製造業とは?仕事内容や向き不向き、未経験転職時の注意点を解説
※この記事は6分で読めます。
「製造業の仕事について知りたい」「製造業は未経験で資格なしでも働ける?」など、製造業の仕事について、疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?
製造業の仕事は、ライン作業以外にも品質管理・生産管理、事務など多岐にわたり、部署によっても特徴がまったく異なります。
今回は、製造業の仕事内容や向いている人・向いていない人などについて解説します。この記事を読めば、製造業の仕事内容について理解が深まり、自分に合うか判断できるようになります。
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1.製造業の主な仕事内容とは?
製造業といっても各企業ごとにさまざまな部署があり、仕事内容も異なります。今回はそのなかでも「製造ライン作業」「品質管理・生産管理」「事務」の3つの仕事についてご紹介します。
1-1.製造ライン作業
製造ライン作業は、正しくは「ライン生産方式」と呼ばれる作業です。
製造現場において、一つの製品を大量に生産することを目的とした製造方法で、ベルトコンベアの上を流れる製品を複数人で加工や梱包をおこないます。
一つの作業を繰り返しておこなうことに加え、マニュアルも完備されているため、製造業を経験したことがない人でも始めやすい仕事といえます。
以下の記事ではライン作業について詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
また、以下のページからはライン作業の求人をチェックすることができます。
1-2.品質管理・生産管理
品質管理・生産管理は、製品の品質をチェックして予定通りの内容で生産されているかを確認・管理する仕事です。
最終製造品の検査・選別や出荷保証のための品質調査などの仕事をおこないます。また、万が一クレームが発生した際には顧客対応をおこなうほか、問題点をとりまとめて顧客への報告をおこなうのも仕事です。
製造業では、図面からわずか0.1mmのズレでも、世の中に送り出すことで大事故につながる恐れがあります。また、不良品を出すと顧客からの信頼を失うだけでは済みません。
出荷の差し止め・出荷済み製品の回収・検品・選別・不足品の再生産・再度の梱包と、さまざまな工程が増えてしまいます。他の製品の製造スケジュールにも影響が出るでしょう。
そのような事態を招かないためにも、製造業では品質管理・生産管理に特に力を入れています。
以下の記事では、生産管理の仕事について詳しく解説しています。
また、以下のページでは品質管理の求人をチェックすることができます。
1-3.事務
事務は、電話対応や経理・広報など、主に事務処理をおこなう仕事です。
営業のサポートとして受注業務をおこなったり、来客応対をしたりする仕事は「営業事務」と呼ばれることもあります。
会社の売り上げの後方支援にあたる部署であり、製造現場と比較して女性の就業率が高い仕事でもあります。
以下の記事では、事務職の仕事について詳しく解説しています。
2.製造業の仕事に向いている人の特徴
製造業と聞くと「ライン作業だから誰でもできる」というイメージをお持ちの人もいるかもしれませんが、実際には向き不向きがあります。具体的に、製造業に向いている人の特徴としては以下の5つをご紹介します。
- ものづくりが好きな人
- 達成感や充実感がほしい人
- 今より収入をアップさせたい人
- 一人で黙々と作業をすることが好きな人
- 学歴不問の仕事を探している人
それぞれ詳しくお伝えします。
2-1.ものづくりが好きな人
製造業は、ものづくりが好きな人にはピッタリの職場です。
自分の手で作ったものを製品として送り出すことで、世の中の役に立つ実感を持つことができます。細かい作業が好きな人や趣味に没頭できるような人に向いているでしょう。
2-2.達成感や充実感がほしい人
仕事の達成感・充実感を味わいたい人も製造業に向いています。
一つの製品を作り上げ出荷させることで達成感を得ることができますし、生産ノルマをこなすことで充実感を得ることもできます。
2-3今より収入をアップさせたい人
製造業は、高収入を狙える仕事です。業種・職種や就職する企業、役職によっても変わりますが、月収30万円~50万円になることも珍しくありません。
夜勤ありの工場では、深夜手当が受け取れますし、入社時にお祝い金がもらえたり、資格を取得すれば資格手当がもらえたりする場合もあります。
社員寮が完備されている職場を選べば家賃を節約でき、手取り額以上に自由に使えるお金が増えるでしょう。
2-4.一人で黙々と作業をすることが好きな人
担当する業務にもよりますが、製造業の場合、一人で黙々と作業する場面が多くなっています。
最低限のコミュニケーションのみで働ける環境もあるので、人見知りの人でも安心して仕事ができます。
もちろん、入社して少しの間は先輩社員と一緒に働き仕事を覚えることになります。基本的にどの業務もマニュアル化されており、単純作業が多いので、比較的早く一人立ちして黙々と作業できるようになるでしょう。
2-5.学歴不問の仕事を探している人
製造業は、学歴不問の求人も多く見られます。人手不足の昨今では、転職希望者を広く受け入れており、未経験の人材でもしっかり教育・研修をおこなう企業が大半です。
技術力を身につけたり、専門資格を取得したりすることで給料も上がり、同年代の大卒以上の年収を狙うことも可能です。
たとえ高学歴でなくても、現場で経験を積んでいけば、キャリアアップすることもできるでしょう。
3.製造業の仕事に向いていない人の特徴
製造業の仕事には向いていない人もいます。具体的には以下のような人です。
- 日勤、平日のみの仕事をしたい人
- 立ち仕事が苦手な人
それぞれについてお伝えします。
3-1.日勤、平日のみの仕事をしたい人
製造業の場合、企業によっては24時間稼働している職種もあり、遅番や夜勤で出勤する社員が必要となります。
二交代・三交代の仕事では睡眠時間がバラバラになるため、夜にしっかり寝たい人は夜勤ありの職場は避けたほうが良いでしょう。
また、繁忙期には土日出勤が発生する可能性もあるため、平日だけ働きたいという人にも向いているとはいえません。
3-2.立ち仕事が苦手な人
現場に配属された場合、基本的に就業時間中は立って仕事をすることになります。
同じ体勢で働く時間が続くことも多く、腰痛持ちの人や、座って働きたい人にとっては働くのが難しい可能性があります。
ただし、品質管理や営業事務などの部署は基本的に座って仕事をするため、体力的には現場よりも楽です。
以下の記事では座り仕事の求人をチェックすることができます。
4.製造業の仕事で働く4つのメリット
製造業の仕事をするメリットについてお伝えします。
- 夜勤があれば高収入を狙える
- キャリアアップしやすい
- 基本的に残業が少ない
- 福利厚生が整っている
各メリットについてお伝えします。
4-1.夜勤があれば高収入を狙える
夜勤ありの職場は向き不向きがあるものの、高年収を狙うなら選択するメリットがあります。
夜勤業務をした場合、企業は従業員に法律で決められた「深夜手当」を支払う義務があります。午後10時から翌朝5時までが対象で、賃金は通常勤務の1.25倍となります。
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参照:e-GOV「労働基準法」
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049
4-2.キャリアアップしやすい
製造業の仕事は、誰でもキャリアアップが狙えるのがメリットです。
学歴ではなく、経験と技術力によって昇進ができます。真面目に働いて技術を身につければ、最終学歴に関係なく部長職・課長職を目指せるでしょう。
4-3.基本的に残業が少ない
製造業は、残業が比較的少なく、特に二交代や三交代の場合は、自分のあとから出勤する人に仕事を引き継ぐことができます。
繁忙期は残業が発生することもありますが、それ以外の期間は残業せずに定時で退勤できることが多いです。
4-4.福利厚生が整っている
昨今、製造業は人材不足に悩まされている企業が多く、人材の確保を目的に魅力的な福利厚生を設ける企業も増えています。
例えば、社員寮を提供している企業で働けば家賃が大幅に安くなりますし、企業によっては無料で昼食が用意されたり、安価で食べられたりといった補助を受けられる場合もあります。
5.製造業の仕事で働く2つのデメリット
製造業で働くうえでは以下のようなデメリットがあることも知っておきましょう。
5-1.単純作業で飽きやすい
製造業の仕事では、同じ作業を繰り返しおこなうことが多いです。ライン作業はもちろん、検品・選別でも、扱う商品が変わったとしても基本的な作業の流れは変わりません。
そのため、単純作業をコツコツと続けられる人には向いていますが、さまざまな仕事にチャレンジしたい人にとっては苦痛に感じることもあるでしょう。
もちろん、業務によっては単純作業ばかりではないので、選ぶ仕事によっても飽きるかどうかは変わってきます。
5-2.土日出勤や夜勤がある
勤務の日程をシフトで決められてしまうと、土日でも夜間でも出勤しなければいけない可能性があります。実際のところ、ほとんどの工場では土日出勤や夜勤があります。
土日出勤や夜勤をどうしても避けたい場合、平日や日勤のみで働ける製造業の企業を選ぶ必要があります。
条件に合う求人がゼロではないと思いますが、その分選べる企業が減り、給与や業務内容において自分の求める条件に当てはまりにくくなるかもしれません。
6.製造業に未経験から就職するときの注意点
製造業の仕事に未経験から就職するときは、以下の注意点に気をつけておきましょう。
- 希望する製造工場の情報を事前調査する
- 求人票の内容をしっかり確認する
- 業務内容の向き・不向きをチェックする
それぞれの注意点についてお伝えします。
6-1.希望する製造工場の情報を事前調査する
製造業に限った話ではありませんが、希望する企業の情報を事前に入手しておくことは重要です。
どのような製品を製造していて、どのような企業を目指しているのか、社長はどのような方針を打ち出しているかなどを事前に調べておけば、おおよその社風や企業の方針を理解できます。
6-2.求人票の内容をしっかり確認する
給与や賞与の有無、年間休日、福利厚生など、自分が受け取れるリターンの部分をチェックしておきましょう。
求人票には仕事内容についても記載があるので、そもそも未経験でも応募できるのかどうかも含め、書いていることを隅々まで確認しておくべきです。
ただし、求人票には枠の制限があるので企業側も書きたいことをすべて記載しているわけではありません。そのため、併せてホームページに記載されている採用情報に関してもチェックするのが良いです。
6-3.業務内容の向き・不向きをチェックする
製造業=ライン作業というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際には現場だけでも工程・生産・検品・選別・梱包など多くの部署があります。
各部署によって、向いている人・向いていない人は分かれるので、自分の性格や長所をふまえて、どの業務内容が一番マッチするか考えてみましょう。
自分に合わない仕事を選んでしまうと、早期退職につながるリスクもあるので、それぞれの業務内容についてよく調べてから応募すべきです。
7.製造業の将来性について
直近では新型コロナウイルスの影響からサプライチェーンの寸断が起こり、一部の自動車企業では生産停止に追い込まれました。
また、経済産業省が発表した資料では、先進国を中心にワクチン接種が進むにつれて、生産活動は正常化しつつあるが、木材や銅などの資源価格が急激に上昇したほか、コンテナ不足などを理由に物流の混乱が起きていると書かれています。
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参照:経済産業省「製造業を巡る動向と今後の課題」
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/tyousa_gttupou_2203.pdf
ただ、人々が新しい製品や優れた技術を求め続ける限り、製造業の仕事そのものがなくなることはないでしょう。製造業には、人々の生活をより良く、より豊かにする魅力があるのです。
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8.まとめ
今回は、製造業の仕事内容やメリット・デメリットなどについてご紹介しました。
最初に配属されやすいライン作業は、一つの仕事にコツコツと取り組める人に向いています。ただし、向き不向きは一概に判断できないので、ぜひこの記事をきっかけに製造業への理解を深めてみてください。
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