新卒で会社を辞めたいと思うのは悪いこと?よくある理由や辞めたほうが良いケースを解説

この記事で分かること
- 転職が一般的になっていることもあり、新卒で会社を辞めたいと思うことは悪いことではない
- 新卒が会社を辞めたくなる理由として、業務内容が合わない、職場の人間関係が悪いなどが挙げられる
- 労働環境や待遇が悪い、パワハラ・セクハラが横行している場合などは、新卒でも会社を辞めたほうが良い
- 人間関係や仕事内容だけが合わない、退職理由がないなどの場合は、新卒で会社を辞めないほうが良い
- 新卒で会社を辞めるかどうかの判断に迷った際は、転職サイトの相談窓口の利用がおすすめ
※この記事は6分30秒で読めます。
「新卒で入社したばかりだけどもう辞めたい」
「新卒で1年経たずに辞めても良いの?」
など、新卒で仕事を辞めることに関して疑問を持つ方もいるでしょう。
社会人1年目で期待を胸に入社したものの、理想と現実のギャップに悩む方はたくさんいます。転職が一般的になっていることもあり、新卒で会社を辞めたいと思うことは悪いことではありません。
今回は、新卒で会社を辞めたいと思うのは悪いことなのか、新卒で会社を辞めたいと思うよくある理由や、新卒3年目以内に会社を辞める方の割合などについて詳しく解説します。この記事を読めば、新卒で会社を辞めたほうが良い場合と、辞めないほうが良い場合がわかり、退職を判断する際の参考になります。
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1.新卒で会社を辞めたいと思うのは悪いこと?
新卒入社して会社を辞めたいと思うのは、悪いことではありません。
なぜなら、一度会社に勤めたら定年まで在籍し続ける「終身雇用」を見直す企業が増えており、近年では転職することが一般的になっているからです。
また、実際に新卒で辞めている方が多い(※)というデータが出ていることから、新卒で会社を退職するかどうかで悩んでいる方は、一定数いることがわかります。
そのため、辞めたい理由が明確である場合は、現状の悩みを解消するために、転職を検討するのも選択肢のひとつです。
-
参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00006.html
2.新卒で会社を辞めたいと思うよくある理由
なぜ新卒で会社を辞めたいと思うのでしょうか。ここでは、よくある辞めたい理由を6つ紹介します。
- 業務内容が合わない
- 職場の人間関係が悪い
- 労働条件が悪い
- 給与が低い
- ノルマや責任が重い
- 将来性がない
それぞれの理由を見ていきましょう。
2-1.業務内容が合わない
就職して社会人としての生活が始まったものの、業務内容が合わないと感じ、退職を考える場合があります。具体的な事例は以下のとおりです。
- 最初のアシスタント的な仕事が億劫に感じる
- 希望した部署に配属されなかった
- 自社の商品が好きになれない
このように、入社前に抱いていた理想と入社後の現実とのギャップが原因となり、新卒で会社を辞めたいと考える方もいるようです。
2-2.職場の人間関係が悪い
仕事内容に問題がなくても、職場の人間関係が悪いと精神的な負担を感じやすく、辞めたいと思う場合があります。人間関係が悪いと感じる具体例は、以下のとおりです。
- 上司・同僚とうまくコミュニケーションが取れない
- リモートワークにより顔を合わせる機会が少ない
- 上司や周りの方によるパワハラ行為がおこなわれている
また、頼りになる先輩社員が転職し、かばってくれる人がいなくなったことで、人間関係のストレスの増加から退職の意思が強まるケースもあります。
2-3.労働条件が悪い
労働条件が悪いと身体的な負担が大きく、ときには体を壊してしまうこともあるでしょう。常に疲れている状態が続くため、「会社を辞めたい」と思考も後ろ向きになってしまいがちです。
労働条件が悪いと感じる具体的例は、以下のとおりです。
- 残業や休日出勤が多い
- サービス残業がある
- 一人あたりの仕事量が多すぎる
- シフトが不規則で身体的につらい
また、入社直後は学生時代の生活リズムとの差が大きいため、より疲れを感じやすい傾向にあります。
2-4.給与が低い
入社した企業によっては、給与が低く、生活がままならない場合や、欲しいものを気兼ねなく買えない場合があります。現状よりも多く収入を得たいと思い、「会社を辞めたい」という気持ちにつながる方もいます。
給与が低いと感じる具体例は、以下のとおりです。
- ボーナスが少ない
- 2、3年後の昇給が見込めない
- 手取り額が少ない
生活に困らない給与をもらえていたとしても、他の企業に勤めている友人と比較し、同じような収入を得られる企業に転職したいという気持ちに駆られる可能性もあります。
2-5.ノルマや責任が重い
ノルマや責任が重いと、強いプレッシャーを抱えながら仕事をする必要があり、ときには長時間残業をして対応しなければならない場合もあります。そのため、仕事のプレッシャーからの解放や、充実したプライベートの時間を求めて、退職を考える方もいます。
ノルマや責任が重いと感じる事例は、以下のとおりです。
- 目標達成するまで帰れない
- ノルマを達成しないと怒られる
- 新卒でいきなり重要な顧客を担当させられる
他の社員の退職や転勤によって人材が不足し、仕事の責任がさらに増したタイミングで、退職の意思が一層強まる方もいます。
2-6.将来性がない
企業の将来性や、自身の担当業務の将来性が感じられなくなったタイミングで、退職を検討する方も多くいます。
企業の将来性がないと感じる具体例は、以下のとおりです。
- 離職率が高い
- 顧客数や売上高が低迷している
- 時代に合わせた変化を起こそうとしない
需要が先細りする可能性が高い企業に所属している方の中には、将来性のある業界への転職を検討する方も多く見られます。
3.新卒3年目以内に会社を辞める方の割合
よく「新卒から3年は会社を辞めるな」などと言いますが、実際に3年目以内に会社を辞める方はどれくらいいるのでしょうか。
ここでは、学歴別・事業規模別・産業別に新卒者の離職率を紹介します。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
3-1.【学歴別】新卒者の離職率
厚生労働省は、就職後3年以内の新卒の離職状況をまとめた結果をプレスリリースで発表しています。この発表によると、令和2年3月の卒業者における学歴別の離職率は以下のとおりです。
学歴 | 3年以内離職率 |
---|---|
中学卒 | 52.9% |
高校卒 | 37.0% |
短大卒 | 42.6% |
大学卒 | 32.3% |
-
参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00006.html
特に離職率が高いのは中学卒の52.9%であり、半分以上の方が新卒で就職してから3年以内に辞めています。また、高校卒や大学卒の新卒者でも、約3人に1人は3年以内に離職していることがわかります。
3-2.【事業規模別】新卒者の離職率
続いて、事業規模別に新卒者の離職率を見てみましょう。厚生労働省のデータによると、事業規模別新卒者の離職率は以下のとおりです。
事業所規模 | 高校卒 | 大学卒 |
---|---|---|
5人未満 | 60.7% | 54.1% |
5〜29人 | 51.3% | 49.6% |
30〜99人 | 43.6% | 40.6% |
100〜499人 | 36.7% | 32.9% |
500〜999人 | 31.8% | 30.7% |
1,000人以上 | 26.6% | 26.1% |
-
参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00006.html
高校卒と大学卒のどちらの新卒者においても、事業所規模が小さいほど離職率が高く、大きいほど離職率が低くなる傾向があることがわかります。
3-3.【産業別】新卒者の離職率
最後に、産業別に新卒者の離職率を見ていきます。厚生労働省の調査によると、高校卒・大学卒の新卒者の離職率が高い上位5つの産業と、実際の離職率の数値は以下のとおりです。
【高校卒】
産業名 | 離職率 |
---|---|
宿泊業、飲食サービス業 | 62.6% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 57.0% |
小売業 | 48.3% |
教育、学習支援業 | 48.1% |
医療、福祉 | 46.4% |
【大学卒】
産業名 | 離職率 |
---|---|
宿泊業、飲食サービス業 | 51.4% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 48.0% |
教育、学習支援業 | 46.0% |
医療、福祉 | 38.8% |
小売業 | 38.5% |
-
参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00006.html
調査結果からは、高校卒と大学卒のいずれの新卒者も、「宿泊業、飲食サービス業」の離職率がもっとも高いことがわかります。
また、高校卒・大学卒ともに、2番目に離職率が高いのも「生活関連サービス業、娯楽業」と、同じ産業であることが明らかになりました。
4.離職率が高い会社の特徴・共通点
離職率が高い会社にはいくつかの特徴・共通点があります。主な特徴と共通点は、以下の5つです。
- 残業や土日勤務が多い
- 労働時間に合った給与でない
- 教育体制が整っていない
- 評価制度が整っていない
- 社内の風通しが悪く意見しにくい
それぞれの内容を詳しく解説します。
4-1.残業や土日勤務が多い
残業や土日勤務が多い会社は、離職率が高い傾向にあります。
残業が続くことで疲労が溜まり、体調を崩しがちになることが主な原因として考えられます。
この他、家族や友人とのスケジュールを合わせづらくなり、思うようにプライベートの時間を確保できない点も、残業や土日勤務が多い会社の離職率の高さにつながっているようです。
4-2.労働時間に合った給与でない
離職率が高い会社では、労働時間と給与が見合っていないケースが多く見られます。
会社の利益のためにと頑張って長時間働いていたとしても、同業他社よりも給与水準が低いと、モチベーションも低下しやすく、退職を検討する社員も増えてしまうでしょう。
残業時間が給与に反映されていない会社の場合は、社員の不満がより溜まりやすい傾向にあります。
4-3.教育体制が整っていない
離職率が高い職場は、在籍する少数の従業員に業務が集中するため、新人教育の余裕がなく、業務過多かつ教育不足になり、不満が出やすいです。
結果、新卒の離職者が出るという悪循環に陥ってしまいます。
4-4.評価制度が整っていない
人事評価制度が整っていない会社では、仕事で成果を出したとしても昇格や昇給にはつながりにくいため、社員がモチベーションを維持しにくく、離職者が多い傾向にあります。
また、評価制度が整っていない企業に勤務していると、従業員は会社や上司に不信感を抱きやすくなり、自身を正式に評価してくれる企業へ転職したいという気持ちが芽生えやすくなります。
4-5.社内の風通しが悪く意見しにくい
離職率が高い会社は、社内の風通しが悪く、上司や周囲に意見しづらい雰囲気が漂っているところが多く見られます。
風通しが悪い職場では、新しいアイデアや業務上の改善点など社員間で話し合う機会が少なく、上司が部下の意見を否定することも珍しくありません。
前向きな気持ちを持っている社員ほどストレスを抱えやすく、それが離職の原因につながっているのです。
5.新卒でも会社を辞めたほうが良いケース
ここでは、新卒でも会社を辞めたほうが良いケースを見ていきましょう。辞めたほうが良いケースとして、主に以下の4つが挙げられます。
- 労働環境・待遇が悪すぎる
- パワハラ・セクハラが横行している
- 違法性がある疑い・問題を会社が抱えている
- 転職してやりたいことが明確な場合
それぞれについて、詳しく解説します。
5-1.労働環境・待遇が悪すぎる
労働環境や待遇が悪い環境で働き続けると、心身ともに疲弊してしまうため、限界に達する前に辞めることが大切です。
労働環境・待遇が悪すぎる会社の具体例は、以下のとおりです。
- 過剰な残業があり、長時間労働が常態化している
- 残業代が正しく支払われない
- 休日出勤が多い
- 給与が安い
- 給与が規定日に入ってこない
「長時間労働によって体調が悪い」「なぜか急に涙がこぼれてしまう」など、心身の不調が顕著になった場合は、早めに対処したほうが良いでしょう。
5-2.パワハラ・セクハラが横行している
パワハラやセクハラについて、「自分が我慢すれば良いだけ」と考え働き続けていると、心の病気になる可能性があるため、早めに退職を検討したほうが良いでしょう。
例えば、以下のような会社の場合、パワハラ・セクハラで辞める十分な理由になるといえます。
- 自分や周りが被害を受けている
- 企業のハラスメント対策の窓口が機能していない
パワハラやセクハラに耐えているつもりでも、それが長期化することによって、次第に心はすり減っていくものです。無理な我慢はせずに、早急に退職に向けて動き出すことをおすすめします。
5-3.違法性がある疑い・問題を会社が抱えている
会社が何らかの違法行為をおこなっているという疑いがある場合、在籍し続けることで違法行為を見て見ぬふりをした一人になってしまう可能性が考えられます。そうなる前に見切りをつけましょう。
違法性が感じられる会社の例は以下のとおりです。
- 粉飾決算(ふんしょくけっさん)など会計のごまかし
- 公表していない素材を使用した食品偽装の疑い
- 適切に残業代が支払われていない
違法性の有無について判断が難しい場合は、家族や専門の窓口に相談してみましょう。
5-4.転職してやりたいことが明確な場合
資格を取る、留学するなどの目的がある場合や、やりたい仕事が見つかったなど、転職後の希望が明確な場合も、新卒で会社を辞めたほうが良いケースに該当します。
異なる業種・職種へのキャリアチェンジは、なるべく若いうちに転職活動をするほうがチャンスが多いです。
特に資格、留学に関しては、方向転換が利くうちにチャレンジしたほうが良いので、早めに決断することをおすすめします。
6.新卒で会社を辞めないほうが良いケース
次に、新卒で会社を辞めないほうが良いケースについても見ていきましょう。辞めないほうが良いケースは以下の3つです。
- 人間関係だけがつらいと感じる
- 仕事内容だけ合わないと感じる
- 明確な退職理由がない
それぞれについて詳しく解説します。
6-1.人間関係だけがつらいと感じる
人間関係は、時間の経過によって解決できる可能性があります。仕事に不満はなく、人間関係だけで早期退職を決断するのは、時期尚早かもしれません。
例えば、会社によっては席替えや部署移動で人間関係の問題を解決できる場合があるため、まずは人事に相談してみると良いでしょう。
仮に人間関係が理由で新卒のうちに辞めてしまった場合、同様の職種に再就職しづらくなる可能性もあるため、退職の決断は慎重におこなうことが大切です。
6-2.仕事内容だけ合わないと感じる
新卒のうちはたくさんの新しいことを覚えなければならず、失敗も多いです。「自分にこの仕事は向いていないかも」と不安に感じることがあるかもしれません。
しかし、新卒の時期は仕事に慣れないのが至極当然で、徐々に慣れていく可能性があるため、仕事が合わないという理由で会社を辞めてしまうのはもったいないといえます。
仕事のおもしろい部分を見つけたり、自分でもできるやり方を模索したり、まずは自分なりに仕事に慣れるための手段を考えてみてください。
転職活動をする際は、企業の面接官に合わない仕事への向き合い方を必ず聞かれます。自分なりの工夫をせずに退職し、転職活動を始めると、すぐ面接官にばれてしまうので注意しましょう。
6-3.明確な退職理由がない
もっとも気をつける必要があることは、明確な理由もなく退職することです。理由もなく退職してしまうと、辞め癖がついてしまう可能性があるため、新卒のうちは特に注意が必要です。
また、退職理由が明確でないと、円満退職がしづらい、転職活動時の面接での回答が曖昧になるなど、さまざまな面に悪影響を及ぼします。
会社を辞めたいと思うのには必ず理由があるはずです。その理由や問題点を解決できないまま辞めてしまうことは、問題解決能力が身につくチャンスを棒に振ることになるため、退職に踏み切る前に、まずは自身としっかり向き合ってみましょう。
7.新卒で会社を辞めずに続けるメリット
ここでは、新卒で会社を辞めずに働き続けるメリットを紹介します。主なメリットは以下の3つです。
- スキルを積み上げることができる
- 継続力が自分の自信につながる
- 長く働くことで昇給の可能性がある
各メリットについて解説します。
7-1.スキルを積み上げることができる
長く働いて仕事の経験が増えると、その業界や職種で必要なスキルが自然と身につきます。
積み上げてきたスキルは、年収アップや転職を有利に進められるなど、自身のキャリア形成において大きな武器になるでしょう。
今後同じ業界・職種で働き続けたいと考えている場合は、すぐに辞めずに仕事を続けることを検討してみるのも選択肢の一つです。
7-2.継続力が自分の自信につながる
多少つらいと感じる仕事も、続けて乗り越える経験をすることで、「自分は頑張れている」という自信になります。
また、継続して働くことで年収が上がるケースが多く、これもまた自信につながる大きな要素です。
今、わからないことがあったり人間関係で悩んでいたりで気持ちが後ろ向きになっているのであれば、ただ諦めるのではなく、上司や先輩社員に相談して解決の糸口をつかむことも大切です。
7-3.長く働くことで昇給の可能性がある
企業によっては勤続年数に応じた昇給制度を取り入れているところもあるため、長く働くことで年収アップが期待できます。
一方、別の企業へ転職した場合は、再び最初から経験を積んでいかなければならないため、場合によって思うような給与を得られない可能性があります。
昇給制度が整っている企業に勤めている場合は、自社と他社の年収面などを比較検討したうえで、本当に退職すべきかを再度考え直してみると良いでしょう。
8.新卒で会社を辞めるデメリット
次に、新卒で会社を辞めてしまったときのデメリットについて見てみましょう。主なデメリットは、以下の4つです。
- 転職時に選考のハードルが高くなる
- 仕事が続かないと思われる可能性がある
- ボーナスを貰えない可能性がある
- 失業手当を貰えない可能性がある
それぞれについて、詳しく解説します。
8-1.転職時に選考のハードルが高くなる
新卒で卒業すると、転職の際に第二新卒や中途採用という扱いになります。
スキルが何もない状態であると、第二新卒の枠で争いに勝てなかったり、スキルがない人の中途採用をおこなっていない企業が多かったりと、転職活動がかなりハードになるでしょう。
会社を辞めるにしても、即戦力になれるようなスキルを身につけてから転職を考えるのがおすすめです。
8-2.仕事が続かないと思われる可能性がある
基本的にどの会社も、長い期間働いてくれる人材を求めています。
短期で離職したという経歴がつくことで、採用担当者に「採用しても続かないだろう」と思われる可能性があり、転職が難しくなるかもしれません。
どうしても会社を辞めたいときは、前向きな理由を用意しておくことで採用される可能性が上がります。
8-3.ボーナスが貰えない可能性がある
社会人として働いている方のなかには、一定の時期にもらえるボーナスが楽しみという方が多いです。新卒として入社した方も、「ボーナスが入ったら」とやりたいことや買いたいものを考えていることと思います。
しかし、ボーナスは会社が定める在籍期間を満たしている方に支給されるものです。このため、新卒のうちに退職してしまうとボーナスがもらえないという可能性もあります。
特に、ボーナスを期待してあと払いで大きな買い物をしてしまったなどの場合は要注意です。ボーナスがもらえる条件をあらかじめチェックしておきましょう。
8-4.失業手当が貰えない可能性がある
雇用保険に加入している方は、退職後に申請することで失業手当をもらえます。
しかし、失業手当を受け取るには、退職理由ごとの支給条件を満たしている必要があるため、人によっては失業手当をもらえない可能性があります。
例えば、一般的な自己都合退職の場合の支給条件の一つとして「離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヵ月以上あること」という項目があり、該当していなければ失業手当は受け取れません。
失業手当が支給されないまま退職すると、生活する上で経済的に困窮する可能性があるため、最低でも1年は勤めることをおすすめします。
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参照:ハローワーク インターネットサービス「基本手当について」
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
9.新卒で会社を辞めずに続ける際のポイント
ここでは、新卒で会社を辞めずに続ける際のポイントを紹介します。主なポイントとして、以下の4つが挙げられます。
- 仕事の取り組みを見直す
- 席移動・部署異動の相談をする
- 別の収入源の確保を検討する
- 転職サイトなどで求人をチェックしておく
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
9-1.仕事の取り組みを見直す
業務がうまくいかずに悩んでいる場合は、業務の優先順位の整理、やり方の確認、効率の良い作業方法の確認、よくミスする箇所の確認・対処法など、仕事に関することを全体的に振り返ってみましょう。
改善点や工夫の余地が見つかる可能性があります。自分で解決できない場合は上司や先輩社員に相談して、アドバイスをもらうことが大切です。
9-2.席移動・部署異動の相談をする
人間関係で悩んでいる場合は、席の移動や、部署異動で解決できる可能性があります。まずは人事に相談してみましょう。
また、「この人とは仕事上だけの関係」と割り切ることも大切です。無理に良好な関係を築こうとせず、適度な距離を置いて接しましょう。
9-3.別の収入源の確保を検討する
給与が少ない、昇給が見込めないなど、会社の給与面で悩んでいる方は、副業などで別の収入源を確保することを検討してみましょう。
別の収入源を確立させることで、金銭面の悩みを解決できるかもしれません。ただし、会社によっては副業を禁止しているところもあるため、事前に就業規則を確認しておきましょう。
9-4.転職サイトなどで求人をチェックしておく
転職サイトなどで日頃から求人をチェックしておくことで、「辞めたとしても多くの選択肢がある」という安心感を得られます。自身のキャリアプランを考え、希望の仕事内容や働き方を実現できる企業を探してみましょう。
すぐに転職を考えていない場合も、転職サイトによっては今後のキャリアや転職にまつわるさまざまな悩みを気軽に相談できるサービスを提供しているところもあります。
そのようなサービスを利用してみることで、自身が本当に転職すべきかを客観的に判断できるようになるかもしれません。
JOBPALの面談では、転職や就職に関するさまざまな相談ができます。「今の仕事を辞めるべきか悩んでいる」「自分のキャリアが不安」など、転職活動や今後のキャリアに関する不安がある方は、ぜひご相談ください。
10.新卒で会社を辞めたい場合に関するよくある質問
最後に、新卒で会社を辞めたい場合に関するよくある質問を、Q&A形式で紹介します。
10-1.新卒で会社を辞めたいと思ったらやっておくことや確認しておくことはありますか?
新卒で会社を辞めたくなった場合は、まずは以下の2点を確認してみましょう。
- 相談できる相手はいるか
- 次の転職先はすぐに決まりそうか
家族や上司など、現状の仕事について相談できる相手が身近にいる場合は、まずは自身の悩みを詳しく打ち明けてみましょう。社会人経験が豊富な人生の先輩に相談することで、自身が本当に退職すべきかを冷静に判断できるようになります。
また、次の転職先の見込みがまったくないまま勢いで退職してしまうと、金銭面などの問題で後悔する可能性が高いです。
現時点で退職を検討している場合は、今の仕事を続けながら転職活動を進め、可能であれば転職先を確定させてから退職に踏み切ることをおすすめします。
10-2.まだ新卒で、会社を辞めるべきかの判断が難しい場合はどうしたら良いでしょうか?
会社を辞めるかどうかの判断が難しい場合は、転職サイトや転職エージェントに相談してみると良いでしょう。転職のプロから適切なアドバイスをもらうことで、自分にとってのベストな選択肢にたどりつきやすくなります。
JOBPALでは転職相談を受け付けています。新卒で辞めようか悩んでいる方、自分に合った仕事を探したい方は、お気軽にお問い合わせください。
10-3.新卒で会社を辞めたいと思っています。誰かに相談したいのですが、ベストな相談先はどこですか?
新卒で会社を辞めることについて相談したい場合は、家族や上司、転職サイトなどの相談窓口がある旨を先に解説しましたが、相談先としては他にも以下のような候補が挙げられます。
- ハローワーク(公共職業安定所)
- 労働基準監督署
- 総合労働相談コーナー
ハローワークでは、求人情報の紹介だけでなく、仕事に関するあらゆる相談を受け付けています。全国には500箇所以上のハローワークがあるため、まずは最寄りのハローワークを調べてみましょう。
労働基準監督署では、会社のパワハラや賃金不払い、不当解雇など、企業の法令違反に関する行為について、具体的な相談を受け付けています。会社を辞めたいと思う理由が上記に該当する場合は、労働基準監督署の利用を検討してみましょう。
ただし、相談内容によっては労働基準監督署で対応してもらえない可能性があります。もし相談を受け付けてもらえなかった場合は、次の選択肢として総合労働相談コーナーを利用し
てみましょう。
総合労働相談コーナーでは、企業と労働者間のさまざまな問題について適切な助言や解決の場を提供してくれます。
これらの相談窓口を有効活用することで、自身が本当に新卒で会社を辞めるべきか、適切な判断ができるようになります。
11.まとめ
新卒で会社を辞めたいと思うのは、決して悪いことではありません。労働環境や待遇が悪い、パワハラ・セクハラが横行しているなど、職場環境に問題がある場合は、心身の健康を損なう恐れがあるため、早期段階で転職を検討することをおすすめします。
一方で、人間関係だけがつらい、仕事内容だけが合わないなどの理由で辞めることを考えている場合は、必ずしも退職してなくても良い場合もあります。まずは上司や人事に相談してみて、今の会社で今後も働ける方法がないかを模索してみましょう。
会社を辞めるべきか判断に迷った際は、転職サイトの相談窓口を利用することも有効な解決策です。
JOBPALでは、面談にて転職相談ができます。また、さまざまな職種の正社員・契約社員の求人を扱っているため、気になる求人があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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