出世したくない理由とは?打診を断る前に考えるべきこと
※この記事は5分で読めます。
「今の会社で出世したいと思わない」
「出世せず今のままの立場で働きたい」
など、出世したくないと悩んでいる方もいるでしょう。
出世しないことには、仕事の責任や負担が少なく済む、今までと同じ業務を担当できるなどのメリットがあります。
今回は、出世したくないと考える理由、メリット・デメリット、出世の打診を断る際の考え方などを解説します。この記事を読めば、出世しないことでキャリアにどのような影響があるかがよくわかり、今後の働き方について深く考えられるようになるでしょう。
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1.出世したくないと考える理由とは?
出世したくないと考える理由としては、以下のようなものがあります。
- 仕事の責任を増やしたくない
- 仕事量を増やしたくない
- 仕事と給料が見合っていない
- 出産、育児、介護などとの両立が難しい
- 人間関係で悩みたくない
- 業務内容が変わり、慣れ親しんだ仕事ができなくなる
それぞれについて解説します。
1-1.仕事の責任を増やしたくない
出世して管理職になると、今まで以上に仕事の責任が増大します。
自分の仕事に集中するだけではなく、自分以外のメンバーの行動、仕事の進捗にまで気を配らなくてはなりません。誰かがミスをすれば、その解決に向けて管理職が自ら動く必要もあるでしょう。
社内でのポジションが上がるとともに、責任の重さに押しつぶされてしまう方もいます。管理職ではなく、新人の教育係に任命されるだけでも、負担に感じる方は少なくありません。
「精神的な負担で仕事がつらくなるなら、今のポジションのままで良い」という意見は少なくないでしょう。
1-2.仕事量を増やしたくない
出世して管理職のポジションに就けば、これまでよりも仕事量が増えます。
自分の仕事をこなすのはもちろん、チームの管理や部下のサポートなど、マネジメント業務も含めて対応しなくてはなりません。
仕事量が増えると、そのぶんだけ体力や気力を消耗し、うまくいかなければストレスもたまっていきます。このように仕事量が増えることが嫌で、出世したくないと思ってしまう方もいるのです。
1-3.仕事と給料が見合っていない
出世したい方の多くは、出世による給料アップを期待します。しかし、実際には仕事と給料のバランスが良くないケースも多いようです。
出世すると責任が重くなり仕事量も増えますが、それに見合った給料がもらえるとは限りません。
上司がせわしなく働く様子を見たり、直接話を聞いたりするうちに、「出世しても給料はあまり増えないのでは?」と考えるようになります。そういった理由で、出世を望まず現状のポジションを選ぶ方もいるようです。
1-4.出産、育児、介護などとの両立が難しい
出世したい気持ちがあっても、出産や育児、介護との両立ができず、諦めてしまう方は少なくありません。
ライフステージの変化に対応できず、出世に対しても積極的になりにくい方もいるでしょう。
また、女性管理職が少ない職場では、「出世した自分の姿をイメージできない」という理由で、出世を諦めてしまう女性も多いです。昇進の時期と出産のタイミングが重なってしまい、出世の打診を断る方も少なくありません。
1-5.人間関係で悩みたくない
出世して中間管理職になると、上司と部下の板挟みになることが多々あります。
「上司からの無理難題を部下に伝えて、部下から悪口を言われた」というのもよくある話です。
ほかにも、同期や先輩よりも出世のタイミングが早かったことで、ねたまれて人間関係が悪化するパターンがあります。人間関係に悩みたくないがために、出世を断る方は少なくありません。
1-6.業務内容が変わり、慣れ親しんだ仕事ができなくなる
管理職になると、現場で働く「プレイヤー」から管理する側の「マネージャー」へと立場が変わります。
今の仕事にやりがいを感じていても、出世により実務を離れることになる可能性があるでしょう。
仕事内容への興味関心は、その方の働く意欲に関わってきます。慣れ親しんだ業務から離れることに不安を感じて、出世したくないと考える方もいるようです。
2.出世しないことによるメリット
出世を目指さないことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
- 大きな責任や負担を背負わない
- ワークライフバランスを実現しやすい
- 自分の仕事に集中できる
それぞれのメリットについてお伝えします。
2-1.大きな責任や負担を背負わない
出世をあえて希望しないことで、担当している業務やポジションをそのまま維持できます。
変化を望まない方にとって、慣れ親しんだ業務を続けられるのは大きなメリットです。これまで以上の責任を負うこともなく、楽な気持ちで今の仕事を続けられます。
2-2.ワークライフバランスを実現しやすい
出世して管理職になれば、プロジェクトを進めるリーダーとして、全体を引っ張っていく責任が生じます。仕事量が増えると、これまで以上に残業が発生することもあり、プライベートの時間も少なくなっていくでしょう。
一方で、出世を選ばずに、今までどおりの適度な仕事量を維持できれば、これまでと同じワークライフバランスを実現しやすくなります。
2-3.自分の仕事に集中できる
管理職になると自分の仕事だけでなく、部下を管理する業務が発生します。
たとえ現場でどれだけ優秀な方であっても、管理者側の仕事が向いているとは限りません。
マネジメント業務に興味がない方は、出世しないでこれまでの仕事に集中するほうが、やりがいを持って楽しく働けるかもしれません。
3.出世しないことによるデメリット
出世したくない方は、その希望を会社側に伝える前に、以下のデメリットについて把握しておきましょう。
- 会社からマイナス評価を受ける
- 将来のキャリアアップの機会を失う
各デメリットについてお伝えします。
3-1.会社からマイナス評価を受ける
会社から出世の打診があったときは、断ると社内での評価が下がってしまう可能性があります。
出世を選ばないのはその方の自由ですが、その後についても念のため考えておきたいところです。
出世を希望しない旨を伝えるときには、なるべく角が立たないように、穏便な断り方をしましょう。そうすることで出世の打診を断ったとしても、今の仕事・役職のまま働き続けることができます。
例えば、以下のような断り方をしてみましょう。
- 現在の仕事にやりがいを感じており、今後も一プレイヤーとして現場で活躍したいと考えています。
- 自身の適性や理想のキャリアプランについて慎重に考えた結果、マネジメント側ではなく現場で働きたいという結論に至りました。これからはより専門性を磨いて、会社に貢献したいと思っています。
「意欲がない」「会社に貢献する気がない」などと見なされないように注意が必要です。出世の打診を断る際には、仕事や会社に対する前向きな姿勢をアピールしてみましょう。
3-2.将来のキャリアアップの機会を失う
出世の打診を一度断ると、成長意欲がないと判断されて、出世コースから外されてしまう場合があります。
のちに気分が変わって出世したいと思っても、次のチャンスを得るのは難しいかもしれません。
とはいえ、何らかの事情で出世に踏み切れなかったり、状況が変わって出世を目指したくなったりすることもあるでしょう。
出世を目指したくなったときには、会社側に出世したい旨を伝えて、あらためて交渉する必要があります。これまでの実績を示し、キャリアアップを目指す理由を明確に伝えることが大切です。
4.出世の打診を断る前に考えるべきこと
出世を断ったあと、考えが変わって後悔する方も少なくありません。出世を打診されたときは、断る前に自分の気持ちを再度見つめ直しましょう。
「将来的に後悔しないか?」「このまま同じポジションで満足できるか?」「給料アップに未練はないか?」など、自分に対して問いかけてみてください。
出世の打診を受け入れるのも断るのも、その方の選択次第です。出世を選ばず、専門性を磨いて社内での地位を高めていく道もあります。自分の将来を左右する選択でもあるので、納得できるまで慎重に考えましょう。
5.出世したくない方におすすめの働き方
出世したくない方は、正社員ではなく契約社員・派遣社員・フリーランスとして働くのも選択肢に入れてみましょう。
5-1.契約社員として働く
雇用期間の定めのある契約(有期労働契約)を結ぶ社員を、契約社員といいます。契約期間は最長で3年間です。
会社によって契約更新の期間はさまざまで、契約のタイミングで更新するかしないかを選択します。
契約社員は直接雇用ですが、正社員と比べると転勤の可能性が低く、仕事における責任も比較的小さめです。
出世を目指さない働き方をしたい方は、あえて契約社員を選ぶのも良いでしょう。
5-2.派遣社員として働く
派遣社員として働く場合は、派遣先企業ではなく人材派遣会社と雇用契約を結びます。
働く期間が決まっているため、出世の打診をさせることも基本的にはありません。
紹介予定派遣の仕事を選べば、将来的に派遣先企業の正社員を目指せます。
5-3.フリーランスとして働く
フリーランスとして働く道を選べば、出世について悩むことがなくなります。
そもそも会社に所属しないため、管理職としての重圧を背負うことはありません。
収入が安定するまでに時間がかかるかもしれませんが、自分のやりたい仕事にフォーカスしたり、仕事量を調節しながら働いたりできます。
6.まとめ
「仕事をこれ以上増やしたくない」「上司と部下の板挟みになりたくない」など、人によって出世したくない理由はさまざまです。
どうしても出世したくないなら、契約社員や派遣社員、フリーランスとして働く道もあります。
出世の打診を受け入れるべきか迷ったときは、メリットとデメリットの両方に目を向けることが大切です。
出世の打診を断る前に、本当に出世しなくても良いのかをよく考えて、後悔しない選択をしましょう。
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