社内ニートとは?仕事がない原因や脱出する方法を解説

※この記事は5分30秒で読めます。
「社内ニートになってしまった」
「会社に行ってもやることがなくニート状態」
など、社内ニートに関して悩んでいる方もいるでしょう。
なりたくて社内ニートになっているわけではなく、会社に行っても仕事を任されず、いつも暇を持て余していることに悩んでいる方もいます。
今回は、社内ニートについて、原因や危険性、脱出する方法などを解説します。この記事を読むことで、社内ニートについて理解が深まり、正しい対処ができるようになるでしょう。
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1.社内ニートとは
社内ニートは、会社のなかで仕事がない、あるいは簡単な仕事しか任されないなど、文字通り社内でやることがなくニートの状態になってしまっている社員のことです。
簡単な仕事とは、多くの場合、短時間で終わる作業やほとんど知識・スキルが必要ない雑務を指します。
1-1.社内ニートの会社でのスケジュール例
社内ニートと呼ばれる方は、会社で下記のような一日を過ごします。
8:30 |
出社 |
8:30〜9:00 |
朝礼 |
9:00〜10:30 |
すぐに終わる簡単なデータ入力や表の作成 |
10:30〜12:00 |
会議室などの清掃 |
12:00〜13:00 |
お昼休憩 |
13:00〜13:30 |
シュレッダーの掃除 |
13:30〜14:00 |
社内規定を読む |
14:00〜15:30 |
営業先へ行く |
15:30〜17:00 |
コンビニやパーキングエリアで時間を潰す |
17:30 |
帰社後、すぐに帰宅 |
以上のように、さほど重要ではなく緊急性の低い雑務で一日の大半を過ごしているのが、社内ニートと呼ばれる方のスケジュールの例です。
1-2.社内ニートと窓際族の違い
重要な仕事に携わることなく、雑務で一日を終える社員というと、「窓際族」という言葉を思い浮かべる方もいるでしょう。社内ニートと窓際族は、言葉の意味は似ていますが、使われる対象に違いがあります。
窓際族は、出世コースから脱落し、出社しても仕事がない中高年の社員のことを指すときに使われる言葉です。
一方で社内ニートは、世代や年齢を問わず、入社したばかりの新入社員から中高年の社員まで、幅広く使われます。
2.社内ニートになる本人側の原因
それでは、なぜ社内ニートになってしまうのでしょうか。ここでは本人側の原因を見ていきます。
- 仕事で頻繁にミスをする
- 誠実さに欠けている
- スキルや知識が不足している
- 指示待ち人間になっている
それぞれの原因についてお伝えします。
2-1.仕事で頻繁にミスをする
仕事で頻繁にミスをしていると、上司や先輩が仕事を任せることに不安を感じてしまいます。
加えてミスを改善しようとする動きがみられないと、上司や先輩としては重要な仕事を任せるわけにはいかなくなり、その結果社内ニートになってしまう可能性が高まります。
2-2.誠実さに欠けている
何事も誠実に対応できる方は、信頼を得やすい傾向があります。
反対に、「ミスを人のせいにする」「責任を押し付ける」「期限を守らない」など、不誠実な方は信頼を得ることができず、上司や先輩は安心して仕事を任せられません。
不誠実な態度を取り続けることで仕事を頼まれることが減り、社内ニートになってしまう可能性があるでしょう。
2-3.スキルや知識が不足している
仕事を任せてもらえないのには、持っているスキルや知識が関わっている可能性もあります。
上司や先輩からすれば、ある程度スキルや知識が備わっている方に仕事を任せたいと思うものです。
仕事を任せてもらえないということは、上司や先輩が期待するレベルにスキル・知識が達していないと考えられます。この場合は、スキルや知識を磨くことで社内ニートになることを防げるでしょう。
2-4.指示待ち人間になっている
指示がなければ仕事をしない、いわゆる指示待ち人間になっていると、社内ニートになってしまう可能性があります。
自分から動かずじっと待っている状態では、忙しい上司や先輩に、社内ニートの状態になっていることに気づいてもらえません。
たとえ仕事がなくても自分から積極的に探したり、上司や先輩に相談をして次の指示をもらったりすれば、何かしらやることが見つかるはずです。
3.社内ニートになる組織側の原因
続いて、社員が社内ニートになってしまう組織側の原因を見ていきましょう。
- 教育体制が整っていない
- 仕事量に対して人員が多すぎる
- コミュニケーションが不足している
各原因について解説します。
3-1.教育体制が整っていない
そもそも仕事を教えることができていない、研修をおこなえていないなど、教育体制が整っていない環境では、社内ニートが生まれがちです。
入社したばかりの方で「何をすればよいかわからない」「まだ何も教えてもらえていない」という状態で社内ニートになってしまっている方は、組織側に原因がある可能性を考えたほうがよいでしょう。
3-2.仕事量に対して人員が多すぎる
仕事量に対して、社員の人数が多すぎるとやることのない社員が出てしまいます。
この場合は、権限のある上司や先輩に人員の見直しを申し出て、必要に応じて別の業務を担当したり、他の部署に異動させてもらったりすることで解消できる場合があります。
3-3.コミュニケーションが不足している
コミュニケーションが不足していると信頼関係を築くことができず、「何を考えているか分からない」「今何をしているか分からない」といった理由から、社内ニートが生まれてしまう可能性があります。
この場合、社内ニートになってしまった方からコミュニケーションを取ることも大切ですが、上司や先輩側から話しかけて、仕事に対する不満や要望を聞き出すことでも解決を図れます。
4.社内ニートが心のなかで感じるつらさ
いざ社内ニートになってしまうと、心の負担は想像以上のものがあります。どんなつらさを感じるのかを見ていきましょう。
- 社内ニートになりたいわけではない
- 仕事のやりがいを感じられない
- 暇すぎて時間の経過が遅い
- 周りからの視線が冷たい
- 自分の存在価値が分からない
それぞれについてお伝えします。
4-1.社内ニートになりたいわけではない
そもそも、社内ニートになりたくてなっているわけではない方が大半です。
就職や転職活動をする際には、会社の一員として活躍するために面接を受ける方がほとんどでしょう。
それなのに、望んでもいない社内ニートになってしまったということで、精神的に大きなダメージを受けてしまっている方が多いです。
4-2.仕事のやりがいを感じられない
精一杯仕事に取り組めると、やりがいを感じながら、自分の成長や達成感を味わえます。
しかし社内ニートの場合、精一杯取り組める仕事がなく、やりがいを感じる場面もほとんどありません。何のために仕事をしているのか、よく分からなくなってしまいます。
4-3.暇すぎて時間の経過が遅い
社内ニートの方は、とにかくやることがないため暇な時間が多くなります。
雑務にも限りがあるため、することがなくなればトイレで時間を潰す、毎日同じような場所を掃除する、だらだらとネットサーフィンをするなど、暇を持て余す過ごし方しかできません。
ボーっとしていることも多くなり、時間の経過がとても遅く感じるでしょう。
4-4.周りからの視線が冷たい
仕事もせずただ座っていれば、一生懸命働いている周りの方から冷たい視線を感じることもあるでしょう。
視線を感じたときに、「全然働いていない」「何もしないのに給料を貰っている」など、何か言われているのではと感じて、精神的なダメージになってしまう可能性もあります。
4-5.自分の存在価値が分からない
仕事がないのにわざわざ毎日早起きをして会社に行く、やることもないのに定時まで会社にいるなどの過ごし方では、会社に行く意味などないようなものです。
そのような状態が続くと「自分は何のためにいるんだろう」と存在意義が分からなくなる可能性があります。
5.社内ニートのままでいる危険性
なかには、「社内ニートは楽でよい」と考えている方もいるかもしれません。しかし、社内ニートのままでいるのは以下のような危険性があります。
- スキルや知識が身につかない
- 出世や昇給の可能性が低い
- リストラ候補になる可能性が高い
危険性についてよく理解しておきましょう。
5-1.スキルや知識が身につかない
仕事をしていなければ、スキルや知識は身につきません。特に、業務の経験から身につくレベルの高いスキルや専門知識を得るのは難しいでしょう。
仮に何かのきっかけで転職しようとしたときに、働いている年数の割にスキルや知識が乏しく、経験も少なければ自分をアピールできず、なかなか内定がもらえない可能性が高いです。
5-2.出世や昇給の可能性が低い
出世や昇給は、スキルや経験、実績などを判断材料としておこなわれることが多いです。
社内ニートのままだと、スキルや経験、実績などの判断材料が他の方と比べて乏しいため、出世や昇給することが難しいと考えられます。
5-3.リストラ候補になる可能性が高い
人員削減の際は、会社への貢献度や実績、経験値などが関係してきます。
もしも会社が人員削減をすることを決めた場合、貢献度、実績、経験値が乏しい社内ニートはリストラ候補に真っ先に挙げられるでしょう。
「明日にはリストラされるかもしれない」という不安が、常につきまとうなかで働くことになる可能性があります。
6.社内ニートから脱出する方法
意図せず社内ニートになってしまった場合、以下の方法で脱出できることがあります。
- 社内ニートになった原因を把握する
- 今後のキャリアプランを考える
- スキルや知識を磨く
- 転職して新しい環境で働く
それぞれの方法についてお伝えします。
6-1.社内ニートになった原因を把握する
まずは、社内ニートになった原因を正確に把握することが大切です。
自分に原因がある場合は、自分の行動次第で社内ニートを脱出できる可能性があります。
また、組織に原因がある場合は、上司や先輩に相談し、交渉することで改善を目指さなければなりません。
原因をしっかりと把握することで、次にすべき行動が見えてくるので、「なぜ社内ニートになってしまったのか?」をまずは考えてみてください。
6-2.今後のキャリアプランを考える
今後、自分がどうなっていきたいのかというキャリアプランを、今一度考えることも大切です。
仕事に関する目標があるのなら、目標に近づけていない今の自分の軌道を修正しなければなりません。
キャリアプランを立てることで、やるべきことや必要なスキル・経験などが分かってくるので、将来のためによく考えてみるべきです。
6-3.スキルや知識を磨く
スキルや知識が不足していると感じる場合、磨くことで仕事を任せてもらえるようになる可能性があります。
今の会社で働きながら学べなくても、独学で勉強したり、セミナーに参加したり、学べる場所はさまざまです。
スキルや知識を磨けば上司や先輩からの印象も変わるので、まずは興味がある分野や仕事に活かせることから勉強を始めてみてください。
6-4.転職して新しい環境で働く
社内ニートになった原因が組織側にある場合、自分の努力だけでは現状を脱するのは難しいでしょう。
どうしても社内ニートから脱出できる可能性が低いなら、転職を検討することも選択肢の一つです。転職すれば、また一から新たな気持ちで会社に向かえるようになります。
社内ニートのまま、何となく会社に在籍し続けていても、年齢だけ重ねて転職が難しくなる可能性が高いです。将来を見越して、早めに動きましょう。
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7.まとめ
お伝えしたとおり社内ニートとは、会社のなかで仕事がない、あるいは簡単な仕事しかないなど、文字通り社内でニート状態になってしまっている社員のことです。
一見すると楽なように思えますが、精神的な負担は想像以上に大きく、また将来にも悪影響が出る可能性があります。
社内ニートになっている方、あるいはそれに近い方は、すぐにでも状況の改善に努めましょう。
今の会社で社内ニートを脱出することが難しいと考えたら、早めの転職もご検討ください。
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