高卒で入れる優良企業とは?特徴や職種例、探し方や応募する際のポイント

※この記事は6分30秒で読めます。
「高卒で優良企業に入ることはできる?」
「高卒で入れる優良企業がある業界が知りたい」
など、高卒でも優良企業に入れるのか疑問を持っている方もいるでしょう。
優良企業の求人では、一般的に「大卒」など学歴が指定されるケースが多いですが、業界を絞ることで高卒でも優良企業に入社できる可能性は十分にあります。
今回は、高卒でも優良企業に入れるのか、入れる人や企業の特徴、職種例や探し方、応募する際の注意点などを解説します。この記事を読めば、高卒でも優良企業に入れるかどうかがよくわかり、転職活動の参考にできます。
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1.高卒でも優良企業に入れるの?
「優良企業」に明確な定義はありませんが、大まかにいえば「他社よりも優れている企業」のことです。
- 知名度があって顧客の人気を集めている
- 事業が安定していて将来性が高い
- 給与などの待遇が良く社員からの評価が高い
従業員の目線では、このような企業が優良企業といえます。社員の待遇が良い企業は、俗に「ホワイト企業」とも呼ばれます。
こうした優良企業に入社するためには学歴や何らかのスキルが求められるイメージがあるかもしれません。たしかに大卒者と比べて難関であることは否定できませんし、募集要項に「大卒」を指定するケースも少なくありません。
一方、学歴を重視しない優良企業も数多くあります。学歴よりも個人のスキルやポテンシャルを重視する業界・企業を選び、面接対策をはじめとした努力を重ねれば、優良企業への入社は十分に可能です。
高卒だからといって諦めず、応募資格を満たす優良企業があれば積極的に応募してみましょう。
以下の記事では、就職・転職と学歴の関係について詳しく解説しています。
2.高卒で優良企業に入れる人の特徴
高卒で優良企業に入った人の多くは、面接対策やスキルの習得など、学歴のハンデを埋めるための何らかの努力をしています。ここでは、高卒でも優良企業に入れる人の特徴や、具体的に努力すべきことをみてみましょう。
2-1.自己分析がしっかりできている
優良企業や大手企業に限ったことではありませんが、内定を勝ち取るためには自己分析が必須です。
自己分析とは、自分の過去の経験や成功例、失敗例を思い出してみて、自分自身の強みや弱みを分析することを指します。
自分が他の人よりも得意なことや、失敗した経験から学んでどのような行動をしたかを振り返ることで、他の人にはない自分だけの強みがわかるようになります。
例えば、大卒の人と競って優良企業に入社するなら、自分には何ができ、どのような仕事なら大卒の人にも負けないのかを分析することは欠かせません。
自己分析については以下の記事も参考にしてみてください。
2-2.スキルアップの時間を惜しまない
毎日のようにスキルアップの時間を作り学歴を補うことも大切です。
- 応募したい職種で活かせる資格を取得する
- その職種で役立つパソコンのスキル(ワード・エクセルなど)の使い方を学習する
こうしたスキルアップの努力を惜しまない人は、スキルアップの時間を確保していない人よりも入社できる可能性は高くなります。面接でスキルアップのための行動をアピールできれば、「入社したい」という熱意に説得力を持たせられるでしょう。
2-3.気になる企業や市場のリサーチができている
内定を得るためには、自己分析だけでなく業界研究や市場のリサーチなども必要です。
まず、希望する業界全体の大まかな動向を調べることで、市場の規模や企業ごとのシェア、業界の将来性などがわかります。そのあとに企業ごとの業績推移や社員の雇用状況、福利厚生などを調べていくことで、自分に合う業界・企業なのかが明確になります。
業界研究と企業研究を細かく続けると、自分はどの業界(企業)で働きたいのか、その答えが明確になるでしょう。また、業界研究で得た内容は志望動機や自己PRなどに活かせるため、内定を得る可能性が高まるでしょう。
2-4.書類選考・面接の準備ができている
高卒の人に限らず、優良企業に就職したいなら、書類や面接の準備を万全にしておく必要があります。就職・転職活動では必須の項目ですが、意外とできていない人も多いようです。
例えば志望動機は書類選考でも面接でも間違いなく重要視される項目ですが、企業名を変えればどこでも通用するような内容では内定を得るのは難しいでしょう。
企業研究をしっかり進めておけば、企業独自の強みや特徴などを盛り込みつつ、面接官の目を引くような志望動機が作れるようになります。
また、書類選考を通過したときのために、日頃から面接対策の練習をして場の雰囲気に慣れておくことも重要です。
こうした対策を続けていくことで、より内定を得やすくなるでしょう。
3.高卒で入れる優良企業の特徴
どのような企業でも申し込み条件に「大卒」などの制限がない限り、高卒で優良企業に入れる可能性はあります。そのなかでも、高卒で入りやすい企業には一定の特徴が見られます。その特徴をみていきましょう。
3-1.学歴不問の求人がある企業
求人情報の募集要項の欄に「学歴不問」と書かれている企業があれば、高卒でも入社できる可能性があります。学歴不問の企業は個人のスキルや将来性を重視しているため、学歴が評価に影響を与えることはほぼありません。
学歴不問の求人については以下の記事でより詳しく解説しています。
3-2.人材不足傾向がある業界の企業
高卒でも入りやすい企業の一例として、人材不足の業界に属する企業が挙げられます。以下のような業界では人手不足が深刻であり、高卒でも入社が可能です。
- 製造業
- 運送業
- 建築・土木業
- IT業界
- 介護業界 など
例えば製造業では、まったくの無資格・未経験であっても、マニュアルにしたがって作業をすることで一人前を目指せる業界もあります。優良企業を目指しているものの入りたい業界が決まっていない場合は、上記のような業界から探してみましょう。
4.高卒で入れる優良企業の職種例
ここからは、高卒でも入社が可能な優良企業の職種例をご紹介します。
4-1.製造関連の仕事
製造業は、高卒から優良企業に入れる可能性のある代表的な業界です。現場仕事はマニュアルが完備されているため、学歴に関係なくスキルを身につけられます。
製造業で働ける具体的な職種には以下が挙げられます。
- 接合・塗装
- フォークリフト・クレーン
- 機械操作
- 加工・組付け
- 検品・検査
- 試験・評価
- 清掃・洗浄
- 設備保守・保全
- 設計開発・開発補助
- ピッキング・軽作業
- 技能工(溶接・旋盤 他)
- 大工
- とび職
- 左官工
- 土木工事
- 建設工事
- ITコンサルタント
- Webディレクター
- Webプロデューサー
- Webプランナー
- Webライター
- Webマーケター
- Webデザイナー
- DTP・グラフィックデザイナー
- Webエンジニア
- プログラマー
- 人材派遣
- 製造業・メーカー
- インフラ
- IT業界
- 広告・メディア
- 住宅・不動産 など
- 介護士
- ケアマネージャー
- サービス提供責任者
- 送迎ドライバー
- 施設長
-
参照:厚生労働省「安全衛生優良企業公表制度について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000075611.html -
参照:厚生労働省「安全衛生優良企業公表制度」
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/shindan/shindan_klist.html - 黒のボールペンや万年筆で書く
- 学歴は高等学校から記載する
- 年は和暦か西暦で統一する
- 学校名、会社名、部署名などは正しい表記で記載する
- 書き間違えたら新しい用紙に記載する
- パソコンで作る場合はフォントを統一する
- 読みにくい名前や住所にはふりがなをつける
熱や圧力を加えることで部品同士を組み合わせたり、つなぎあわせたりする仕事です。
人の手では運べない重量物を運んだり、人の手では届かない場所に荷物を上げて保管したりする際に産業用車両を運転する仕事です。
マシンオペレータとも呼ばれ、機械にプログラムを入力したり設計を変更したりすることで材料を加工し、製品や部品を作り上げる仕事です。
加工は、部品に傷がないかを目視で確認したあとに機械にセットして指示通りの形に仕上げる仕事です。組付けは、加工された製品を実際に組み立てる仕事を指します。
検品は、完成した製品に不良がないかを確認する仕事です。傷や汚損・破損を目視で確認するだけでなく、包装された製品の個数が間違っていないかを計量で確認することもあります。
検査は、顕微鏡などを用いてさらに細かく寸法などをチェックする仕事です。
製造の各段階で製品の動作や不備をチェックし、開発者にフィードバックすることで良い製品を作りあげる仕事です。
出荷前の製品に異物が混入しないよう、工場内を清潔に保つ仕事です。洗浄の作業では、製造されたばかりで油にまみれた製品を洗って出荷できるようきれいにする作業を指すこともあります。
工場で稼働している機械がスムーズに動くように、または故障が発生しないようにメンテナンスをおこなう仕事です。
設計開発は、市場ニーズを満たす新しい製品を生み出す仕事です。開発補助は、設計・開発するための資料やサンプルを集めるなど設計開発職のサポートをする仕事が該当します。
ピッキングは、工場に保管されている製品を取り出して出荷場に並べたりトラックに積み込んだりする仕事です。手作業のほか、場合によっては台車やフォークリフトを使うこともあります。
軽作業は、検品、梱包、包装など、作業内容が単純で誰でも簡単に覚えられる仕事です。
溶接工や旋盤工など、専門的な加工の技術を持った職人が手がける仕事のことです。
4-2.建築・土木関連の仕事
高卒でも入れる優良企業としては、建築や土木も当てはまります。人手不足の解消が業界全体の重要な課題になっており、高卒でも熱意や将来性が認められれば未経験で入社できる可能性があります。
建築・土木で働ける代表的な職種は以下のとおりです。
木材を加工したり建材の建付けをおこなったりして、住宅を作り上げる仕事です。
建築の現場で高所作業を担う仕事です。足場を作る足場とび、高層建物の骨格を作る鉄骨とび、橋や高速道路の土木工事をする橋梁とびなど、いくつかの種類に分かれています。
コテを使い、建築物に壁土やしっくいを塗る仕事です。
一般道路や高速道路、橋、トンネルなどの建設・補修をする仕事です。
ビルなど大型の建物の建設に関わる仕事です。
4-3.IT・Web関連の仕事
IT・Web関連の仕事は将来性が高い反面、人材不足も叫ばれており、学歴より個人のスキルを重視して採用・配属される傾向にあります。
IT関連の代表的な仕事は以下のとおりです。
ITの技術を活用して企業の課題解決を提案する専門家です。
Webプロデューサーが立案したコンセプトのもと、デザイナーやプログラマーとともにWebサイトを形にしていく、実務面の責任者です。
Webサイトの企画立案、制作、運用などを取りまとめるプロジェクト全体の責任者です。
顧客からイメージや要望を聞き取り、全体的な企画設計をおこなう仕事です。
顧客からの要望や指示をもとにWebサイトに掲載する記事を制作する仕事です。
自社サイト、オウンドメディア、SNSなどを活用し、モノが売れる仕組みを作る仕事です。
Webサイトのデザインをつくる仕事です。
DTPはDesk Top Publishingの略です。デザインソフトを使って印刷物のデータ作成から入稿作業までの工程を担う仕事で、DTPオペレーターやDTPデザイナーなどと呼ばれます。
グラフィックデザイナーは雑誌や広告など紙媒体のデザインをする仕事です。デザイン力やDTPのスキルがIT・Web関連の仕事で役立つ場合があります。
Webサイトや通販用のECサイト、アプリケーションなどの設計・開発・運用・保守を担う仕事です。プログラマーとは、システム開発の設計から運用まで一貫しておこなう点が異なります。
システム開発をする際に実際にプログラミングをおこなう仕事です。エンジニアと違い、プログラミングや修正作業といった実務を担当します。
4-4.営業の仕事
高卒から優良企業で働ける職種としては、営業も挙げられます。自社製品を売るために取引先の担当者と商談をする仕事で、専門的な技術がなくても始められます。学歴に関係なく、売り上げ達成度で評価してもらえるのが魅力です。
ひとくちに営業といっても、さまざまな業界に活躍の場があります。
営業の仕事では多くの場合、顧客先を訪問する外回りに時間を割きますが、顧客からの問い合わせや注文にも対応する営業事務という仕事もあります。
営業の仕事をより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
4-5.介護の仕事
介護も高卒で活躍できる業界として知られています。少子高齢化もあって今後の需要拡大が確実視される業界である一方、人手不足から積極的に採用活動がおこなわれている業界でもあります。
ひとくちに「介護」といっても、以下のようにさまざまな職種があります。
一般的にもっともよく知られている介護の現場職です。介護職員初任者研修以上の有資格者である必要がありますが、入居者の身体に直接触らない業務(洗濯や備品管理)などは無資格者でもできます。
利用者の状況に応じて介護サービスが受けられるよう、ケアプランと呼ばれる計画表を作成する仕事です。ケアマネージャーになるには介護支援専門員の資格が必要になります。
訪問介護サービスの責任者としてホームヘルパーを管理する仕事です。介護福祉士や実務者研修などの資格を取得し実務経験を積むことで目指すことができます。
介護施設と利用者の自宅のあいだで送迎をおこなう仕事です。普通自動車第一種免許は必須ですが、介護の資格がなくても就業は可能です。
しかし、運転する送迎車の大きさ次第では中型免許の取得が求められたり、旅客運搬目的の運転で必要とされる普通自動車第二種免許の取得が求められたりするケースもあります。
老人ホームなどの施設の全体を統括する責任者です。必要な資格は施設ごとに異なりますが、無資格で施設長になれる場合もあります。
5.優良企業の探し方
人手不足がどの業界でも課題となっている今、求人サイトやハローワークには多数の求人が掲載されています。一目みただけでは、どこが優良企業かの判断は難しいでしょう。
そこで、ここでは優良企業の探し方についてご紹介します。
5-1.安全衛生優良企業を探す
優良企業という言葉に定義はありませんが、厚生労働省では「安全衛生優良企業」として認められた企業を公表する制度があります。
安全衛生優良企業とは、「労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善しているとして、厚生労働省から認定を受けた企業」のことです。
優良企業・ホワイト企業を探している場合は、安全衛生優良企業から選ぶのも選択肢の1つです。
安全衛生優良企業に認定されるとホワイトマークが取得でき、企業はWebサイトや求人案内に認定マークを掲載できるようになります。
以下のサイトで安全衛生優良企業を公表しているので、参考に確認してみましょう。
5-2.口コミなどを参考にする
インターネット上の口コミサイトでは、企業で働いたことがある人や、今も働いている人の口コミが読める場合があります。
企業の内情を公表する口コミが多いため、転職時の参考になります。気になる業界や企業があれば口コミを参考にしてみると良いでしょう。
ただし、口コミはあくまでも個人の感想であり、書いてあることが100%正しいとは限りません。例えば口コミで「最高の人間関係」と書かれていても、部署によって状況が異なるケースもあります。口コミはあくまでも参考として利用するに留めましょう。
5-3.実際に働いている人から紹介してもらう
実際に働いている人の紹介で応募するのは、優良企業を目指すうえで効果的な方法です。
働いている人が紹介してくれる企業なら職場環境も良いと考えられますし、近年は自社の社員から友人や知人を紹介してもらうリファラル採用の動きも高まっていることから、内定につながりやすいとも考えられます。
6.高卒で優良企業に応募する際のポイント
自分が優良だと感じる企業を見つけることができたら、いよいよ企業に応募の連絡を入れることになります。応募する際は、これから解説するポイントを守りましょう。
6-1.募集要項を確認してから応募する
応募する前に、募集要項を今一度確認しておきましょう。例えば、募集要項に「大卒以上」と書かれていた場合、企業のニーズと自分のスキルがマッチしていたとしても採用されることはありません。
また、求人によっては必須資格があったり実務経験が必須だったりするパターンもあるため、自分が募集要項の条件を満たしているか確認しておきましょう。
高卒の方向けの仕事については以下の記事でも詳しく解説しています。
6-2.応募書類を丁寧に作成する
求人に応募する際は、事前に履歴書や職務経歴書といった応募書類を作成することになります。これらの書類を作成する際、ミスや漏れ、誤字脱字などがないように細心の注意を払いましょう。
ミスをしたときは修正液や二重線で消すのではなく、最初からやり直すのが一般的なマナーです。
以下、履歴書と職務経歴書に共通する注意点をまとめました。応募の際はこれらを確認したうえで書き進めてみてください。
その他、応募書類に関する書き方やマナー、NGな内容については以下のリンクに記事をまとめています。履歴書や職務経歴書について書き方を知りたい場合はぜひ参考にしてみてください。
6-3.面接対策をおこなう
応募後は、書類選考を通過したあとのことを考えて面接の練習をしましょう。仮にその企業で面接まで進めなかったとしても、今後の応募で面接に進んだときのために役立ちます。
練習は、一人で鏡を見ながらおこなうほか、家族やパートナーに面接官役をしてもらう方法も有効です。何度も続けているうちに自分の話し方や姿勢のクセがわかったり、回答の仕方で改善点が見つかったりします。
面接練習を繰り返して場の雰囲気をイメージできれば、返答に困って無言になったり、暗記した内容しか回答できなかったりといった失敗を防げるでしょう。
以下の記事では面接の練習方法について詳しく解説しています。
7.まとめ
大手を中心とした優良企業では、一般的に「大卒」などの応募要件が設定されている場合があり、高卒の方は応募できません。一方、学歴を重視しない業界や人材不足の業界では、高卒でも優良企業に入れる可能性があります。
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