整備士から転職するならどんな仕事がおすすめ?成功のポイントも解説
※この記事は6分30秒で読めます。
「整備士の転職は難しい?」
「整備士から転職するのにおすすめの業界が知りたい」
など、整備士の転職に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
整備士からの転職では、自動車やバイクに関する知識を活かせる仕事を中心に、同業他社でも異業種でもさまざまな選択肢があります。
今回は、整備士から転職するのは難しいのか、整備士から転職するのにおすすめの仕事、転職を成功させるポイントなどを解説します。この記事を読めば、整備士の転職のことがよくわかり、転職活動の参考にできます。
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1.整備士から転職するのは難しい?
すでに整備士として働いているものの、何らかの理由があって今の職場から転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
まずは、整備士の方が転職することは難しいことなのか、同業他社への転職と異業種への転職に分けて解説します。
1-1.同業他社の場合
自動車整備士の転職において成功率が高いと考えられるのが、同業他社への転職です。同業他社であれば、今までの経験・知識・技術をそのまま活かせます。
転職先の候補としては、今の職場よりも規模が大きかったり、より大きなトラック・重機などの整備もできたりする整備工場があります。
自動車の整備技術を高めてプラスアルファの資格を取得すれば、整備できる車両の種類が増え、給与アップが見込めるでしょう。
整備士の資格を活かせる職場としては、その他にもタイヤ販売店、リース会社、ガソリンスタンドなども候補として挙げられます。
1-2.異業種の場合
整備士からまったくの異業種に転職する場合は、同業他社への転職と比較して難易度が高まる傾向にあります。
20代の若い人であれば未経験でも熱意やポテンシャルを重視してくれる企業は多くありますが、30代以降は実務経験やスキルがないと転職の成功率は大きく下がってしまうのが実情です。
ただ、30代以降だからといって異業種への転職がまったく不可能ということではなく、これまで得たスキルや経験を異業種の仕事に活かせるとアピールできれば、採用される可能性は十分にあります。
以下の記事では、自動車やバイクの整備の仕事について詳しく解説しています。
2.整備士からの転職におすすめの仕事
では、整備士から転職するのにおすすめできる異業種の仕事を種類別にご紹介します。
2-1.車やバイクと関わりのある仕事
整備士として今まで得てきた知識や経験を活かすなら、車やバイクに関わりのある仕事がおすすめです。
ひと口に車やバイクに関わりのある仕事といっても、営業職や工場・製造業、メーカー技術職、整備士学校講師など、さまざまな種類が挙げられます。
2-1-1.営業職
自動車に関連する営業職は、整備士の転職先としておすすめです。例えば、カーディーラーの営業マンであれば、お客様に車のセールスをする際、車の仕組みや性能に関する知識が大きな武器になるでしょう。
一方、整備士以上に顧客とのコミュニケーションが必要になるので、対話能力に自信がある方に向いています。
2-1-2.工場・製造業
車やバイクの整備は手先の器用さが活かせる仕事ですが、その器用さは、工場の現場オペレーターを始めとした製造業でも活かせます。
特に自動車部品関連の工場であれば、整備士が持つ自動車・バイクの部品に関する知識が実務に役立つこともあるでしょう。
また、現場のオペレーターだけでなく、生産ラインの設計を担う製造エンジニアを目指すのもおすすめです。
自動車整備とは違って製品開発や生産ライン立ち上げなどが主な仕事になりますが、完成した自動車・バイクの整備とはまた違った楽しさ・やりがいがある仕事です。
ただし、エンジニアとして必要な知識の大部分は新しく覚えることになるため、資格取得支援などがしっかりした会社を選ぶと良いでしょう。
以下の記事では、製造業の仕事内容について解説しています。
2-1-3.メーカー技術職
車の構造や性能を知り尽くしている整備士には、メーカーの技術職としての需要もあります。
大学で機械工学や電気工学を学んでいる方が優遇されるケースもありますが、整備士の有資格者を募集しているケースもあるようです。
以下の記事では、技術職の仕事の内容や特徴について解説しています。
2-1-4.整備士学校講師
整備士学校の講師は、整備士として得た知識をフル活用できる仕事です。教員免許は必要なく、一定以上の整備士資格と実務経験があれば応募が可能です。
学校によって求人の要件は異なるものの、一例としては「二級自動車整備士資格を保有していて、自動車整備士として3年以上の実務経験を有する方」というキャリアが求められる求人があります。
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参照:テクノロジーカレッジ 自動車整備科
https://www.katayanagi.ac.jp/recruit/lecturer.html
2-1-5.教習指導員
整備士ではないものの車に関係する仕事をしたいのであれば、自動車運転教習所の指導員を目指す方法もあります。
教習指導員になるには教習所に採用される必要がありますが、指導員候補として求人が出されている求人なら指導員資格を持っていない方でも応募できます。
入社してから指導員になるまでは数多くの研修が必要ですが、指導員になれれば大好きな車に携わる仕事に専念できるでしょう。ただし、学歴が高卒や大卒に限定されていたり、年齢に制限があったりする場合もあるので注意が必要です。
2-1-6.店舗販売員
カー用品店、中古車販売店、レンタカー店で働く際にも、車の仕組みや構造に詳しい整備士としてのスキルが役に立ちます。
車検、点検・整備、洗車などを担当することもあるので、配属される部署によっては整備士のスキルや知識をダイレクトに活かせます。
2-1-7.配送ドライバー
車の知識が活かせなくても車に関係した仕事がしたい方なら、配送ドライバーも候補になるでしょう。1日の大半を運転に費やす仕事のため、車好きなら楽しく働ける可能性があります。
また、基本的には自分1人で配達をするため、自分のペースで働きたい方にも向いているでしょう。
以下の記事では、配送ドライバーの仕事について、より詳しく解説しています。
2-2.その他の仕事
車やバイクと直接関係なくても、まったくの未経験からチャレンジできる仕事は数多くあります。
2-2-1.地方公務員
異業種からの転職でも働ける職業といえば、公務員があります。公務員の仕事を経験している人はほぼいないため、未経験でも気後れする必要はありません。
高卒程度の公務員試験を受けて合格すれば働けるので、試験の難易度的にも目指しやすいといえます。
- 市役所職員
- 消防官
- 刑務官
- 警察官
上記のような公務員なら異業種でもチャレンジしやすいでしょう。体力仕事である整備士としての経験があれば、消防官や警察官のような仕事でも体力的についていきやすいはずです。
2-2-2.IT関連職
IT業界は整備士とはまったく異なる業種ですが、物を作る、メンテナンスをするという点では共通点があります。特殊な資格や実務経験がなくても独学で知識を得て転職できることから、整備士からの転職も可能です。
例えばサービスエンジニアは、機械の保守・メンテナンスをおこない、不具合があれば原因を究明して解決する仕事です。自動車やバイクのメンテナンスをして不具合を解決する整備士と通じるものがあります。
ただ、整備士と同様、業界の最新情報を常に勉強することが求められるため、コツコツと勉強することが苦にならない方に向いているでしょう。
3.整備士からの転職を成功させるには?
同業他社でも異業種でも、何となく転職活動をしても成功できないかもしれません。ここでは、整備士からの転職を成功させるポイントについてご紹介します。
3-1.自己分析をする
転職活動では、自分の適性を見極めるための自己分析が不可欠です。自分はなぜ転職したいのか、どのような働き方をしたいのかを踏まえ、計画しているキャリアを明確にしたうえで自己分析を進めます。
そうすると客観的に自分の長所や短所が見えてくるので、応募する業界や職種が自然と定まってくるでしょう。
自己分析は志望動機や自己PRの作成でも役に立つため、すべての転職希望者がおこなうべき作業です。
以下の記事では、自己分析についてより詳しく解説しています。
3-2.勢いだけで転職しない
整備士に限ったことではありませんが、その場の勢いだけで転職活動を始めてしまうのは避けましょう。勢いで退職しても次の仕事がすぐに決まるとは限りません。
生活のたくわえがない状態で辞めてしまうと急いで次の仕事を見つけなければならなくなり、十分な自己分析や業界研究をしないまま転職し、ミスマッチにつながることもあります。
転職活動を始めるのは、自己分析や業界研究をしっかりとおこない、転職活動が長引いても生活に困らない貯金ができてからにしましょう。
以下の記事では、転職活動に必要な準備について解説しています。
3-3.転職のプロに相談する
自己分析や業界研究、企業研究を進めても、自分が何をやりたいのか、どこに転職したいのかが明確に決められないこともあるでしょう。
転職を決意しているのに転職活動が進められないときは、転職のプロに直接相談すると効率よく活動を進められるようになります。
JOBPALでは、キャリアパートナーが仕事探しの相談などに対応しており、転職を考える方をサポートします。気になる方は、以下のリンクから面談に応募してみましょう。
4.整備士から転職成功した人の口コミ
最後に、整備士から同業他社、異業種への転職を成功させた方の口コミをご紹介します。
【20代・整備士からディーラー営業職に転職】
車の知識を活かした仕事をしたいという想いから整備士の道に進みましたが、もっとお客様に車の良さを伝えたいという想いが強くなり、最前線で接客できるディーラー営業を目指して転職活動を始めました。
正直いって整備士としては新人~中堅くらいの実力ですが、スキルや知識よりもやる気をもって面接に臨むことが大事だと考え、面接では熱意を伝えることを強く意識しました。
晴れて営業職になれた現在では、整備士の知識を活かして、当社の車の魅力や日々のメンテナンスのコツを交えた営業トークをしています。
【30代・整備士から他社整備士に転職】
元々は整備工場で整備士として働いていましたが、「自分が好きなメーカーに特化した整備士になりたい」という気持ちがあり、思い切ってディーラーの整備士として転職しました。
二級整備士の資格やそれなりの実務経験を持っていたおかげで、面接は好印象のまま進んだことを覚えています。
今は自分が大好きなメーカーの自動車だけを整備でき、やりがいをもって働いています。
【40代・整備士から配送ドライバーに転職】
元々ドライブが好きだったこともあり、整備士の道を選びました。しかし、長く働くなかで「車を整備することよりも運転することが好きだし、自分に合っている」という考えが日に日に強くなり、転職を決意しました。
今では整備士の知識を活用する場面はほとんどなくなりましたが、1日中車を運転しながら外回りで仕事をするという僕の希望が叶ったので、充実した毎日を過ごしています。
5.まとめ
整備士は自動車・バイクの構造を知り尽くしたプロフェッショナルであり、これまで得た経験や知識を活かした仕事なら転職できる可能性は十分にあります。
しかし、ミスマッチでまた転職したくなることを防ぐためにも、自己分析や業界研究を徹底しておくことは非常に重要です。自分の適性や働き方の希望などを明確にしたうえで転職活動を始めましょう。
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