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更新日:2024年01月18日

産休や育休中に転職できる?知っておくべきリスクと流れを解説

産休や育休中に転職できる?知っておくべきリスクと流れを解説

※この記事は6分で読めます。

「今育休中だけど職場復帰よりも転職を考えている」
「子育てしながら前の職場で働ける気がしない」
など、育休中に転職を考える方もいるでしょう。

子育てが想像しているよりもハードで、今は育休中だから大丈夫なものの、仕事に復帰する姿を想像できず、より働きやすい環境を求めて転職したいと考える方は多くいます。

今回は、育休中の転職について、よくある理由や効率よく仕事を探す方法などを解説します。この記事を読めば、育休中の転職活動について知っておくべき大切なことが理解できます。

目次

  1. 1.産休中や育休中に転職できる?
  2. 2.産休中や育休中に転職を考える理由
    1. 2-1.仕事と育児の両立が難しい
    2. 2-2.給与や待遇に満足できない
    3. 2-3.長らく休んだことで気まずさを感じる
    4. 2-4.引越しや保育園などの家庭の事情
    5. 2-5.より柔軟に働ける環境を求めて
  3. 3.産休中や育休中に転職するリスク
    1. 3-1.育休手当が受け取れない可能性がある
    2. 3-2.子どもを保育園に預けられなくなる可能性がある
    3. 3-3.職場の人間関係に支障をきたす可能性がある
    4. 3-4.忙しくて転職活動がなかなか進まない可能性がある
  4. 4.産休中や育休中の転職活動のスケジュール例
  5. 5.産休中や育休中に転職するまでの流れ
    1. 5-1.子どもを預ける保育園を決める
    2. 5-2.転職活動がしやすい環境を整え
    3. 5-3.求人情報を見て気になる企業に応募する
    4. 5-4.履歴書・職務経歴書を作成する
    5. 5-5.面接を受ける
    6. 5-6.内定を承諾する
  6. 6.産休中や育休中の転職活動で意識すべきこと
    1. 6-1.仕事と育児の両立をイメージしておく
    2. 6-2.希望条件に優先順位をつける
    3. 6-3.応募先企業からどう見られるかを考える
    4. 6-4.場合によっては一時保育の利用を検討する
  7. 7.産休中や育休中の転職活動でよくある質問
    1. 7-1.応募書類に育休中であることを書くべき?
    2. 7-2.育休中の期間は勤続年数に含まれるの?
    3. 7-3.育休中でも効率良く転職先を見つける方法はある?
  8. 8.まとめ

1.産休中や育休中に転職できる?

産休・育休中に仕事を変えることについて、特に法律で定められているわけではありません。そのため、産休・育休中に退職や転職をしてもOKです。

ただし、仕事を辞めると育休手当が受け取れなくなるほか、現在上の子などが保育園に通っている、すでに入園が決まっているなどの場合は退園になるリスクもあるため注意が必要です。

2.産休中や育休中に転職を考える理由

産休中や育休中に転職を考える理由として、次のようなものが挙げられます。

  • 仕事と育児の両立が難しい
  • 給与や待遇に満足できない
  • 長らく休んだことで気まずさを感じる
  • 引越しや保育園などの家庭の事情
  • より柔軟に働ける環境を求めて

それぞれの理由についてお伝えします。

2-1.仕事と育児の両立が難しい

残業が多い、休みが取りづらいなど、「今の職場では仕事と育児の両立ができるイメージを持てない」と退職や転職を考える方もいます。

また、子育て中の上司や先輩の姿を見て、両立は難しいと思ってしまい別の仕事を探し始めることもあるでしょう。

2-2.給与や待遇に満足できない

子どもが生まれると今後はよりお金が必要になるため、給与や待遇面に関する不満から転職を考える方もいます。

復帰後は残業をすることが難しくなったり、子どものことで急に休む必要が出てきたりすることを考えたときに、今の収入では生活が厳しいと思い、より給与の良い会社への転職を考えるケースも見られます。

2-3.長らく休んだことで気まずさを感じる

産休や育休を取得すると、1年という長い期間仕事から離れることになる場合もあります。

復帰後にメンバーの入れ替えで職場の雰囲気が変わったり、仕事内容が変わったりして、気まずさややりにくさを感じる方もいるでしょう。

職場に馴染めないような気持ちから、退職や転職を考える場合もあります。

2-4.引越しや保育園などの家庭の事情

実家の近くに引越す、職場から遠い保育園への入園が決まったなど、家庭の事情が関係して転職を考える方もいます。

育休復帰後、実両親や義両親からのサポートが難しい、お迎え時間に間に合わないといった理由から、やむを得ず勤務先を変えなければならないこともあります。

2-5.より柔軟に働ける環境を求めて

仕事と育児の両立を考えたときに、時短勤務やリモートワークなど柔軟に働ける環境のほうが、自分にとっても家族にとっても良いと考える方もいます。

このように柔軟な働き方を求め、転職を検討するケースも増えています。

3.産休中や育休中に転職するリスク

産休中や育休中に転職を考えている方は、次のようなリスクもあることを確認してください。

  • 育休手当が受け取れない可能性がある
  • 子どもを保育園に預けられなくなる可能性がある
  • 職場の人間関係に支障をきたす可能性がある
  • 忙しくて転職活動がなかなか進まない可能性がある

3-1.育休手当が受け取れない可能性がある

産休中や育休中に受け取る一時金や給付金は、会社の健康保険や雇用保険から出るため、転職や退職した場合には受け取れない可能性があります。

ただし次の条件を満たしていれば、受け取れる場合もあります。下記で条件を確認しておきましょう。

制度 概要 退職後も受け取るための条件 問い合わせ先
出産育児一時金 入院・分娩費として健康保険から一定額がもらえる
  • 妊娠4ヵ月(85日)以上の出産
  • 退職日までに継続して1年以上被保険者期間がある
  • 退職日の翌日から6ヵ月以内の出産
会社または加入している健保
出産手当金 産休中に健康保険から支給される手当金
  • 退職日までに継続して1年以上被保険者期間がある
  • 資格喪失時に出産手当金を受けているか、または受ける条件を満たしている
会社または加入している健保
育児休業給付金 育休中に雇用保険から支給される給付金
  • 受給資格確認後に退職した場合、退職日を含む支給単位期間の一つ前の支給単位期間まで支給される
会社または会社の管轄のハローワーク

転職や退職をする場合、給付金などの受け取り忘れがないよう、受給要件をしっかり確認しましょう。

詳しくは会社に問い合わせるか、会社に聞きづらい場合は健保やハローワークに直接確認してください。

3-2.子どもを保育園に預けられなくなる可能性がある

保育園に預ける理由を就労としている場合、退職すると子どもを保育園に預けられなくなるかもしれません。

また、産休・育休中に入園が決まっていても、同じ職場に復帰しなければ入園がキャンセルになる可能性もあります。

自治体によって転職や退職時の保育園利用のルールが異なるため、お住まいの自治体に確認してから転職活動を始めましょう。

3-3.職場の人間関係に支障をきたす可能性がある

会社側は復帰することを前提に、ポジションを空けていたり、担当する仕事を考えていたりします。

急に辞めるとなれば、急いで代わりの人員を探す必要があるほか、今働いている方にも負担がかかる可能性があります。

人間関係に支障が出てしまうのを避けるため、転職や退職を考えている場合はできるだけ早めに退職の意思を伝えましょう。

3-4.忙しくて転職活動がなかなか進まない可能性がある

産休・育休中に転職する場合、面接の日に子どもが急に熱を出す、選考日の子どもの預け先が見つからないなど、思ったよりもスムーズに転職活動が進まないこともあります。

子育てをしながら転職活動をするには、パートナーや両親、兄弟などの協力が必要です。

どうしても家族からの協力が難しい場合は、後ほど紹介する一時保育を利用するのも一つの手です。

4.産休中や育休中の転職活動のスケジュール例

それでは、産休中や育休中の転職活動のスケジュール例を紹介します。

(例)子どもが4月に入園する場合の転職活動スケジュール

4月~8月頃:保育園の情報収集
9月~12月頃:保育園申し込み・転職活動開始
1月~2月頃:保育園決定・転職活動本格化
3月~4月頃:保育園入園・転職先に入社

あくまで大まかなスケジュールであり、実際は保育園がなかなか決まらなかったり、自分の転職活動が思うように進まなかったりすることもあるため、早め早めの情報収集と行動が大切です。

5.産休中や育休中に転職するまでの流れ

それでは、産休中や育休中に転職するまでの流れについて詳しく解説していきます。

  • 子どもを預ける保育園を決める
  • 転職活動がしやすい環境を整える
  • 求人情報を見て気になる企業に応募する
  • 履歴書・職務経歴書を作成する
  • 面接を受ける
  • 内定を承諾する

それぞれについてお伝えします。

5-1.子どもを預ける保育園を決める

まずは、子どもの保育園を決めましょう。

どこにも入園が決まっていない状態では、いつから働けるかわからないため、企業側も採用の判断できず選考が進みにくくなる可能性があります。

5-2.転職活動がしやすい環境を整え

すでにお伝えしたとおり、子育てをしながらの転職活動には時間がかかる可能性があります。

できるだけスムーズに仕事を決めるためにも、家族の協力や自治体の制度を活用して、面接や面談を受けるための時間を確保しましょう。

5-3.求人情報を見て気になる企業に応募する

求人情報の詳細をチェックし、仕事と育児を両立できそうか、仕事内容は自分に合っているかなどを確認します。

気になる企業があれば、積極的に応募してみましょう。

JOBPALでは、原則残業なしの求人やシフト制の求人など、子育て世代にも働きやすい求人が数多くあります。

さまざまな検索条件から探せるJOBPALを活用し、子育てと両立しやすい職場を探してみてください。

5-4.履歴書・職務経歴書を作成する

これまでの自分の経験をまとめて、履歴書や職務経歴書を作成しましょう。

仕事によって求められるスキルや必要な知識は異なるため、応募書類は応募する求人ごとに書き直すのが良いでしょう。

5-5.面接を受ける

書類選考に通過したら、次は面接に進みます。面接では主に、これまでの経歴や自己PR、志望動機などを聞かれることが多いです。

特に産休・育休中の転職の場合、なぜ元の職場に復帰しないのか聞かれる可能性が高いため、企業側が納得できる回答を準備しましょう。

元の職場に復帰しない理由を聞かれた際の回答例

現在の職場では時短勤務が認められず、育児との両立が難しい
志望する職場であれば保育園から近く、送迎がしやすい
夫の転勤で引越すため、現在の職場へ通勤できなくなる など

5-6.内定を承諾する

内定が出たら、あらためて雇用条件を確認したうえでなるべく早く内定を承諾します。

残業や休暇について認識にズレがないよう、採用担当者と確認をおこないましょう。

入社日が決まったら早めに現在の職場へ退職の意志を伝え、退職手続きをおこないます。その際、産休・育休に関する給付金の受け取り忘れがないよう注意しましょう。

6.産休中や育休中の転職活動で意識すべきこと

産休中や育休中の転職活動は、一般的な転職活動とは少し異なりますので、次のようなポイントを意識しておくと良いでしょう。

  • 仕事と育児の両立をイメージしておく
  • 希望条件に優先順位をつける
  • 応募先企業からどう見られるかを考える
  • 場合によっては一時保育の利用を検討する

各ポイントについてお伝えします。

6-1.仕事と育児の両立をイメージしておく

産休・育休中の転職で大きなポイントとなるのは、仕事と育児の両立ができるかどうかです。そこで、転職後の生活をイメージしておくことが大切になります。

何時から何時までの仕事であれば余裕を持って育児をできるか、通勤時間がどれくらいなら保育園の送迎を無理なくできるかを考えてみましょう。

自分のことだけでなく、家族にどれくらい育児に協力してもらえるかなどを確認し、仕事と育児を両立できそうな会社を探すことが大切です。

6-2.希望条件に優先順位をつける

労働時間や勤務地、仕事内容、給与など、子どもがいるからこそ仕事に求める条件も多くなるかと思います。

自分の希望が叶う職場を探すことは大切ですが、そのすべてを叶えることは難しいこともあります。そのため、希望条件に優先順位をつけて、より譲れないものを叶えられる仕事を探すと良いでしょう。

たとえば、給料は多少安くても良いから残業のない職場など、これだけは譲れないという条件を決めておくと仕事探しもしやすくなります。

6-3.応募先企業からどう見られるかを考える

企業はなるべく長く働いてもらえる人材を探しているため、産休中や育休中に転職すると「採用しても同じように、妊娠や出産で辞めるかも」と思われてしまうこともあります。

そのため、転職時には現職を辞めなければならないやむを得ない理由や、新しい職場では長く働きたいということをしっかり伝え、採用担当者に納得してもらうことが大切です。

6-4.場合によっては一時保育の利用を検討する

「パートナーの仕事が忙しくワンオペ状態」「実家が遠方で両親の協力が難しい」など、転職活動中の子どもの預け先に悩まされる場合、一時保育の利用も検討してみてください。

一時保育とは?

数時間〜数日単位で子どもを保育施設で預かってもらえる制度。
預け先や申請方法は、お住まいの自治体のホームページから確認できます。

7.産休中や育休中の転職活動でよくある質問

最後に、産休中や育休中の転職活動でよくある質問について回答します。

7-1.応募書類に育休中であることを書くべき?

産休・育休中であることを、志望する企業に必ず伝えなければいけないわけではありません。しかし、仕事と育児を両立しやすい環境を求めて転職するのであれば、伝えておいたほうが安心です。

履歴書の経歴や自由記述欄に、育休中であることを記載しておきましょう。加えて、志望動機のところに元の職場に復帰しない理由を丁寧に書くことで、採用担当者に納得してもらえるようにします。

7-2.育休中の期間は勤続年数に含まれるの?

産休・育休中でも会社に在籍しているため、勤続年数に含まれます。

なお、求人によっては職務経歴◯年以上など、働いている期間が応募条件に関わってくることもあるため、入社日だけでなく産休開始日も応募書類に書いておくことをおすすめします。

7-3.育休中でも効率良く転職先を見つける方法はある?

スムーズに転職先を見つけるには、プロに相談しサポートを受けながら転職活動をおこなうことが大切です。

求人サイトから面談を申し込み、キャリア相談することで、自分に合う求人の紹介や書類作成・面接のサポートなどを受けられます。一人で転職活動をおこなうよりも効率良く転職先を見つけ、選考を進められるでしょう。

JOBPALでは、キャリアパートナーによる面談をおこない、一人ひとりの希望に合った転職のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

8.まとめ

産休中や育休中でも、転職をすることは可能です。

ただし、保育園の入園も考慮しなければいけないことや、子どもの体調不良など予想外の事態もあることから、早めの動き出しと周囲のサポートがとても大切です。

求人サイトJOBPALでは、育児と両立しやすい求人も多数掲載しています。キャリアパートナーによるサポートもおこなっているので、産休中や育休中に効率良く転職を進めたい方は、ぜひJOBPALをご活用ください。

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