:ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/06/dl/h0628-1b.pdf
2.高齢ニートになる5つの原因
高齢ニートになってしまう原因として考えられるのは、次の5つです。
- 就職活動に失敗した経験がある
- 甘えられる親がいて働く意欲がない
- 必要以上にプライドが高い
- 人付き合いに苦手意識がある
- 今更働くことは難しいと考えている
各原因について説明します。
2-1.就職活動に失敗した経験がある
学生時代に就活で失敗した、就職できたけど仕事が合わずすぐに辞めたなど、就職活動で失敗をして挫折を経験し、そのまま35歳を過ぎるまで仕事に就かずニートになってしまうことがあります。
失敗をあまり経験してこなかった方や打たれ弱い方、プライドの高い傾向にある方が失敗を経験すると「自分はダメなんだ」と挫折して自信を失い、気づけば高齢ニートと呼ばれる年齢になってしまったといったケースも少なくありません。
2-2.甘えられる親がいて働く意欲がない
親の収入が高く、不自由なく暮らしていける家庭で暮らしていることも高齢ニートになってしまう原因の一つです。
仕事をしなくても暮らしていくことができるため、働く意欲が湧かなくなってしまいます。
また、このような家庭の場合、働かないことを親から指摘されないケースも少なくなく、今いる環境が高齢ニートの原因になっていることも考えられます。
2-3.必要以上にプライドが高い
新しく仕事に就くとなると、仕事を人に教えてもらわなければなりません。
その際、自分より年齢が低い方が先輩になることや同期が自分より若い方であることに対して、プライドの高さが邪魔してしまうことがあり、働くことを躊躇している場合もあるでしょう。
2-4.人付き合いに苦手意識がある
人付き合いに対して苦手意識があることも、高齢ニートになってしまう原因の一つです。
人間関係を理由に仕事を退職する方は多くいますが、そのときの大きな傷を長く引きずってしまい、退職後になかなか社会に復帰できず高齢ニートとなってしまうこともあるでしょう。
セクハラやパワハラ、いじめなど、自分に非がない場合もありますが、人間関係のトラブルによる心の傷から高齢ニートになるケースもめずらしくありません。
2-5.今更働くことは難しいと考えている
若いときに失敗した経験から、「自分は働くことそのものが向いていないんだ」という先入観を持ってしまうのも高齢ニートになる原因の一つです。
将来のことを考えると不安や焦燥感が募り、仕事をしなければならないという事実から現実逃避してしまうこともあるでしょう。
3.高齢ニートのままでいることは危険?起こりうる末路
高齢ニートのまま働かずにいると、自分にどのようなことが起こるのでしょうか。起こりうる末路についてお伝えします。
- 働ける仕事の数が減る
- 友人がいなくなる
- ライフイベントと縁がなくなる
- 親に依存した生活を続けることになる
- 生活保護を受けられない
- 身内から絶縁される可能性がある
- 孤独死する可能性が高くなる
それぞれについてお伝えします。
3-1.働ける仕事の数が減る
年齢を重ねてから新しい仕事を探すとなると、選べる仕事の幅が狭くなってしまいます。
未経験から挑戦できる仕事もあるものの、中途採用となると即戦力としてのスキルを求める会社も多いです。
30代ですでに役職のあるポジションに就いている方も多く、未経験者を積極的に採用している企業は、新卒や20代を積極的に採用している場合が多いでしょう。
3-2.友人がいなくなる
仕事に就いていない高齢ニートと、社会に出てキャリアを積んだり家庭を持ったりしている方とでは、どうしても価値観や話が合わなくなってくるでしょう。
華やかな生活を送っている友人を見て、劣等感や嫉妬を感じ、自ら距離を置いてしまうケースも少なくないようです。
3-3.ライフイベントと縁がなくなる
高齢ニートは外に出かけることが少ないため、必然的にパートナーと出会う確率が低くなります。
もしも良い出会いがあったとしても、収入がないため養うことができません。
今の日本は共働きの家庭が多く、そんななかでパートナーの収入だけに頼って生活をするというのはなかなか難しいでしょう。
3-4.親に依存した生活を続けることになる
高齢ニートは収入や貯金がないため、親の収入を頼りに生活します。貯金があったとしても、いつか底をついてしまうためいずれは親に頼ることになるでしょう。
しかし、親もいつまでも働けるわけではなく、定年を過ぎれば年金での生活になります。
年金だけで生活できない場合は、親が定年後も働くケースもあり、いつまでも親に依存した生活を続けるとかなりの負担をかけることになるでしょう。
3-5.生活保護を受けられない
生活保護を受けられる対象は、シングルマザーや心身的な理由で働くのが困難な方が受給できる救済措置です。
高齢ニートは、実際には働けるにも関わらず意欲がないというだけなので、生活保護を受給できない可能性が非常に高いでしょう。
精神的な問題が懸念される場合は、できるだけ早く医療機関を受診するのがおすすめです。
3-6.身内から絶縁される可能性がある
将来親がいなくなり、生活ができなくなった際に頼ることになるのは兄弟や姉妹でしょう。
しかし、高齢ニートを自分の家庭と共に養っていくほどの余裕がないケースがほとんどです。
最悪の場合、働いていないことを原因に兄弟や姉妹との仲が悪くなり、絶縁状態になってしまうということも考えられます。
3-7.孤独死する可能性が高くなる
出会いがない、収入がなく家庭を養えない、などの理由で家族を持つことができなかった高齢ニートは、孤独死してしまう可能性が高いでしょう。
親が他界し、収入がなく生活もできず、孤独になってしまった高齢ニートがそのまま一人で過ごして末路を向かえるケースもあります。
4.高齢ニートからいち早く抜け出す方法
それでは、高齢ニートからいち早く抜け出すための方法をお伝えします。
- 仕事に必要な資格を取る
- 生活習慣を直す
- 自己肯定感を高める
- コミュニケーション能力を磨く
- アルバイトから始めてみる
それぞれの方法についてお伝えします。
4-1.仕事に必要な資格を取る
資格を持っていることで、働いていない期間が長くても仕事に就きやすくなります。
未経験でも資格があれば重宝されることもあるため、自分が興味を持っている職業に関連する資格の取得を目指してみましょう。
どんな資格を取ればいいかわからないという方は、以下の記事も参考にしてみてください。
4-2.生活習慣を直す
高齢ニートの方には、昼夜が逆転しているなど生活習慣が乱れている場合が多く見られます。
日中の仕事に就く場合は、今のうちから生活習慣を元に戻して、明るいうちに活動することに慣れておきましょう。
4-3.自己肯定感を高める
仕事に復帰できるようなメンタルを作ることも、高齢ニートから抜け出すためには重要なポイントです。
自己肯定感が低いままでは、何をやってもうまくいかないと思ってしまうため、仕事を始めてみようとすら思えません。
まずは、どんな小さなことでも良いので自分が過去に成功したことを書き出してみましょう。そうするうちに、どんどん自分のことを認めてあげられるようになります。自分の短所から長所を書き換えるのもおすすめです。
4-4.コミュニケーション能力を磨く
どのような業界でも、仕事をする以上周りとの連携が必要になるため、一定以上のコミュニケーション能力は必須です。
近所の方に挨拶する、店員さんにありがとうと一声かけてみるなど、簡単なことからでも良いので人とのコミュニケーションを意識しましょう。
4-5.アルバイトから始めてみる
長い期間仕事をしていなかった高齢ニートの方にとって、いきなりの社会復帰はハードルが高いと感じることもあると思います。
そのような場合は、まずアルバイトから始めてみるのも良いでしょう。シフトで時間や頻度を調整できるため、無理なく働きはじめることができます。
5.高齢ニートの方が使える就労支援サービス
ここからは、高齢ニートの方が社会復帰を目指す際に使える、就労支援サービスを5つ紹介します。
- ハローワーク
- 職業訓練校
- ジョブサロン
- 地域若者サポートステーション
- 就職・転職エージェント
各サービスについてお伝えします。
5-1.ハローワーク
就労支援サービスとして多くの方に知られているハローワークは、求人情報を検索できるだけでなく、履歴書の書き方や求職活動の仕方までサポートしてくれます。
求職者登録をすることで、「就職活動をしていない」というニートの定義からも外れられるので、大きな第一歩としてもおすすめです。
自宅近くのハローワークは、厚生労働省の「全国ハローワークの所在案内」から確認できます。
-
参照:全国ハローワークの所在案内|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html
5-2.職業訓練校
上記で紹介したハローワークが運営している学校で、仕事をするにあたって必要なスキルを身につけることができる場所です。
ハローワークで求職者登録をすると、無料で受講でき資格を取ることもできます。条件を満たせば生活支援のための給付金も受け取れます。
5-3.ジョブサロン
ジョブサロンとは、35歳以上の方を対象にした職業支援施設で、都道府県が主体となって運営しています。
キャリアプランの提案から就職までを一貫してサポートしてくれます。
5-4.地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーションは通称「サポステ」とも呼ばれ、15〜49歳までの方を対象としています。
キャリアコンサルタントとの相談、コミュニケーション訓練、協力企業への就労体験まで行うことができます。
無料で利用でき、グループ作業なども体験できるので社会復帰前のリハビリとしてもおすすめです。
-
参照:地域若者サポートステーション
https://saposute-net.mhlw.go.jp/
5-5.就職・転職エージェント
就職・転職エージェントでは、専門的な知識を持った担当者がキャリアプランや希望に沿って求人を紹介して、就職までのサポートをおこなってくれます。
働きたい業界が決まっている、もしくは過去に経験がある業務に就きたいと思っている場合は、その業界に特化した就職・転職エージェントを利用するのがおすすめです。
JOBPALでは、まずは面談を通してのご相談も受け付けています。ブランクを経ての就職が不安な方も、まずは面談から気軽にご相談ください。
6.高齢ニートの方が就職を成功させるために
ここからは、高齢ニートの方が就職を成功させるために意識すべきことをお伝えします。
- ニートをやめる理由を明確にする
- 就職してやりたいことを明確にする
- 就職したい会社が求めていることを理解する
- 自分の強みや弱みを理解する
それぞれについてお伝えします。
6-1.ニートをやめる理由を明確にする
就職活動を始める前に、ニートから脱却したい理由を明確にしておくべきです。
この理由がしっかりとしていれば、モチベーションを保つことができ、さらに仕事選びの軸にすることもできるでしょう。
収入がほしいことが理由なら必要な給料を得られるかどうかが軸に、精神的な余裕がほしいことが理由ならやりがいを感じられる仕事かどうかを軸にして、仕事探しができます。
6-2.就職してやりたいことを明確にする
就職したあと、どのようなことをやっていきたいのかを明確にすることも大切です。
仕事に戻るということだけを漠然と考え、焦って仕事を決めてしまうと、仕事が自分に合わずにまたニートに逆戻り、といったことにもなりかねません。
自分にフィットする仕事に出会うため、やりたい仕事を明確にしておくといいでしょう。
6-3.就職したい会社が求めていることを理解する
就職したい会社が定まっている場合、その企業が求めていることを理解することが大切です。
どのような人材を求めており、どれくらいのスキルが必要かを事前に把握し、自分がその条件に沿っているかをじっくり判断しましょう。
応募すると決まったあとは、求めていることがきちんと伝わるような書類作りや面接対策をおこなうと良いでしょう。
6-4.自分の強みや弱みを理解する
自分の強み、そして弱みを理解しておくことも大切です。
しっかりと自己分析ができていれば、自分に向いている仕事を見つけやすいだけでなく、実際業務についたときも仕事の進め方や失敗したときの立て直し方などにも大きく影響してきます。
また、面接時の自己アピールでも重要なポイントになります。
7.工場勤務なら高齢ニートの方も活躍できる!
社会復帰を目指す高齢ニートの方におすすめなのが、工場勤務です。
工場と一口にいっても、食品から機械までさまざまな職種の工場があり、そのなかでも担当する業務はさらに細かく分けられます。
これまでの経験を問わない場合がほとんどで、これからの就職でも長く活躍できる可能性があるため、選択肢に入れてみるのがおすすめです。
JOBPALでは、高齢ニートの方も応募できる工場勤務の求人を数多く取り扱っています。無料の会員登録をしていただくと、会員限定の非公開求人が閲覧できるほか、情報を入力するだけで簡単に履歴書が作成できるサービスもご利用いただけます。
8.まとめ
高齢ニートと呼ばれる条件に当てはまってしまう理由は人それぞれですが、長い期間働かなければ働かないほど、どんどん腰は重くなってしまう一方です。
今回この記事でご紹介した内容のなかで、一つでもできそうだと思ったことがあれば、今この瞬間から手につけてみることをおすすめします。
JOBPALでは、高齢ニートの方でも応募しやすい求人情報を多数取り扱っているので、社会復帰を目指してみようとお考えの方はぜひ目を通してみてくださいね。
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