転職してすぐ辞めるとどんな影響がある?転職後にすぐ転職する前に考えるべきこと

※この記事は6分で読めます。
「転職したけどもう仕事を辞めたい」
「転職後1ヵ月経ってないけど、辞めても大丈夫?」
など、転職後すぐに仕事を辞めることに悩んでいる方もいるでしょう。
退職を考える理由は人それぞれ違いますが、転職後すぐに辞めるとなればリスクもあるため、状況を踏まえたうえで慎重な判断が求められます。
今回は、転職後すぐに辞めても良いか、すぐに辞めたくなる理由や注意点などを解説します。この記事を読めば、転職後すぐに辞めることに問題があるかどうかがわかり、今後どう行動すべきかが見えてくるでしょう。
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1.転職後すぐ辞めるのは問題ない?
転職後の環境が、必ずしも自分に合っているとは限りません。しかし、転職後すぐに新しい職場を辞めても問題ないのでしょうか。詳しく解説していきます。
1-1.明確な退職理由があれば問題はない
たしかに、転職後すぐに新しい職場を辞めるのは少し引け目を感じるかもしれません。
しかしながら、家庭の事情や病気・怪我などの健康上の問題などやむを得ない事情で退職するぶんには問題ありません。パワハラ・セクハラなどの被害を受けている場合なども、正当な退職理由といえます。
明確な理由があれば、企業としても無理に引き止めることはできないため、基本的には退職しても問題ないといえるでしょう。
1-2.早期離職した際の転職活動のリスク
たとえどんなに正当な理由だったとしても、早期退職という事実は変わらないため、辞める判断は慎重にすべきです。
特に、短期間のうちに何度も転職を繰り返していると、早期離職のリスクが高い人材だと判断され、採用されにくくなる可能性が高まります。
次の転職活動への影響は業界や企業によって異なりますが、IT業界やベンチャー企業などは比較的人材の入れ替わりが激しいため、早期離職者でも受け入れてもらいやすいといえるでしょう。
2.転職した後すぐ辞める方はどれくらいいる?
それでは、転職後すぐに辞めてしまう方は一体どれくらいいるのでしょうか。学校を卒業して就職後、3年以内に辞めた方の割合を学歴別に見ていきましょう。
2-1.中卒
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 直近5年間の平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1年目 | 7.7% | 36.5% | 35.8% | 36.9% | 31.9% | 29.8% |
2年目 | 13.6% | 14.7% | 12.5% | 11.7% | 11.7% | 12.9% |
3年目 | 41.1% | 8.5% | 6.8% | 9.2% | - | 13.1% |
合計 | 62.4% | 59.8% | 55.0% | 57.8% | 43.5% | 55.7% |
2-2.高卒
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 直近5年間の平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1年目 | 17.4% | 17.3% | 16.9% | 16.3% | 15.1% | 16.6% |
2年目 | 11.7% | 12.3% | 11.9% | 10.1% | 11.7% | 11.5% |
3年目 | 10.1% | 10.0% | 8.1% | 9.6% | - | 7.5% |
合計 | 39.2% | 39.5% | 36.9% | 35.9% | 26.8% | 36% |
2-3.短大卒
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 直近5年間の平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1年目 | 17.4% | 17.3% | 16.9% | 16.3% | 15.1% | 16.6% |
2年目 | 11.7% | 12.3% | 11.9% | 10.1% | 11.7% | 11.5% |
3年目 | 10.1% | 10.0% | 8.1% | 9.6% | - | 7.5% |
合計 | 39.2% | 39.5% | 36.9% | 35.9% | 26.8% | 36% |
2-4.大卒
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 直近5年間の平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1年目 | 11.4% | 11.6% | 11.6% | 11.8% | 10.6% | 11.4% |
2年目 | >10.6% | 11.4% | 11.3% | 9.7% | 11.2% | 10.8% |
3年目 | 10.0% | 9.9% | 8.3% | 10.0% | - | 7.6% |
合計 | 32.0% | 32.8% | 31.2% | 31.5% | 21.8% | 29.9% |
-
参照:学歴別就職後3年以内離職率の推移|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11805001/001005627.pdf
直近5年間で、3年以内で就職先を離職した方は全体の約4割です。
どの層も1年目の割合がもっとも高くなっているため、就職後すぐに会社を辞めてしまう方は意外に多いと考えられます。
3.転職してすぐ辞めたくなる理由
転職してすぐに会社を辞めたくなる理由としては、主に以下のようなものがあげられます。
- 理想と現実のギャップ
- 労働条件が悪い
- 人間関係が悪い
- 教育体制が整っていない
それぞれの理由についてお伝えします。
3-1.理想と現実のギャップ
転職後は、入社前と入社後のギャップに悩む方が多く、そのなかでもよく挙げられるのが仕事内容です。
いざ働き始めてから「思っていたのと違う」と苦しむことのないよう、仕事内容の理解はもちろん、なるべく転職先の方と多くコミュニケーションをとっておくなどして、事前に職場への理解を深めることは大切です。
ただし、仕事の向き・不向きはやってみないと分からない部分も多いものです。チャレンジしたうえであらためて自分には合わないと感じたのであれば、転職するのも1つの手段だといえるでしょう。
3-2.労働条件が悪い
実際に働き始めたら「残業や休日出勤が多い」「オフィス環境が悪く作業に集中できない」など労働条件や環境が良くないとわかる場合もあります。
事前に聞いていた労働条件とあまりにもかけ離れている場合は、会社都合の退職として認められるケースもあるため、事前に交わした労働契約書や就業規則など証明となるものは必ず保管しておくようにしましょう。
3-3.人間関係が悪い
「上司との相性が合わない」「社員同士の仲が悪い」などの人間関係が理由で、退職を決意する方もいます。
特に転職してすぐは「新しい職場に馴染めない」と悩むことが多い時期です。そこに慣れない業務の疲れや不安などの精神的ストレスが重なることで、早期退職につながってしまうケースは少なくありません。
3-4.教育体制が整っていない
入社直後は、仕事の進め方や制度など分からないことばかりで当然です。
とはいえ、しっかり教えてもらうことができない状態が続くとストレスや不安、会社への不信感が積もり、辞めたいと感じる原因になります。
また、「未経験の職種に挑戦したものの、教育体制が整っていない」「キャリアアップを狙って転職したが、成長が見込めない」と感じた方も、教育面の観点から転職後すぐに辞める決断をすることが多いです。
4.【状況別】転職してすぐ辞めることへの影響
それでは、仮に転職後すぐに辞める決断をした場合、今後の転職活動にはどのような影響があるのでしょうか。下記の状況別に影響をお伝えします。
- 新卒・第二新卒の場合
- 中途採用の場合
- 試用期間中の場合
それぞれ詳しく紹介します。
4-1.新卒・第二新卒の場合
新卒や、新卒で入社した会社を3年以内で離職した第二新卒の場合、転職後すぐにやめたとしても、次の転職活動への影響は比較的少ないといえるでしょう。
なぜなら、若手は経験やスキルよりも、今後の成長性が重視される傾向にあるためです。実際に、ポテンシャル採用といって20代をターゲットにした求人も少なくありません。
ただし、いくらリスクが低いとはいえ希望する職種や求人の倍率によっては、武器になるスキルや経験がないと採用枠を勝ち取ることができないため注意が必要です。
4-2.中途採用の場合
中途採用の場合でも、20代後半で1、2回ほどの転職であればさほど問題視されることはありません。
しかし、3回を超えると「うちの会社も続かないのではないか」と疑念を抱かれる可能性があるため注意が必要です。
選考でマイナスイメージを持たれないためには、なぜ何回も転職したのか、その必然性や理由を説明し、採用担当者に納得してもらう必要があるといえるでしょう。
4-3.試用期間中の場合
もし試用期間中に前職を辞めてしまった場合は、在籍期間がかなり短いことから、次の転職活動で不利になる場合が多いです。
早期退職のリスクが高い人材だと判断される可能性が高いため、早期退職した理由をきちんと説明し、今回はそうならないことを説得力のある形で伝える必要があります。
5.転職してすぐ辞めたくなったときに考えるべきこと
転職後すぐに辞めてしまう決断をすることは、基本的にはあまりおすすめできません。それがたとえ正当な理由であっても、早期退職という事実は変わらず次の転職活動に影響する恐れがあるためです。
そこでここからは、転職してすぐ辞めたくなったときに考えるべきことについて紹介します。
- そもそも転職することで悩みが解決するか
- 自分から状況を変える努力をしたか
- 自分のキャリアプランにズレが生じないか
それぞれについてお伝えします。
5-1.そもそも転職することで悩みが解決するか
まずは、いま抱えている悩みが、自分の努力や行動など転職以外の方法で解決できないか考えましょう。
社風や労働基準法違反など、そもそも自分の力で変えることができない問題が原因なら、真剣に転職を考えてみてもいいかもしれません。
5-2.自分から状況を変える努力をしたか
転職以外で悩みを解決できる可能性があるなら、まずは状況を変えるために自ら行動することが大切です。
例えば、仕事内容が合わないなら部署の異動を打診する、人間関係に問題があるなら席替えをお願いするなど、周囲の方の協力を得ながら問題解決に務めてみましょう。
5-3.自分のキャリアプランにズレが生じないか
もしいまの職場に不満があったとしても、それが一過性のものならば、もう少し状況が変わるまで待ってみてもいいかもしれません。例えば、異動や昇進で立場が変われば、仕事内容や環境、待遇なども自ずと変わってきます。
また、将来自分がステップアップするのに必要なスキルが身に付くなど、続けることで得られるものがあるなら、頑張ってみる価値はあるといえるでしょう。
逆にいえば、今の環境よりも自分の理想のキャリアプランに近づける見込みがあるなら、転職も賢明な選択肢の一つです。
6.転職してすぐ辞めるときの流れ
転職してすぐに辞める場合でも、退職までの流れは一般的な流れと変わりません。会社を辞めるときの主な流れは以下のとおりです。
- 上司に退職の意思を伝える
- 退職届を上司に提出する
- 後任者に業務の引継ぎをする
- お世話になった方々へ挨拶をする
- 退職する
円満に退職するためにも、退職の意思は2ヶ月から1ヶ半月前に職場に申し出るのがベストです。
無断で休む、辞めると伝えた翌日から仕事に行かなくなるなど、突発的な退職はやめておきましょう。たとえ短い間だったとしても、お世話になった上司や同僚に迷惑をかけるようなことは避けるべきです。
7.早期退職後に転職活動をする際のポイント
転職後すぐに新しい職場を辞めた場合、次の転職活動を成功させるためには以下の点に注意する必要があります。
- 転職理由を前向きな理由で伝える
- 職歴に関して嘘はつかない
- 職種の幅を広げて求人を見る
各ポイントを見ていきましょう。
7-1.転職理由を前向きな理由で伝える
面接で転職理由について聞かれた際に、前職の不満を正直に伝えると、仮にそれが本当のことであってもネガティブな印象を与えてしまいます。
例えば「ノルマがきつい」という理由で退職した場合は、「お客様と長く信頼関係が築ける仕事がしたい」など、ネガティブな理由でもポジティブに言い換えることが大切です。
また、転職を希望する会社で何を実現したいか、どんな風に貢献したいかなど、採用担当者に自分が活躍している姿をイメージしてもらえるような表現も効果的だといえるでしょう。
7-2.職歴に関して嘘はつかない
転職を繰り返している方のなかには、少しでも自分をよく見せようと、職歴を省いたり、未経験の業務をさもやったことがあるかのように語ったりする方がいますが、こういった嘘は禁物です。
入社後何らかの事情でばれてしまうと、ペナルティを受けたり、解雇となったりする可能性があるため、絶対にやめておきましょう。
7-3.職種の幅を広げて求人を見る
転職活動がなかなかうまくいかない場合は、希望する職種や条件を広げるのも一つの手段です。特に同じ職種で転職を繰り返している場合は、そもそもその仕事が自分に合っていないのかもしれません。
自分探しのいい機会だと思って、やりたいことや興味があること、挑戦してみたいことのなかから自分に合った職種を見つけましょう。
8.まとめ
健康上の問題や病気・怪我などやむを得ない事情がある場合は、転職後すぐに新しい職場を辞めることになっても問題ありません。
しかし、理由が明確でない、短期間のうちに転職を繰り返しているなどの場合は、 次の転職活動に影響する恐れがあるため注意が必要です。
なかなか転職活動がうまくいかない場合は、希望する職種や条件を広げてみることをおすすめします。
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