中年フリーターに待っている末路と早く脱出すべき理由、正社員を目指しやすい仕事6選

※この記事は6分で読めます。
「中年フリーターから抜け出せる気がしない」
「フリーターのまま中年になってしまいそうで不安」
など、中年フリーターという現状や将来に悩んでいる方もいるでしょう。
フリーターのままで長く生きている方もいますが、正社員に比べて不安定な部分も多いため、なにかと不安がつきまとってくるでしょう。
今回は、中年フリーターの人数、正社員との年収の差、就職する方法などを解説します。この記事を読むことで、中年フリーターから抜け出すきっかけが見つかり、将来への不安が解消できるかもしれません。
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1.中年フリーターとは?知っておくべき現状
中年フリーターとは、非正規雇用の仕事のみで生活している35~54歳の方のことを指す言葉です。非正規雇用には、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトが該当します。
この年代は、ちょうど1990年代半ばから2000年代半ばの就職氷河期に新卒として社会に出た方々が中心になっています。
新卒時に正社員として就職することが難しく、その後年齢を重ねてからもなお非正規雇用で働き続けているという方が多いです。
1-1.日本の中年フリーターの人数
総務省統計局が発表している「労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要」から日本の中年フリーターの人数を表にまとめました。
35〜44歳 | 45〜54歳 | |
---|---|---|
男女計 | 322万人 | 437万人 |
男 | 59万人 | 64万人 |
女 | 262万人 | 373万人 |
-
参照:労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要|総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index.pdf
現在、男女合わせて中年フリーターの条件に該当する方が約760万人います。性別で見ると、その多くは女性となっています。
2.中年フリーターの平均年収はいくら?
中年フリーターが抱く悩みの一つが、年収が低いことです。
厚生労働省が公開しているデータを見ると、正社員・正職員と中年フリーター(正社員・正職員以外)では、ほとんどの年代で100万円以上、多いと約170万円もの年収差がついていることが分かります。
また、正社員・正職員は年齢を重ねるごとに年収が上がる傾向にありますが、中年フリーターはそれほど大きな変化が見られません。
正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 | ||
---|---|---|---|
男女計 | |||
男 | |||
女 | |||
-
参照:雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/dl/06.pdf
3.中年フリーターが年収を上げるには?
中年フリーターが年収を上げるには、以下のような方法があります。
- 今より時給が高いアルバイトをする
- 掛け持ちで働く
- 正社員になる
それぞれの方法についてお伝えします。
3-1.今より時給が高いアルバイトをする
単純に、今よりも時給が高いアルバイトを探して働くことで収入を上げることができます。
比較的時給が高いと言われているアルバイトは、塾講師、家庭教師、テレアポ、治験、リゾートバイトなどです。
また、夜勤手当が付くアルバイトもおすすめです。工場の夜勤にも、比較的高時給な求人が多くあります。
3-2.掛け持ちで働く
仕事の時間が短かったり、時間に余裕があると感じている方は、掛け持ちでアルバイトをして収入を増やすことも手段の一つです。
普段日中働いているなら早朝や夜間に、平日だけ働いているなら土日限定で別のアルバイトを追加すれば、収入を上げることができます。
ただし、休みなく働き続けるのは体力的にきついので、まずは短時間のみ働けるアルバイトで探してみるのがおすすめです。
3-3.正社員になる
平均年収をお伝えしたとおり、基本的には正社員のほうが、非正規雇用よりも年収が上がります。年収アップを希望するのであれば、正社員になるのが確実かつ安定した方法と言えるでしょう。
もちろん、正社員になることで仕事の責任感や必要なスキル・知識が増えるなど、苦労も伴います。
しかし、少しでも稼ぎたいからと夜間の高時給のアルバイトや掛け持ちで働くことは、若いときは平気でも中年になってくるときつさを感じてくるはずです。
自分の身体を守りながら無理なく働くために、年収を上げて稼ぎたいのであれば正社員になることをおすすめします。
4.中年フリーターに待っている末路
中年フリーターと呼ばれる方のなかには、不労所得などで収入を得ており、金銭面に余裕がある方もいます。
しかし、そのような方はごく一部です。状況は人それぞれ異なるものの、大半は将来、以下のような悩みに直面するリスクがあることを理解しておきましょう。
- 老後も働き続けなければならない
- 貯金がなくなり生活保護者になる
- 家賃が払えなくなり住居を失う
それぞれの末路についてお伝えします。
4-1.老後も働き続けなければならない
フリーターは基本的に定年がないため、老後も働き続けることになります。
自分の希望で退職することはもちろん可能ですが、正社員のように退職金や厚生年金を受け取ることができないので、貯金がなければ国民年金のみで生活しなければなりません。
体力的にきつくなりアルバイトを辞めたくても、生活を続けていくために、働き続けるしか選択肢がないかもしれません。
4-2.貯金がなくなり生活保護者になる
身体を壊して貯金もなくなった場合には、生活保護を受けながら生きていくことになる可能性があります。
生活保護とは、病気や怪我などのさまざまな事情によって生活費が足りず、最低限の生活を送ることが難しい方に対して自治体が提供する費用面の援助のことです。
生活保護制度があるため、条件さえ満たせば収入が途絶えても生活ができなくなるわけではありません。
しかし、受け取れるのは必要最低限の金額なので、「好きなものを食べる」「欲しいものを買う」など、今まで当たり前だったことができなくなる可能性が高いです。
4-3.家賃が払えなくなり住居を失う
フリーターは正社員よりも、突然仕事がなくなるリスクが高いです。
賃貸に住んでいる場合、貯金がなければ家賃を支払い続けることができず、家賃滞納で追い出されてしまうという心配があります。
大家さんや不動産会社に事情を説明すれば、支払いを待ってくれる場合もありますが、待ってもらったところで仕事がなければ、お金を用意するのは難しいでしょう。
5.中年フリーターから早く脱出すべき理由
中年フリーターという立場にいる方、あるいはその立場に近づいている方には人それぞれ事情があると思いますが、可能であれば早めに脱することをおすすめします。理由は以下の通りです。
- 安定した収入を手にするため
- スキルや知識を身につけるため
- 高齢になると正社員になりづらいため
それぞれの理由についてお伝えします。
5-1.安定した収入を手にするため
お伝えしたとおり、正社員の方がフリーターよりも平均年収が高くなっています。
また、正社員は終身雇用のため、基本的に退職を希望しない限り定年まで働き続けることができます。
年齢を重ねるほど正社員とフリーターの収入の格差は広がっていくため、「稼ぎたい」「老後も安心して暮らしたい」などの希望があれば、なるべく早く正社員になって安定した収入を手にしましょう。
5-2.スキルや知識を身につけるため
仕事内容にもよりますが、フリーターが正社員よりも難しい仕事を任されることはほとんどありません。このため、正社員の方がスキルや知識を磨きやすい傾向があります。
若い頃から正社員として働いてきた方は、中年になれば一定以上のスキルや知識があり、マネジメント経験を積んでいる方もいるでしょう。
スキルや知識がないままで中年になってしまうと、職務経歴書に書けるような経験や実績がなくなってしまうので、いずれ転職したいと思っても目指せる仕事が限られてしまいます。
5-3.高齢になると正社員になりづらいため
他の方にはない経験やノウハウを持っているのならともかく、そうではない方がフリーターから正社員になることは、年齢を重ねれば重ねるほど難しくなります。
高齢になるとそもそも応募できる求人数が減りますし、それなりの社会人経験や実績も求められるようになるため、書類選考を通過することも難しくなるでしょう。
企業としては、少しでも若くて長く働ける人材を求めています。就職先を見つけるのに苦労する可能性があるため、なるべく早く正社員になることを目指して動くことが大切です。
6.中年フリーターから正社員になる方法
それでは、中年フリーターから正社員になるにはどうすれば良いのでしょうか。以下を参考に行動してみてください。
- これまでの経験を洗い出す
- 自己分析をおこなう
- 企業・業界研究をおこなう
- 求人サイトから正社員求人に応募する
それぞれの方法を確認していきましょう。
6-1.これまでの経験を洗い出す
まずはアルバイトや派遣社員として働いてきた経験を、一度洗い出してみましょう。これまでの経験によって培われてたスキルや知識は何かしらあるはずです。
正社員になるにあたり、たとえフリーターでもこれまでの経験は活かすべきといえます。経験を上手くアピールできれば、正社員として採用される可能性が高くなるでしょう。
6-2.自己分析をおこなう
自己分析をおこなうことで、自分の強みや弱み、得意なこと、やりたい仕事などが見えてきます。
苦手な仕事や向いていない仕事に就いてしまうと、心身に不調をきたしたり、すぐ退職を考えたりといった事態に陥る可能性が高いです。
フリーター時代に比べて精神面の苦労が増えるからこそ、正社員として長く働き続けるためには、まず自分を知り、向いている仕事を選ぶことが大切です。そのために、自己分析は丁寧におこないましょう。
6-3.企業・業界研究をおこなう
気になる企業や働いてみたい業界があれば、まずはリサーチしてみましょう。
企業のホームページを見たり、業界のことをインターネットで調べたりすることで、求めている職種や会社の雰囲気などが分かり、働くイメージができるでしょう。
面接でも「なぜうちの会社に興味を持ったのですか?」「なぜこの業界で働きたいと思ったのですか?」などの質問をされることがあるため、企業や業界のことはきちんと研究しておくべきです。
6-4.求人サイトから正社員求人に応募する
自己分析や企業・業界研究が終わったら、実際に正社員求人に応募してみましょう。
どの求人サイトも数多くの求人情報があるため、フリーター時代の経験や自己分析の結果、企業・業界研究の内容をベースに、自分に合う求人を探します。
一人での転職活動に限界を感じたら、求人サイトの面談サービスなどを活用することも大切です。キャリアパートナーに、自分に合った仕事探しをサポートしてもらいましょう。
キャリアパートナーによる面談サービスは、JOBPALでもおこなっています。
面談を通してあなたの経験やスキルを理解し、希望にマッチした求人情報をご紹介しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
7.中年フリーターから正社員になりやすい仕事
最後に、中年フリーターが正社員を目指す場合に、比較的採用されやすい仕事をピックアップしました。転職する職種や業界を決めるときの参考にしてください。
7-1.工場勤務
工場において、製造や加工、検品、ピッキングなどの作業をおこなう仕事です。仕事内容は勤務する工場によって変わります。
工場勤務の仕事は未経験でも働ける職種が多く、実際に就職してから資格取得などで徐々にキャリアアップする方もいます。
このため、未経験者を募集している求人が豊富に見つかるため、別業界でしか働いたことがないフリーターの方でも正社員を目指しやすいです。
7-2.警備員
警備員は、施設の施錠や巡回、工事現場での車両・歩行者誘導などをおこなう仕事です。
業務内容は配属先によって差がありますが、いずれも人々の安全な暮らしを守ることにつながります。このことから、とてもやりがいを感じられる仕事です。
警備員になるのに特別な資格は必要なく、入社後に研修を受けることで必要な知識やスキルを身につけることになります。業界未経験のフリーターでも就職しやすい仕事です。
7-3.清掃員
清掃員は、文字通りビルやホテル、病院などさまざまな施設の清掃をする仕事です。
清掃員の仕事は、入社時点で特定のスキルを求められることはほとんどありません。入社後の研修で知識などを身につけていきます。
未経験歓迎の求人情報が多くあり、フリーターから正社員を目指しやすいです。中高年でも活躍できる仕事であるため、年齢を気にせず働きやすいのも魅力と言えるでしょう。
7-4.配送ドライバー
配送ドライバーとは、企業や店舗、個人宅などに商品を運搬・配送する仕事です。配送する商品には日用品や食品、工業用品、資材関係などがあります。
近年、コロナ禍でオンラインショッピングの需要が高まり、配送業界の人材不足が問題視されています。逆に言えば、働きたい方にとっては就職する大きなチャンスで、未経験のフリーターでも採用をもらえる可能性が高いです。
配送ドライバーとして働くには、トラックを運転するための資格が必要なので、その点だけご注意ください。会社によっては、普通自動車免許のみで働ける場合もあります。
7-5.介護職
介護職は、高齢者や障がい者など、一人で日常生活を送る方が難しい方に対して介助サービスを提供する仕事です。
具体的には、食事や入浴、移動の介助をしたり、掃除や洗濯、買い物などを代行したりします。
介護職は、常に一定の需要がある仕事です。高齢化が進む日本では、今後さらに介護職の需要が増えることでしょう。長く安定して働きたい方にはおすすめの仕事です。
7-6.営業職
営業職は、自社商品やサービスを販売するためのアピールをする仕事です。
アピールの方法は多岐にわたり、直接顧客の元へ訪問することもあれば、電話で商品・サービスの魅力を伝えることもあります。
営業職は、結果を出せば出すほど収入が増えるケースが多いです。
基本的に特別な資格は必要なく、また未経験歓迎で募集している求人情報も多いので、フリーターから正社員になり、かつ少しでも多く稼ぎたい方におすすめです。
8.まとめ
中年フリーターは、正社員に比べて収入が少ない傾向にあり、不労所得などの副収入を望めない場合、将来のさまざまなリスクが考えられます。
フリーターとして働いている事情は人それぞれ異なりますが、希望次第で正社員を目指せるような状況・環境であれば、早めに正社員へと転職することをおすすめします。
一人での転職活動に不安がある場合はJOBPALへご相談ください。あなたにぴったりの求人情報をご紹介します。
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