子育てと仕事は両立できる?よくある不安や仕事選びのポイント
※この記事は6分30秒で読めます。
「そもそも子育てと仕事は両立できる?」
「子育てと両立できる仕事はどのように選べば良い?」
など、子育てと両立できる仕事を探している方もいるでしょう。
子育てと仕事を両立するには、残業の有無や休みの多さなどに着目して仕事を探すことが大切です。
今回は、子育てと仕事を両立している方の割合や仕事を選ぶ際のチェックポイント、仕事の探し方などを解説します。この記事を読めば、育児とのバランスを取りやすい仕事をスムーズに探せるようになるでしょう。
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1.子育てと仕事は両立できる?よくある不安や不満
子育てと仕事を両立したいものの、不安を感じる場面は多々あるでしょう。例えば、以下のような心配事が考えられます。
- 子育てと仕事を両立して自分の体力はもつのか
- 子どもが病気になったときに仕事を休めるのか
- 子どもの行事で休むと職場で何か言われないか
- 保育園の送り迎えに間に合う仕事を見つけられるか
- 子どもに何かあったときにすぐに駆けつけられるか
いまや多くの家庭が共働きとなっていますが、こういった不安を感じながら仕事をする方も少なくないのが現状です。
2.子育てと仕事を両立している人の割合
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、2022年において児童のいる961万8,000世帯のうち、母親が働いている世帯は727万7,000世帯でした。
これは全体の75.7%を占める数値です。また、仕事をしている母親の雇用形態を見ると、非正規雇用が36.4%とトップで、次いで正規雇用が30.4%、その他が8.8%となっています。
一方、2004年時点では、母親が働く世帯の割合は56.7%でした。つまり、20年弱で20%近くも上昇していることがわかります。
3.子育てと仕事を両立している人のスケジュール例
子育てと仕事を両立する場合、毎日のスケジュールはどのようになるのでしょうか。ここでは、フルタイムで働きながら子育てをする母親の1日のスケジュール例を紹介します。
起床して、朝食作りや洗濯をおこなう | |
朝食を食べる | |
夫と小学生の子どもが家を出る | |
子どもを保育園へ連れて行き、出勤する | |
勤務開始 | |
勤務終了 | |
保育園に子どもを迎えに行き、夕食の買い物をする | |
夕食を作る | |
家族で夕食を食べる | |
子どものお風呂は夫に任せて、夕食の後片付けをする | |
子どもを寝かせ、自由時間を過ごす | |
就寝 |
上記はあくまで一例ですが、仕事中を除いて多くの時間を家事や育児に費やしている様子がわかるでしょう。
4.子育てと仕事の両立が難しい理由
それでは、子育てと仕事の両立はなぜ難しいといわれているのでしょうか。ここからは、その理由を見ていきましょう。
- 仕事に集中できる環境が整っていないから
- 育児や家事の負担が大きいから
- 家族から十分な協力を得られていないから
それぞれの理由についてお伝えします。
4-1.仕事に集中できる環境が整っていないから
勤めている会社の子育て支援の制度などが整っていない場合、子育てと仕事の両立は難しくなります。
また、近年は待機児童の多さが問題となっており、保育園や学童保育へスムーズに子どもを入れられないケースもあります。
4-2.育児や家事の負担が大きいから
子育てには気力と体力が必要です。保育園や学校への送迎、勉強のサポートなど、やらなければならないことがいくつもあります。
加えて、炊事・洗濯、掃除などもこなさなければなりません。特に子どもが小さい時期は、思うようにいかないことも珍しくないでしょう。
共働き世帯が一般的になった現代では、どのようにして育児・家事の負担を減らすかが重要です。
4-3.家族から十分な協力を得られていないから
パートナーや家族の協力を十分に得られず、いわゆる「ワンオペ育児」に陥っている場合も、仕事と子育ての両立は難しくなるでしょう。
少しでも負担を減らすためには、家族が協力しながら子育てをする環境を作ることが大切です。
5.子育てと両立できる仕事を選ぶ際のチェックポイント
次に、子育てと両立できる仕事を選ぶうえで重要なチェックポイントを5つ紹介します。
- シフトや勤務時間に融通が利くか
- 自宅や保育園と職場が近いか
- 子育て中の従業員に会社側の理解があるか
- 残業が少なめか
- 十分に休みを取れるか
それぞれのポイントについてお伝えします。
5-1.シフトや勤務時間に融通が利くか
勤務時間の融通が利きやすい仕事であれば、子育てとの両立がしやすいといえます。
特に子どもが小さいうちは、急に体調を崩して看病が必要になることも多いでしょう。したがって、柔軟なシフト調整などが可能な職場だと安心です。
5-2.自宅や保育園と職場が近いか
勤務先が自宅や保育園から近い場所にあれば、子どもの送迎や出勤にかかる時間を短縮できます。
万一、保育園から呼び出しなどがあった場合にも、距離が近ければ対応しやすいでしょう。
5-3.子育て中の従業員に会社側の理解があるか
子育て中の従業員に対して、理解のある職場かどうかもチェックしておきましょう。
例えば、子どものために急な休みや早退が必要になったとき、周囲からのサポートを受けられる職場環境なら安心して働けます。
5-4.残業が少なめか
送り迎えなどが必要な小さな子どもがいる場合には、原則残業なしの仕事を選ぶのがおすすめです。
ただし、普段は残業が少なくても、シーズンによって残業が増える仕事もあります。仕事を選ぶ際には、繁忙期の有無についてもチェックするようにしましょう。
5-5.十分に休みを取れるか
子育てと仕事を両立するためにも、しっかりと身体を休める時間が取れる仕事を選びたいところです。
小さい子どもがいる場合には、土日が休みの仕事を選ぶのが良いかもしれません。保育園は日曜日が休みのケースが多いので、子どもと触れ合う時間も十分に取れるでしょう。
6.子育てと両立できる仕事の探し方
子育てと両立できる仕事を探すには、どのような方法があるのでしょうか。ここからは、仕事の探し方について詳しく解説します。
- 求人サイトで探す
- ハローワークに相談する
- 転職エージェントに登録する
- 知人から仕事を紹介してもらう
それぞれの方法についてお伝えします。
6-1.求人サイトで探す
求人サイトには多数の求人情報が掲載されているため、条件に合う仕事も見つけやすいでしょう。
検索の際は「原則残業なし」「福利厚生充実」などの条件である程度絞り込んで、希望に合うものを探してみてください。
JOBPALでは工場・製造業を中心に、事務系の仕事など子育てと両立しやすい求人を多数紹介しています。
また、「プロのアドバイスをもとに就活を進めたい」という方向けに、専任のキャリアパートナーによる就職サポートサービスも提供しています。
6-2.ハローワークに相談する
ハローワークは、厚生労働省が日本全国500ヵ所以上に設置する公共職業安定所のことで、通称「職安」とも呼ばれています。
地域によっては、働きたい子育て中の女性を支援する「マザーズハローワーク」という専門相談拠点も設けられています。
利用者の就職率は、例年90%以上の高水準を維持しており、2017〜2021年の5年間で32万人が就職に成功しています。
6-3.転職エージェントに登録する
ある程度の時間がかかっても希望に合う求人を見つけたいなら、転職エージェントの活用も検討してみると良いでしょう。
転職エージェントは、希望に合う求人を紹介してくれるサービスです。働き方やキャリアプラン、その他細かい条件についても相談に乗ってくれます。
6-4.知人から仕事を紹介してもらう
子育てと仕事をうまく両立している知人がいれば、社員の紹介による「リファラル採用」を活用して就職をサポートしてもらえないか、相談しても良いでしょう。
職場の雰囲気や福利厚生の充実度、子育てへの理解度などを事前に確認できるのは、リファラル採用の大きなメリットです。
7.子育てしながら働きやすい仕事7選
ここからは、子育てをしながらでも働きやすい仕事を7つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 事務職
- 小売・接客業
- ピッキング・軽作業
- 検品・検査
- 保育士
- コールセンター
- 在宅ワーク全般
各仕事の内容を見ていきましょう。
7-1.事務職
事務職は、事務系業務全般を担う「総合事務」と、経理事務や営業事務など特定の業務を担当する「専門事務」に大きく分かれます。
いずれの場合もデスクワークが中心なので、体力的な消耗は比較的少ないでしょう。
土日が休みで十分な休日を確保しやすい求人が多いため、子育て中の方にもおすすめです。
7-2.小売・接客業
小売・接客業は、店頭などで商品・サービスを販売する仕事です。
職場や雇用形態にもよりますが、シフト制の求人が多い傾向にあるため、時間の都合もつけやすいでしょう。
また、求人は比較的多く、自宅や保育園の近隣で仕事を見つけやすい点もメリットといえます。
7-3.ピッキング・軽作業
ピッキングとは、工場や倉庫で指定された品物を収集して、検品・梱包の担当者へ引き渡す仕事です。
軽作業とは、品物を仕分け・梱包したり、簡単な組立・加工作業をおこなったりする仕事です。
ほかの製造系の職種と比較して、肉体的な負担が小さく、シフト制で時間の融通が利きやすい仕事もあります。
7-4.検品・検査
検品・検査とは、工場などで完成した製品に問題がないかを確認する仕事です。
ピッキング・軽作業と同様に、比較的肉体的な負担が小さく、シフト制の仕事が多いため、子育てと仕事を両立させたい方にも適しています。
7-5.保育士
保育士として働くには資格が必要ですが、無資格でも保育補助として働くことは可能です。
保育士は女性の比率が高く、子育てに理解があるスタッフも多いため、子育て中の方には比較的働きやすい仕事といえるでしょう。
7-6.コールセンター
コールセンターの仕事では、顧客や見込み客に対して商品やサービスの案内をおこなったり、問い合わせに対応したりします。
職場にもよりますが、主にシフト制が採用されているため、時間的な融通が利きやすい仕事です。
また、対応時間が決まっていることから、比較的残業も発生しにくい傾向にあるでしょう。
7-7.在宅ワーク全般
業務の忙しさや仕事内容にもよりますが、在宅ワークの仕事であれば、自宅で仕事ができるため、子どもの体調不良など万一の場合にも対処しやすいでしょう。
在宅ワークが可能な職種には、IT系やWeb系の技術職、内職やオンライン秘書などが挙げられます。
なお、先ほど紹介した事務職やコールセンターなどの仕事のなかにも、在宅OKの求人はあります。
8.子育てと仕事を両立させるコツ
子育てと仕事のバランスを取るには、仕事の選び方以外にも工夫が必要です。ここからは、そのためのコツを6つ解説します。
- 国の両立支援制度を活用する
- 雇用形態や働き方を見直す
- 育児・家事の分担を見直す
- 家事負担を減らすサービスを利用する
- 子育てマッチングサービスを利用する
- 子どもと向き合う時間を設ける
それぞれお伝えしていきます。
8-1.国の両立支援制度を活用する
必要に応じて、育児・介護休業法に基づいて定められた、国の子育て支援制度を活用しましょう。
「育児休業」「産後パパ育休(出生時育児休業)」「子の看護休暇制度」など、さまざまな支援制度があります。
ただし、制度利用に際しては、一定の雇用条件を満たす必要があります。子どもの看護休暇制度の場合、「入社6ヵ月未満の労働者」や「勤務日が週2日以下の労働者」は、労使協定の内容によっては対象外になる可能性があります。
詳細は、厚生労働省のホームページを確認してください。
- 参照: 育児休業制度とは|厚生労働省
8-2.雇用形態や働き方を見直す
正社員としてフルタイムで働きながらの子育てが難しい場合には、比較的時間の融通が利きやすいパート・アルバイト、派遣社員などの雇用形態を選ぶのも手です。
また、短時間勤務制度などを活用して、一時的に仕事の時間をセーブすることも検討しましょう。
8-3.育児・家事の分担を見直す
育児と家事でやるべきことをすべてリストアップし、家族と役割分担について話し合いましょう。
家事の負担が一人に偏ってしまうと、育児と仕事の両立はますます難しくなります。一人で育児や家事を抱え込まず、家族に協力を求めることも大切です。
8-4.家事負担を減らすサービスを利用する
家事や子育てを完璧にこなそうと、頑張りすぎる必要はありません。
惣菜や冷凍食品で食事を済ませたり、ネットスーパーで買い物をしたりして、息抜きできる時間を確保することも大切です。
また、家事代行を依頼するなど、家事の負担を減らすサービスを利用するのも良いでしょう。
8-5.子育てマッチングサービスを利用する
自治体によっては、シェアビジネスを展開する企業と連携して、育児のサポートを受けたい「依頼会員」と育児をサポートしたい「提供会員」のマッチングを支援しているところもあります。
依頼会員は、活動報酬を支払うことで、保育園への送迎や買い物時の一時預かりなどを依頼できます。
8-6.子どもと向き合う時間を設ける
家事や仕事で山のようになったタスクをこなすことに必死で、子どもと向き合う時間を取れないと悩む方もいます。
そこで、「寝る前の30分間はスマートフォンを触らず、仕事のことも考えずに子どもと対話する時間にする」などのルールを作ってみるのもおすすめです。
子どもと向き合う時間を一日のスケジュールに組み込んでおけば、子どもの日々の成長を感じられ、仕事を頑張る活力にもつながるでしょう。
9.まとめ
子育てと仕事の両立は大変ですが、上手にバランスを取って実現している方もいます。
子育て中に仕事を探すなら、「シフトや勤務時間の融通が利くか」「子育て中の従業員に対して理解のある会社か」などのポイントを確認しておくと良いでしょう。
JOBPALでは、「原則残業なしの求人」や「福利厚生充実の求人」など、子育て世帯にも適した求人を多数掲載しています。
子育てと両立しながら働きたい方は、ぜひチェックしてみてください。
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