指示待ち人間に向いている仕事はある?特徴を活かせる仕事を紹介
※この記事は6分30秒で読めます。
「指示待ち人間と言われてしまう理由は?」
「指示待ち人間に向いている仕事はある?」
など、指示待ち人間の働き方に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
指示待ち人間は、受け身の姿勢になりがちな特徴がありますが、弱みと同時に強みも持っています。
今回は、指示待ち人間の特徴、弱みと強み、向いている仕事などを解説します。この記事を読めば、指示待ち人間の特徴と傾向がよくわかり、向いている仕事が選べるようになるでしょう。
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1.指示待ち人間とは?
指示待ち人間とは、その名のとおり、指示や助言がないと行動できないタイプの方を指します。
基本的に指示された仕事にしか取り組まないため、主体性を求められる職場では評価されにくい傾向にあります。
しかし、指示待ちのスタンスが必ずしも悪いわけではありません。
指示さえすれば、そのとおりに動いてくれることから、忠実な人材として重宝する会社も少なからず存在します。
2.指示待ち人間といわれる方の特徴
指示待ち人間といわれる方には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは典型的な5つの特徴を紹介します。
- 失敗をするのが怖いと感じる
- 責任を負う可能性のある仕事を避けがち
- 臨機応変に対応することが苦手である
- 知識不足で行動に移せない
- 仕事にやりがいを感じていない
それぞれの特徴についてお伝えします。
2-1.失敗をするのが怖いと感じる
失敗や叱責を必要以上に怖いと感じるのは、指示待ち人間にありがちな性質の一つです。
常に失敗やリスクを避けることを優先し、怒られないことを最優先事項ととらえて行動する傾向にあります。
2-2.責任を負う可能性のある仕事を避けがち
仕事への責任について考えると、それだけで気が重くなってしまい、そのプレッシャーから逃れたい一心で、指示待ち人間になっている方もいます。
このような姿勢は、一見無責任に見えるかもしれません。
しかし、人によっては、責任感が人一倍強いゆえに、他人に迷惑をかけまいとして、こういった行動に出てしまう場合もあります。
2-3.臨機応変に対応することが苦手である
指示待ち人間は、自分の頭で考え、最適な行動を自ら選択し実行する意識が欠けがちです。
そのため、不測の事態が起こった際に、すばやく臨機応変なアクションを起こすのが苦手な傾向にあります。
目の前で問題が起きても有効な応急処置ができずに、じっと上司の指示を待っていることも見受けられるかもしれません。
2-4.知識不足で行動に移せない
指示待ち人間のなかには、単純な知識不足から言動に自信が持てず、受け身になってしまっている方もいます。
このケースでは、業務に必要な知識やスキルが身につけば、仕事への向き合い方が大きく変わる可能性もあるでしょう。
2-5.仕事にやりがいを感じていない
仕事にやりがいを感じられず、惰性で仕事をしている方は、指示待ち人間になりやすい傾向にあります。
仕事に対して、退屈でやりがいがないと感じているため、モチベーションが下がり、指示がないと動かなくなってしまうのです。
3.指示待ち人間の強み
何かとマイナスな印象を持たれがちな指示待ち人間ですが、以下のような強みもあります。
- 比較的精神面で安定している
- 従順で上司からは嫌われづらい
- 采配によっては高い業務効率を実現できる
各強みについてお伝えします。
3-1.比較的精神面で安定している
自分で思考して動くことには、少なからず失敗のリスクもあります。
例えば、良かれと思ってやったことが裏目に出て上司に叱責されたり、同僚に責められたりするシーンもあるでしょう。
その点、指示待ち人間は「余計なことはしない」という姿勢で働いているため浮き沈みが少なく、結果的に安定した精神を保ちやすい傾向が見られます。
この安定感は、職場での長期的な貢献や協力につながることがあります。
3-2.従順で上司からは嫌われづらい
指示待ち人間の従順な性格は、上司やリーダーから高い評価を受けることもあります。
特に、ワンマン社長やワンマン上司は、指示に忠実に従う人間を求める傾向があるでしょう。
このようなリーダーにとっては、指示待ち人間は理想的な部下であるといえます。
3-3.采配によっては高い業務効率を実現できる
適材適所の人材配置と采配があれば、指示された仕事に黙々と取り組むという指示待ち人間の特性が活きて、高い業務効率を実現できる可能性もあります。
逆に、「何のためにこんな仕事をやるのだろう?」「もっと良いやり方がある」といった不満を持つ方は、状況によっては仕事の進捗に悪影響をもたらすこともあるでしょう。
その点、余計なことは考えず業務に集中できる指示待ち人間は、迅速な成果を生むことができます。
4.指示待ち人間の弱み
指示待ち人間の能力を職場で十分に活かすには、強みと同時に弱みの理解と克服も必要です。ここでは、指示待ち人間にありがちな弱みを3つ紹介します。
- 自己肯定感が低いケースが多い
- 思考力や判断力を要する業務は向いていない
- 積極性に欠けるためチャンスをつかみにくい
それぞれ解説していきます。
4-1.自己肯定感が低いケースが多い
指示待ち人間になる心理には、自信のなさ、自己肯定感の低さが関係しているケースが少なくありません。
ネガティブな思考にとらわれてしまうと、主体的な行動をためらう原因となります。
「どうせ自分なんて何の役にも立たない」「失敗するくらいなら、当たり障りのないよう無難にこなそう」という思考はなるべく排除して、自己肯定感を高めていくことが重要です。
4-2.思考力や判断力を要する業務は向いていない
思考力や判断力を必要とする仕事において、指示待ち人間は活躍しづらいことが多いでしょう。
自分からアクションを起こす能力が限られているため、複雑な状況や意思決定が求められる場面では、ほかの人に比べて戦力になりにくいといえます。
自己成長を追求し、思考力や判断力が必要な仕事もこなせるようになれば、キャリアアップやスキルアップのチャンスが広がるでしょう。
4-3.積極性に欠けるためチャンスをつかみにくい
指示待ち人間は、仕事だけでなく多くの場面で積極的になれない傾向にあります。
しかし、社会では自ら前に出ていくほうが、さまざまな機会を得やすいのも事実です。
人生を豊かに、楽しくするためにも、ほんの少し勇気を出してチャンスをつかみにいくと良いでしょう。
5.指示待ち人間といわれる方に向いている仕事7選
指示待ち人間といわれる方は、その特性を活かして活躍できる仕事に就くのがおすすめです。ここでは指示待ち人間に向いている仕事を7つ紹介します。
- 製造・工場作業員
- 倉庫内作業員
- 事務職
- ルート配送員
- 清掃員
- 警備員
- 検針員
それぞれの仕事内容を見ていきましょう。
5-1.製造・工場作業員
製造・工場作業員は、工場で製品の生産や検品、包装、機械の操作や保守などをおこなう仕事です。
日々の業務は、工程ごとに用意された指示にしたがって作業を進めることが求められます。
定型的なタスクを効率良く遂行するスキルは問われますが、臨機応変な対応が求められるケースは少なく、指示待ち人間の方にもおすすめです。
5-2.倉庫内作業員
倉庫内作業員は、倉庫内で商品のピッキング(仕分け)などの軽作業を担当する仕事です。
商品の場所を把握して臨機応変に移動する必要があり、頭を使うシーンも多いものの、基本的には作業指示に基づいて行動するため、指示待ち人間の方にも適しています。
基本の業務内容を押さえてしまえば、職場で活躍でき、上司や同僚から頼りにされる存在となれるかもしれません。
5-3.事務職
事務職は、書類の作成や整理、電話や来客の対応などをおこなう仕事です。
職場にもよりますが、業務はある程度ルーティン化されており、特定の手順に従って進めることが求められるため、指示待ち人間に向いた仕事といえるでしょう。
また、基本的にはデスクワークが中心なので、肉体的な負担が少ない仕事を探している方にもおすすめです。
5-4.ルート配送員
ルート配送員は、商品や荷物を指定の場所に配送する仕事です。
配達先やルートは事前に決まっているため、イレギュラー対応が比較的少なく、一人で淡々とこなせる業務が多いのが特徴です。
指示どおりに効率的に作業を進める能力が求められるため、真面目な指示待ち人間の方が活躍できる仕事といえるでしょう。
5-5.清掃員
清掃員は、オフィスビルや商業施設などを清掃し、清潔と快適さを保つ仕事です。
まずは清掃で使用する機材や清掃方法などを覚え、プロの清掃術を習得する必要がありますが、基本的にはマニュアルどおりに進める業務がほとんどでしょう。
決められた場所を決められた方法で黙々と清掃するため、指示待ち人間の方にも適している職種といえます。
5-6.警備員
警備員は、施設やエリアの安全を守る仕事です。
巡回や監視をおこない、異常がないかを確認するため、常にあたりを警戒する集中力が求められます。
ただし、巡回ルートや業務内容はあらかじめ指定されていることが多く、指示待ち人間の方でも比較的取り組みやすいでしょう。
5-7.検針員
検針員は、担当地域の顧客を一軒一軒巡回し、水道や電気、ガスなどのメーターを読み取り、使用量を記録する仕事です。
正確な数値測定と記録が求められますが、検針手順はマニュアルのとおりに進められます。
したがって、指示待ち人間の方でもおこないやすい仕事の一つといえるでしょう。
6.指示待ち人間として働くデメリット
指示待ち人間の方にとって、特性を活かした仕事を選ぶことは大切なポイントです。一方で、そのままの性質でいることは、中長期的に見てデメリットがある点も否定できません。
- 自己成長・スキルアップがしにくい
- 人事評価が下がるおそれがある
- 仕事の満足度が上がりにくい
- 同僚から不満を持たれてしまうことがある
- 職場の士気に良くない影響を与えるおそれがある
それぞれのデメリットについてお伝えします。
6-1.自己成長・スキルアップがしにくい
指示待ち人間になってしまうと、自己成長やスキルアップへの機会や意欲を失う恐れがあります。
勤続年数が長くても、スキルや専門性を磨けていなければ、転職の際にも苦戦を強いられるかもしれません。
6-2.人事評価が下がるおそれがある
主体性や自己判断力の欠如は、組織内での評価に影響を与えることがあります。
指示に忠実な指示待ち人間を重宝する職場が少なからずある一方で、主体性の不足をマイナスととらえられてしまい、人事評価が下がる可能性も否定できません。
自分から提案や改善点を出さないと、将来的な昇進や報酬の機会が制限されることもあるでしょう。
6-3.仕事の満足度が上がりにくい
指示待ち人間の方は、仕事を単なる義務ととらえがちです。
自分の意志で行動しないため、「仕事をやらされている」という意識を持ちやすく、やりがいや充実感を得るのが難しいケースもあるでしょう。
仕事のなかで自分らしさを発揮できないことから、モチベーションや満足度の低下につながる可能性もあります。
6-4.同僚から不満を持たれてしまうことがある
自主的に動かない姿勢は、ほかの同僚からの不満を呼ぶこともあります。
特に「自らの頭で考えて行動すること」を良しとする同僚からは、自主的に動かないことに対する不満や反感を抱かれることも少なくないでしょう。
職場の人間関係に亀裂が生じると、仕事をスムーズに進めることさえ難しくなる恐れがあります。
6-5.職場の士気に良くない影響を与えるおそれがある
忠実ながらも、受け身の姿勢を基本とする指示待ち人間の働き方は、職場全体の士気に悪影響をもたらす可能性もあります。
特に、自ら考えて積極的に業務に取り組む姿勢が評価される職場環境では、指示待ち人間の方の行動で、士気を下げてしまう可能性があるでしょう。
7.そもそも指示待ち人間である状況を脱却すべき?
そもそも、「指示待ち人間を脱却すべきなのか」という点について、疑問を抱いている方もいるでしょう。
前述のとおり、指示待ち人間は、指示されたことはきっちりとこなすという忠実さと真面目さを持ち合わせていることが多く、場合によっては会社に大きく貢献できる人材といえます。
しかし、AIの技術が急成長し、人間の仕事を奪いつつある現代において、自分で考えて動くことのできない指示待ち人間が、次第に淘汰されていく未来も十分に考えられます。
指示待ち人間であることが悪いわけではなく、その姿勢には一定の価値があります。
そのため、指示待ち人間としての良い面を保ちつつ、主体的に行動できるスキルも育むことで、より幅広い選択肢を持てる可能性もあるでしょう。
必ずしも今すぐ脱却しなければならないわけではありませんが、指示待ち人間である状況を一度見つめ直し、働き方を改めることも大切になってきます。
8.指示待ち人間から脱却するための方法
指示待ち人間から脱却するには、自分自身の意識と行動を変えることが必要です。より主体的な働き方を実現するため、指示待ち人間から脱却する方法を紹介します。
- 興味のあることに取り組む
- 常に疑問を持つ癖をつける
- 自分にできることを探す意識を忘れない
- 上司や同僚との親睦を深めてチームに愛着心を持つ
各方法についてお伝えします。
8-1.興味のあることに取り組む
日頃から自分が興味を持てることを見つけ、積極的に取り組むよう意識してみましょう。
興味を持つことでモチベーションが高まり、自発的に行動する意欲が増します。
そうすることで、徐々に仕事においても積極的な考えを持てるようになるかもしれません。
8-2.常に疑問を持つ癖をつける
指示待ち人間は、物事について深く考えることを避ける傾向にあります。
そこで、日頃からあらゆることに「なぜ?」と問いかけることを意識すると、好奇心に基づいた主体性が徐々に高まっていくでしょう。
自分から情報を集め、問題解決のアプローチを考える習慣が身につけば、仕事に対しても、改善案や効率化などの前向きなアイデアを出せるようになるかもしれません。
8-3.自分にできることを探す意識を忘れない
些細なことでも良いので、「今、自分にできるプラスワンの仕事」を探すようにしてみましょう。
例えば、工場勤務の方なら作業スペースの汚れを拭き取る、事務職の方ならシュレッダーにたまったゴミを捨てるなど、簡単なことで構いません。
そのような良い習慣が身についた頃には、仕事への当事者意識が高まり、指示待ち人間から脱却しているかもしれません。
8-4.上司や同僚との親睦を深めてチームに愛着心を持つ
上司や同僚と良好な人間関係が築ければ、自然に「この方たちの仕事をよりスムーズにするために、自分ができることをしたい」という気持ちが芽生えます。
そのため、積極的にコミュニケーションをとり、親睦を深めてみましょう。
相互協力の体制を確立できれば職場の居心地も劇的に改善し、自分からアクションを起こす動機も生まれます。
9.まとめ
指示待ち人間といわれる方は、指示に忠実かつ真面目に従う特性を持っています。
その特徴を活かせる仕事を選べば、職場で重宝され活躍できることも少なくないでしょう。
その一方で、指示待ち人間のままでいることによる将来的なデメリットも理解し、自己成長を図るべく取り組んでみるのも一つの手です。
指示待ち人間の弱みと強みを踏まえて、自分らしいキャリアを築く一歩を踏み出しましょう。
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